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387 自主練


戦闘が終了したため、俺は教官を地面から掘り出した。



「お疲れ様です。」


「負けた負けた。これでも騎士団の上位クラスなんだがな。シュウ、お前凄いな。本当に見た目通りの子供なのか?」


「いやぁ、たまたま相性が良かっただけですよ。後、ちゃんと子供ですよ。」


「そうは言ってもまだまだ隠し玉は持っているだろう? ホント、底が知れんな。」


「・・・・」


「まあ良い。これだけ戦えるのが分かったし、後は上の連中へと任せるとするか。」



今ボソリと不穏な言葉が聞こえた気がするんだが……



「今日の訓練はこれで終了とする。各自訓練に励むのも良し、先ほどの戦闘について話し合うのも良し、もちろん帰るのも良しだ。では、解散!」



教官がそう言うと、この場から去って行った。

そして、残された俺達だが、急な自由時間になったことで、少々戸惑っていた。だって、武器を使った人たちの方は、まだ訓練中だったからだ。



「ゴンゾーさん、またはシュウさん。少し良いだろうか。」



その時ロイドさんが声を掛けてきた。



「どうした。」


「何でしょうか。後、俺のことはさん付け無しのシュウで良いですよ。同僚なのはもちろんのこと、年下ですしね。」


「そうか。次からはそう呼ばせてもらうことにするよ。」


「それで、俺達に聞きたいことって何ですか?」


「聞きたいことと言うよりはお願いなのだが、私に近接戦闘を教えて貰えないだろうか。」


「かまわんぞ。」


「えっと、教えられるかどうかは分かりませんが、それでも宜しければ。」


「助かる。」


「すいません、私も良いですか?」


「あ、私もお願いして良いかな?」


「私もお願いします。」



そこにトールさん、ルナさん、サリーさんも参加してきた。



「もちろん構わんぞ。」


「「「「よろしくお願いします。」」」」



まぁ、魔法職は近づかれると終わりな場合が多いし、覚えておくのも悪くないと思う。



「では、まずは武器の素振りを軽く1000回やってもらおう。」



ゴンゾーさんのセリフに全員が固まった。



「どうした?」


「えっと、1000回が軽く……でしょうか?」


「軽いな。何だったらその倍やっても良いくらいだ。」



ゴンゾーさんの意見には同意だが、初心者にいきなりはキツイと思うし、俺も経験したが、最初はちゃんとした振り方を学んだ方が効果的だと思う。



「ゴンゾーさん、まずは100回で良いんじゃないでしょうか?」



俺がそう言うと、全員が期待を込めた目で俺を見てきた。



「だが、それだと強くはなれんぞ。」


「いえ、ゴンゾーさんの言い分も理解出来ていますが、基礎を固めずに闇雲に振っても身に付きませんよ。」


「ふむ、それもそうだな。」


「なので、1振り1振りをキチンと体に教え込むことから始めましょう。」


「うむ。」



とりあえず100回になったことで、全員がホッとした顔をしていた。……だが、その顔が何時まで持つかな?



「まずは武器の選定から始めたいと思います。皆さん、何の武器を使いますか?」


「「スタッフだな。」」


「「メイスよ。」」



まぁ、持っている武器をそのまま使う方が効率的だよな。まぁ、スタッフの場合は『突かば槍 払えば薙刀 持たば太刀』と言うくらいだから、悪くない選択だとは思うしね。だけど、それだけ難しい武器とも言えるけどな。

逆にメイスは。力任せに叩きつける以外に思いつかないな。と言うことは防御を中心に覚えて、隙を見ての攻撃を仕掛けるのが良いだろう。



「では、スタッフとメイスで2つに分けようと思うが、シュウ殿はどちらを担当するか?」


「メイスの方で良いですか? 自分には太刀だけならまだしも、槍と薙刀の知識は有りませんしね。」


「ほぅ? それを知っているだけでも十分だと思うがな。」


「知っているのと使えるは別ですよね?」


「それもそうだな。では拙者がスタッフの相手をするとしよう。」


「お願いします。」



こうして俺は女性陣2人の相手をすることが決定したのだった。決してむさくるしい野郎を教えたくなかったからでは無いとだけ言っておく。



「では、こちらも戦闘訓練を行おうと思います。」


「さっき言ってた100回をやれば良いのね?」


「いえ、そちらも大事ですが、どちらかと言うと防御を重点的に行おうと思ってます。」


「それはどうして?」


「僧侶は攻撃して敵を倒すよりは、生き残って仲間を支援する方が大事だからです。

 生きてさえいれば、仲間を回復は出来るのはもちろんのこと、戦闘に勝利出来る可能性が高くなります。それに敵は仲間が倒してくれますしね。」


「そうは言っても、仲間を待つよりは、倒しちゃった方が早くない?」


「それは相手が自分より弱い場合ですよね? たいていの近接戦闘職は、それを専門に鍛えているから、それに追いつくにはかなりの努力が必要になります。」


「それもそっか。あ、でも、仲間が全滅しちゃってたら意味が無くない?」


「いえ、敵がまず最初に狙うのは回復職ってのがセオリーです。敵を回復させられるってのは、戦闘時において厄介ですからね。」


「そうなんだ。」


「と言う訳なので、頑張ってみましょう。」


「「はい。」」



とりあえず防御を鍛えることに納得してくれたみたいで良かったぜ。


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