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反芻世界がぐるぐるまわる

作者: 古本怜士

反芻世界がぐるぐるまわる


 僕はよく、前回の記憶のようなものを見る。前世の記憶ではなく、前回の記憶。


 自分が今まで長く続けてきたものや、大事にしたいと思った人達には謎の親近感が湧いていた。そして、それらに触れていた時に、遠い過去にも一度それを体験したことがある感覚をまじまじと感じるのだ。


よくある「あれ、これなんか前にも見たことあるような気がする」「あれ、ここ前に来たことがあるような……」といった感覚のことを、「既視感」という日本語を当てられる言葉で、デジャブというらしい。


僕がよく経験する感覚は、恐らくこれだと思う。ただ、デジャブは二十歳前後の若い人に良く訪れる感覚らしいから、一時的なものである可能性も十分あるし、盛大な僕の勘違いである可能性も大いにある。


でも、あまりにも確信めいた感覚に襲われるから、この世界は同じことをぐるぐる繰り返しているのではないかと思っている。


あともう少しで過去に何があったのか思い出せそうなんだけど、まだその記憶を見たことはない。僕はこの感覚を頼りに人生の意思決定をしている。そして、その時その時に必要な段階をクリアしていっているような感覚に襲われるのだ。


降ってきた感覚を頼りに必要なものをこなし、適切に見切りをつけながら次のステージへと向かっていく。


僕は基本的には無神教で、何か宗教とかを信じている訳では無いけれど、何か運命的なものを感じることはよくある。


別に何か変な世界観にあなたを引きずり込みたい訳じゃないのだけれど、運命や前世の世界、死後の世界ってあるのか凄く気にならないだろうか。


別に神様がいようといまいと、死後の世界があろうとなかろうと、今を生きている私達にはあまり関係のないことだ。でも、人知を超えた出来事は現に沢山この世界で起きている。


 前世の記憶を持って生まれてくる人達がいるけれど、これはどういうことなのか。幽霊が見える人達がいるけれど、これはどういうことなのだろうか。不吉なことが起こる前に虫の知らせがあるのは、どういうことなのだろうか。


 テレビ番組などに出てくる心霊系の映像や霊媒師さんみたいな人達はインチキに映るけれど、本当にお化けっていないのだろうか。僕は、一度だけ見たことがある。


考えたところで現実世界は一切変わらないけれど、何か人知を超えた力がこの世界を動かしている気がしてならない。


今僕の中で一つ分かっていることは、僕が日本ではなく海外に行くこと、そして人数の規模は分からないけど沢山の人種の人達に影響を及ぼすことを成し遂げるということだ。


ただ、それがいつなのか、どこで何を将来するのかは分からない。でも、その時その時で何をすればよいのかは無意識に分かる。


僕はずっと、なにか不思議な力のなすように進んでいる。この力の正体は一体何なのだろうか。


死の淵際に、分かるのかもしれない。


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