02.ファーストコンタクト
ものすごい勢いで近づいてくる地面に向かって
思い切り羽を動かした
ブワッ!!!!
地面がちょっとえぐれて土が大量に舞ったけど
何とか落下速度を下げられた
ピ「けほっ、ごほっ! うえー・・・口の中に土少し入った。」
「げほっ!!! おい!なんなんだ!」
「リーダー! そこに人影が!」
お!馬車があったからいると思ったけど
やっぱり人いた
ピ「どうも、すいません。着地に慣れてないもの・・・で・・・」
砂埃が晴れて視界が開けた瞬間目に入ったものに
私は言葉を失った
大きな馬車は柵があって、まるで檻のようだった
「なんだコイツ! 背中に羽生えてねぇか!?」
「魔物か!?」
ピ「・・・その馬車は、何を運んでいるんですか?」
「なんで答えなきゃいけねぇんだよ!」
「! おい、コイツ・・・。」
「あ゛? ・・・あー、そうだな」
上からじゃわからなかったけど、明らかに怪しい感じの人達だ。
人数は・・・5人くらい?
「そんなに気になるなら、見せてやるよ」
ピ「え?・・・・。」
急に見せてくれるなんて・・・怪しい
この連中に近づくのはよくないかもだけど、
ピ「・・わかりました。見せてください。」
「そう来なくっちゃな! おら、こっち来な」
攻撃手段がわからない状況で彼らの指示に従うのはあまりにも危険・・・
でも、
かすかに馬車のほうから聞こえる幼い鳴き声を無視することは、私にはできない
小汚い男に案内されるがまま、馬車の後方へと行く
「ほら、よく見てくんな!」
男が嬉しそうに笑いながら柵の扉を開ける
その瞬間
ドンッ
ピ「うわ!?」
後ろから仲間の男に押され、彼らの策略通り
私は檻の中に閉じ込められてしまった
「こりゃあいい商品が手に入ったな!」
ピ「いったっ。」
「そこで到着するまで、大人しくしてるんだな!」
突然押されたから
檻の中で思いっきり膝打ったんですけど!!!
「てん・・しさま?」
ピ「!」