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①俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます 一部一章 ~スカートめくりま扇と神様ヒロインのエロ修羅場!?編~  作者: ぺんぺん草のすけ


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いってきま~す(7)

 タカトは気づくと、冷たい金属の台の上に寝かされていた。

 四肢は太いベルトのようなもので固定され、身動きひとつ取れない。

 部屋は暗い。鉄と薬品の匂いが鼻をつく。

 ぼやけた視界の向こうから──白衣とナース帽をかぶった幼い少女が、無表情でこちらを見下ろしていた。


「……こ、ここは……どこだ……!」


 タカトがうめくように声を発した、その瞬間だった。

 低く、反響する声が部屋中に響き渡る。


「フハハハハ……目覚めたか、天塚タカト!」

「誰だ!? ここは……!」


「ようこそ、我が秘密結社ツョッカーのアジトへ!」

「ツョッカーだと……!? ふざけるな、俺はそんなものに……」


「おそいのだ天塚タカト! 君が意識を失っている間、我がツョッカーは、その16才とは思えぬ小さなウィンナーに改造手術を施した。そう、今や君はアダム因子を覚醒せし改造人間となったのだ!」


「改造人間⁉ そんなもの信じるものか!」

 だが、その体にはすでに異変が起きていた。

 心臓の鼓動は高鳴り、股間が熱を帯びる。

 ──体の奥で、何かが目覚めようとしていた。


 そこで──はっと目が覚めた。


 タカトは、馬車の下で逆さまに転がっていた。

 しかも、フルちんで。

 身体は痛い。頭も重い。何より、風通しが良すぎる。


 そんなタカトの隣で、あの腰の曲がったおばあちゃんが何かをしていた。

 ……両手を、丁寧に、何度もこすり合わせている。

「ありがたや……ありがたや……」

 目線の先にあるのは──むき出しのタカトのウィンナーである。

 もしかして、おばあちゃん……若き日の記憶がフラッシュバックしてる?

 いや、違う。これはどう見ても──

 神を拝むような眼差しだった。


 ――何だこれ?


 状況がまるで分からない。

 タカトの頭は、まだぼんやりしていた。

 御者台の上で、ホーリーウォーターをぶっ放そうとした……そこまでは覚えている。

 だが、その先の記憶がぽっかりと抜けていた。


 ──まさか……漏らすまいと、ギュッと力を入れすぎたせい?


 思い返せば、いや〜な夢を見ていた気もする。

 どこかの地下室で、改造手術をされているような……やたら小馬鹿にされた記憶もある。

 まぁ、内容のほとんどはムフフな青年漫画にありがちな、フィクションみたいなものだ。


 ただ──

 「アダム」

 その言葉だけは、なぜか脳裏にこびりついて離れなかった。


 そんなタカトは、すぐさまズボンを上げた。

「あぁ……神様がお隠れになられた……この世は終わる! 終わってしまう……世紀末じゃぁ! エウア様お助けをぉ! ヒャァハァァァァァァ!」

 おばあちゃんが突如、半狂乱で土手の道を駆け出していく。

 その頭上では、三羽の黒いカラスが不気味にカァカァと旋回していた。


 呆然と見送るタカト。

 その背筋を、悪寒ともザワザワともつかない気味の悪さが這い上がってくる。

 ――うぅ……おしっこ漏れそう……


 タカトは咄嗟に、土手下に向かって仁王立ち!

 ジョボジョボジョボ……

 空に向かって放たれる、輝けるホーリーウォーター!

 その瞬間、魂が天に召されていくような恍惚感が彼を包んだ。


 ――き……きもちぃぃ!


 だが、確か土手の下には──

 幼女たちがいたような……いなかったような……


 ……まぁ、いいや!


 このままでは、なんだかホラー小説になってしまいそうだ!

 そう、これはギャグ小説! コメディなのだ!

 えっ? バトル物のハイファンタジーだろって?

 まぁ、そうとも言う!

 オホン! 一つ咳払い。

 ホーリーウォーターを打ち尽くしたタカトは、ゴキブリのようにそそくさと御者台へ戻っていった。

 ……って、コイツ……手を洗ってないよね……


 タカトは肩越しに親指で荷台を指しながら、コウスケを睨みつけた。

「大体いま、配送の途中だぞ。見りゃ分かるだろ。なら──お前が代わりに運んでくれるのかよ」

 作者のやつ、無理やり話を戻しやがったwww


「ビン子さんのためなら、いくらでも運んでやるぞ!」

 そう言って、ずぶ濡れだったコスチュームから制服に着替え終えたコウスケが胸を張る。


 タカトはてっきり、「お前の言うことなんか聞くか!」などと怒鳴り返されると思っていた。だから、真顔の返答に一瞬ぽかん。

 けれど、御者台の上で顔を見合わせたタカトとビン子は──

 ニヤァッ……と、まるで示し合わせたかのように笑みを浮かべた。


「ラッキー! じゃぁ、お願いしやーす」

「コウスケ! ありがとう♥」


 この二人、よほど配達が面倒だったのだろう。

 なにしろ今日の荷は、防具やら盾やら重いもんばっか。

 当然、これから先の荷下ろしはタカトたちの仕事である。

 積み込みの時と異なり権蔵の手助けなんて、ナッシング!


 ──やりたくねぇ……タカトはそう全身で叫んでいた。

 ──どうせ逃げる気なんでしょ? ビン子は最初からそう睨んでいた。

 思いは違えど、願いは一つ。


 自分だけは逃げたい……!


 というわけで、コウスケの気が変わらぬうちに、二人はそそくさと荷物をまとめ始めた。

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