第五話 謎の声
『,,,怪人が紛れ込んでいたのですね。』
,,,意識が朦朧としている。私は寝ていたのか?ここ何処だ?確か私は潜入先で謎の光に包まれて,,,
『殺しても良いですが,,,,少し見てみましょうか,,,』
,,,,ん?誰かの声が聞こえる。
『なるほど,,,,嘆きと虚偽の怪人,,,,愚かね,,,絶望の果てに自分すらも偽ったのね。』
誰かの声が聞こえる。女の声だ,,,まだ幼そうな声だ。
私の事を話しているのか,,,,?声から憐れむ様な感情が読み取れる。
目を開けようとした、声も出そうとした。
お前は誰だと問いただそうとした。
しかし目を開ける事も声を出す事も出来ない,,,,駄目だ,,,,また意識が薄れていく。
『,,,,いいわチャンスをあげましょう。己が罪と向き合いなさい,,,,本当の自分を見つけなさい。貴方に夜の導きを,,,,』
私の顔に何かが触れる。温かい手のような感触だ。
嫌な気配はしない,,,,ただ不気味だった。体に何か刻まれているような気がした。
『引き留めてごめんなさいね。行きなさい,,,,今度会う時はその力を使った時にしましょう。』
背中を押されたような気がした。
暗くなる意識に逆らえない,,,,私は完全に意識を落とした。