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002 第一異世界人発見


げぷっ!


ほんのりとした甘みで大変美味しゅうございました。ごちそう様です。

沢山おっぱいを飲んだ俺は、完全復活することができた。おっぱいは飲み終わった時点で消えていった。

お腹が脹れて落ち着いたところで、先ほどのステータスの続きを見ることにした。


-----------------------------------------

名前 :

年齢 :0

種族 :神族

状態 :普通


LV :2

HP :13/13

MP :26/53


STR:5

VIT:5

AGI:5

INT:5

DEX:5

LUK:99999


スキル:創造魔法、詠唱破棄、物理無効、魔法無効、状態異常無効、魔力盾、アイスアロー、おっぱい召喚


称号 :異世界転生者

-----------------------------------------


満腹になったことで状態が普通になり、HPも満タンになったので、これでしばらくは安心である。

創造魔法の確認は先ほど終わった。次は詠唱破棄か。多分だけど考えているだけで魔法が使えるのって実はこれの御蔭なんじゃないのだろうか?

後は物理無効や魔法無効、状態異常無効か。これは名前の通りなんだろうな。

そして魔力盾だが、これが犬を防いだあのバリアがこれに当たるのでは無いだろうか? 後で要検証だな。

そして最初に見た時から増えているアイスアローとおっぱい召喚だが、犬を倒した時の魔法がアイスアローで、さっきの母乳がおっぱい召喚なのだろう。


最後に称号の項目だが、異世界転生者と書いて有ることから、どうやら本当に異世界に来てしまったみたいだ。

神様に会った訳でも無く、勇者召喚をされた訳でも無い。何で此処に居るんだろうな。

それより俺は本当に前世では死んだのか? 後、前世の俺ってどんな人だったんだ? 名前も性別も年齢も何も全く思い出せない。

とは言え、個人情報以外の一般知識については覚えていたのは不幸中の幸いか。


一通り確認が終わったところで今の状況を整理してみよう。

俺は赤ん坊で、赤ちゃんカゴに入れられて森の中に放置中、目の前には犬の死体が1匹。以上! って、どーすんだよこれ!!

下手すると死体の匂いで別の動物が集まってくるかもしれないんだぞ! しかも俺は赤ん坊で動けない。誰か助けてくれええぇぇぇ~~~!!


あ、ヤバイ……赤ちゃんで体力が無いからか、お腹が満足したせいか、とっても眠い……まぁ、物理無効とかも有るし簡単に死にはしないだろう。

と言うことで、それじゃおやすみなさい……



・・・・



「ガウッ! ガウガウッ!」



うっせーなぁ! 何処かで動物の声が聞こえている。こっちは異世界来て混乱して疲れて眠いんだ。勘弁してくれ~



「ガウッ! ガウッ!」



何か腕とか首とかが生暖かく、液体で濡れている感覚と、ジェットコースターみたいなアトラクションの如く振り回されている感覚がするんだが……

恐る恐る目を開けてみると、何と俺は犬に咥えられて振り回されていた。



「ばぶあ!(何だと!)」



甘噛みされている様な感覚が有るだけで痛みは全く無いんだが、どうすんだよこれ。

ちなみに3匹同時に噛まれてます。ついでに言うとさっき倒した犬は食べられたみたいで、骨だけになってました。南無……


このままって訳にも行かないし、アイスアローで撃退しようかと思っていると、何処かともなく矢が飛んできて犬に突き刺さった。



「キャイン!」



1匹が鳴き声を上げたことで、残りの2匹も俺を離して辺りを見渡して警戒している。


ガサッ!



「★〇*~!」



そこに剣を持った男性が飛び出してきて、アッサリと2匹を倒してしまった。

何か叫んでいたような気がしたが全く聞き取れなかった。と言うことはこの世界の言語を最初っから覚えないとダメなのか……面倒くさいな。


そして最初に矢に当たった犬も、もう1本の飛んできた矢に貫かれてお亡くなりになってました。

俺? 俺は思いっきり投げ飛ばされたのでその辺に転がったままですが何か?



「アラン、大丈夫?」



そこに弓矢を持った女性がやってきた。

あれ? 今度は会話が分かる。と言うことはさっきのは気合を入れるための掛け声だったのか。良かった~

多分だが、気合を入れすぎたせいでオン〇ル語みたいな現象が起きていたんだと推測する。



「あぁ、ここに居た2匹は倒した。もう1匹はエレンが倒してくれただろ?」



どうやら剣を持った男性はアランで、弓を持った女性がエレンと言う名前みたいだ。



「それで、何が襲われていたの?」


「多分、何かの動物だろ。その辺に転がって……っておい!」


「えっ! あ、赤ちゃん!?」



エレンが俺の方へと駆け寄って抱き上げた。



「アラン! この子まだ生きてる!」


「何だと!」


「多分、服を噛まれて振り回されていただけみたい。汚れてはいるけど怪我はないわ。」


「そうか。下手に動かないで身を任せたのが良かったのかもしれないな。運が良い赤ん坊だ。」



確かに運の数値は凄いことになってますが、恩恵を感じたことも無いし、多分違うと思います。



「ねぇ、この子どうする?」


「どうするって……まさかここに置いて行くのか?」


「馬鹿! そんなことする訳無いでしょ! 何処の人でなしよ!」


「悪い悪い。とりあえずこの件については、ギルドに戻って相談しよう。」


「そうね。じゃあ私が抱っこしてるから、アランは剥ぎ取り宜しくね♪」


「ちょ、おま……へいへい、分かったよ。」



アランがそう言って犬の剥ぎ取り作業に向かって行った。どうやら尻に敷かれているみたいだ。

俺はエレンに抱っこされてゆらゆらと揺らされている。



「君は何て名前なのかな?」


「だぁ!(知らん!)」


「そっか~ シュウ君って言うんだ~」


「あう? うひゃうやおう!(はぁ? 誰だよそれ!)」


「シュウ君は何処から来たのかな~?」



もうシュウ君で良いです。地球の日本から来ました。言わないけど。

その時、俺に激震が走る! 一度ブルリと震えた後に……


しょわああぁぁぁ~~~!!


はい。我慢が出来ずに思いっきりおもらししています。だって俺は赤ちゃんなんだし、良いじゃない(開き直り)



「あ、アラン、この子おしっこした!!」


「そのくらいでいちいち騒ぐなって。ったく、少し待ってろ。」



アランがブツブツ言いながら解体をしている。ちょっと気持ちが悪いんで早めにお願いします。

そして俺は今、地べたに寝かされています。エレン酷い……


少しして解体が終わったアランが戻ってきた。

そして、慣れた手つきで俺のオムツを外して綺麗にした後、リュックに入っていた布で簡易オムツを作ってくれた。ありがてぇ。



「アラン、随分と手慣れているわね。」


「まーな、孤児院で小さい子の面倒をよく見てたからな。」


「そうなんだ。へぇ~アランって孤児院卒だったのね。」


「幻滅したか?」


「何で? 私は気にして無いけど?」


「そうか。」



何か良い感じの2人だな。多分恋人同士なんだろうな。羨ましいこって。



「じゃあシュウ君帰るよ~」



綺麗になったことで、再びエレンが抱っこするみたいだ。



「ん? そいつの名前はシュウって言うのか?」


「さあ? でも名前が無いのも不便だし、勝手につけちゃった♪」


「……まあいい。戻るぞ。」


「あ、待ってよ~」



こうして俺は、アランとエレンに連れられて街に向かうことになったのだった。


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[気になる点] 「さあ? での名前が無いのも不便だし、勝手につけちゃった♪」 での名前 ?何?
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