391 防御特訓3
それから毎日訓練は続いていた。基本5日間は特訓日で、1日が休みのローテーションで日々を過ごしていた。
ルナさんとサリーさんも、防御についてはAGIが40の速度までは対応出来るようになったが、避ける方はと言うと、まだ武器に目が行ってしまうため、先は長そうだ。
だったら、先に受け流しを覚えた方が良いのかもしれないな。
「と言う訳で、今日は受け流しをします。」
「何がと言う訳なのか分からないけど、分かったわ。」
「あれ?」
どうやら頭の中で完結しただけで、言って無かったらしい。まあいいや(笑)
今回はSTRをとりあえず50にして、AGIは最初なので10に設定した。
「まずは普通に受けてみて下さい。」
「分かったわ。」
「はい。」
ゴーレムに攻撃させて、それを盾で受けて貰った。
ドカッ!
「くうっ!」
「重い!」
STRが負けているからか、防ぎきれずに押し負けることで、多少のダメージを受けていた。
「どうでしたか?」
「ゆっくりだから防げたけど、何度も食らうのはマズイわね。」
「同じく。」
「一応今の攻撃は、少しレベルが上の剣士による攻撃と同等になります。」
「そうなんだ。」
「じゃあ、どうすれば良いですか?」
「避ける?」
「いえ、違います。今は遅いから避けられると思いますが、それが避けられないほどの速さだったら?」
「だから、さっき言ってた受け流しに繋がるってことになるのね。」
「はい。その通りです。」
「分かったわ。」
「頑張る。」
こうして攻撃の受け流し特訓が始まったのだったのだが……
ドカッ!
「くうっ!」
「ん!」
ドカッ!
「痛い!」
「っ!」
ドカッ!
「うぅ……」
「もう駄目……」
受け流し出来なかったり、受け流しに失敗して直接ダメージを受ける等をすることで、徐々にダメージが蓄積されてきたので、一度訓練を終了させることにした。
「まずは回復してください。」
「はぁい。」
「分かった。」
自分でヒール出来るのは、こういう時は便利だよな。一応俺も覚えたから使えるらしいが、使ったことが無いから効果は知らないけどね。
とりあえず休憩がてら、質問してみることにした。
「やってみてどうだった?」
「思ってたより難しいかも。」
「何となくコツが掴めそうな気もするんだけどね。」
「ふむ。」
どうやらサリーさんの方がセンスが良いみたいだ。
「まぁ、受け流しは絶対覚えなきゃいけないって訳じゃないし、防御が完璧なら対応策が無い訳でも無いぞ。」
「どうやるの?」
「教えて!」
「シールド魔法だよ。」
「確かにそれなら防げるかもしれないけど、攻撃が強くなればそれだけ消費MPも増えるし、そんなには防げないわよ?」
「普通に使ったらそうなるよね。」
「普通ってそれ以外に使い道が無いじゃない。」
「チッチッチッ! 頭が固いなぁ~ 何のために防御を教えてるのさ。」
「それは生き残るためでしょうが。」
「……ひょっとして、盾にシールドを?」
「正解。」
「……なるほど、範囲を狭くすることで消費MPも減ると。ちょっと試してみたいんだけど。構わないかな?」
「もちろん。」
俺はゴーレムにサリーさんを攻撃させた。
ドカッ!
「……すごい。先ほどまでのダメージが無くなったし、消費MPもたったの1だったよ。」
「えぇ!? 普通だったらあの攻撃は5は必要よ? そんなにも効果的なの?」
「ルナも受けてみたら分かるよ。」
「お願いします。」
お願いされたので、ゴーレムにルナに攻撃を命令した。
ドカッ!
「……これは凄いわね。」
「でしょ?」
「まぁ、防御が出来る光魔法が使える人の特権だけどね。受け流しが出来ればより消費MPは少なくなると思うよ。」
「これは頑張るしか無いわね。」
「うん。絶対に習得する。」
どうやらやる気が出たみたいだ。良きかな良きかな。




