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救世のパラノイア  作者: 神宮寺飛鳥
モーメント・オブ・リヴァレーション
4/13

1-3

 東京――。かつて日本の中心にあったその大都市は、第二次世界大戦末期に壊滅した。

 広島と長崎に原爆が落ちてから二週間後の事である。一向に抵抗をやめない日本に対し、アメリカ軍は遂に第三の原爆である“ビューティフルレディ”を投下。これにより首都東京は破滅的な打撃を受け、日本は無条件降伏する事になる。

 当時、東京の中心には巨大な大穴が開いたと言われている。投下されたのが本当に原子力爆弾だったのか、アメリカ軍が何を考えて首都にそれを落としたのか、それは未だにはっきりとしていない。それも全ては戦勝国アメリカが仕組んだ事であった。

 最後の最後まで抵抗を続けた日本は危険を取り除けたと思われるまで徹底的に叩きのめされ、戦後の復興は全てアメリカの主導で行なわれた。民主主義の下に再編された日本政府は全てアメリカの息の掛かった人間で構成され、それから数十年にわたり事実上日本はアメリカの制圧下に置かれていたと言える。

 東京の復興が遅れた理由は定かではないが、戦後六十年以上が過ぎた現在においても東京は完成形には程遠い状態にあった。復興計画が途中で一度頓挫し、そこから再開発が進められた事も原因ではあるが、際限なく建造物を増やし続ける東京が最終的にどこへ向かっているのか、それはこの町で生まれ育った理人にもわからない事であった。


「では、理人様もこの街の成り立ちはご存知ないのですね」

「そういう事。しかし行き成りこの東京について説明しろとはどういう事なの?」


 港から再開発地区を抜け、ようやく人通りのある場所まで戻って来た二人は歩きながらやり取りしている。その間クエンは常に物珍しそうにきょろきょろ周囲を眺めていた。


「わたくしのいた世界に東京はありませんでした。いえ……ずっと昔にはあったのだと聞いています。しかし何百年も前に滅び、今や東京という名前は残っていません」

「じゃあ、日本ではあるの?」

「そうですね。日本……という国だったそうです。尤も我々の生きた時代では国という括りは存在せず、日本各地に存在する区という小さなコミュニティが全てでした」

「こっちでいう都道府県みたいな感じかなぁ……」


 ふと足を止める理人。それから通りに面したショーウィンドウに近づいて行く。


「とりあえずクエンは服を買おうよ。そのままの格好じゃ目立ちすぎるから」


 きょとんとするクエンの背中を押して店に入って行く理人。中に入ると直ぐに理人はこの子に似合う服をと店員に伝え、手を振り見送った。店員は当然クエンの格好に怪訝な様子だったが、当たり前のように笑顔の理人に押し通される形で通常通りクエンの服を見繕ってくれた。

 数十分後、更衣室から着替えを終えたクエンが姿を現した。理人はその間に購入していたバッグにクエンの着物を納め、二人して店を出る。


「こちら側の世界の服は動きやすいのですね。なんだか少し恥ずかしいです」

「よく似合ってるよ。ぱっと見異世界人だとは思えないね」


 スカートの裾を押さえながら微笑むクエン。眼帯だけはどうにも外したがらなかったのでそのままだが、先ほどまでの格好よりは随分とましだろう。

 こうして二人は歩き出した。移動には電車を使う。クエンは当然電車の存在を知らなかった為、人混みに何度も押し流されそうになった。結局理人がクエンの手を繋ぎ先導する事になり、それから二人が別れるまでその手が離れる事はなかった。


「目的地に到着したよ」

「これが……モーメント、ですか?」


 駅を出た二人の目の前には巨大な塔があった。そこは東京の中心地、原爆がすべてを焼き尽くした場所に建造された慰霊碑である。東京モーメントと呼ばれるその施設は地上部分に終戦記念館と資料館を持ち、塔の上部には展望台を持つ観光スポットの一つだ。


「昔この世界の戦争で沢山人が死んでね。その巨大なお墓みたいなものかな。行こう、ここなら君の目的も果たせると思うよ」


 エレベーターで展望台まで上がるとそこは地上250mの世界。再開発が進められる東京のビルの群れを一望する事が出来る。夕焼けが差し込む展望台にはちらほらと観光客やカップルの姿が見え、二人はその中に紛れるようにして窓際に立った。


「これが……この世界なのですね」

「そう。僕らが暮らす東京だよ。都会に比べると物足りない事も多いし、自衛隊やらアメリカ軍やらがヘリだの飛行機だの飛ばしてて煩いし、あっちこち工事中で行き止まりが多くて不便だけど、それでも僕らが生まれ育った町だ」

「綺麗です……とても……」


 うっとりした様子で目を細めるクエン。意図せず理人と繋がった手に力が篭る。硝子の壁に映る赤味がかったクエンの顔を見つめつつ、理人は口を開く。


「さて、僕は約束通り、“この町が一望出来る場所”に君を連れてきたよ。そろそろ色々と説明してもらえると助かるんだけどな」

「はい……そうでしたね。でももう少しだけ……この景色を眺めていたいのです。この世界を……わたくし達にもあったかもしれない、この美しさを目に焼き付けたいのです」


 理人は無言で頷いた。それからほんの五分間だけ沈黙は守られた。その間ずっとクエンは泣き出しそうな瞳で深い赤に沈んで行く街を見つめていた……。


「……それではお話しましょう。理人様、貴方は今の状況をどこまで理解していますか?」


 気持ちを切り替えるように目を瞑り理人と向き合うクエン。理人は肩を竦め。


「ほぼ何も。君たち異世界人がこの世界に責めてきているというのと、僕がこの世界の救世主だっていう事くらいかな?」


 驚いたように目を丸くするクエン。それから苦笑を浮かべ。


「その、理人様。自らが救世主であると言う事は出来れば誰にも言わない方が良いかと思います。その理由もこれから説明して差し上げますね」

「そうなの? うん、宜しく頼むね」


 二人は展望室の中にあるベンチに並んで腰掛けた。そうしてクエンは夕焼けが夜に変わっていく様を眺めながらゆっくりと語り始めるのであった。


「まず、異世界の存在についてです。世界というものは無数に枝分かれして存在しており、我々の住む世界はその中の一つの可能性に過ぎないのです」

「多世界解釈ってやつ?」

「今の話を聞いてぴんと来たのならそうでしょう。それにこれは今あまり重要な問題ではありません。問題は世界が二つ以上あり、その二つ以上ある世界が潰しあわねばならない運命にある……という事です。今回の場合我々ゼータ1と皆さんの世界、デルタ4が戦闘状態にあります。本来誰にも超えることの出来ない世界の壁を越えられるようになっているのは、神が定めた滅びのルールにのっとっているからです」

「神……? 滅びのルール?」

「正直な所、わたくしにもこの辺りはわかっていません。ただ神と呼ばれる存在は、上位世界に存在しており、そこから天使という使いを下位世界へと送り込みます。そして滅びの始まりを告げるのです。どちらか一方の世界だけが生き残れるという、滅びのゲームを」


 理人は正直、全く話しについていけていなかった。だが今はとりあえず疑問は全て捨て置き、クエンの告げる言葉だけを馬鹿正直に飲み干す事に決めた。

 いちいち突っ込んでいてもキリなどないのだ。だからまずは話を聞く。それが秋月理人という少年の考え方の根本にあるものであった。


「天使はその世界それぞれの人間一人と契約を結び、神の力の一部を貸し与えます。神の力を行使する事を許された存在、それが救世主です」

「じゃあ僕はその神の力ってやつを使えるの? でも契約した覚えはないんだけど」

「その辺りの事情はわたくしにはわかりませんが、ともかく救世主というのはそのような存在なのです。そしてこの救世主は契約が成立した瞬間、世界全体の運命と同一の存在となります」

「ん、んー……と、えー、どういう事?」

「救世主の決定は即ち世界全体の決定であるとされます。救世主が使う力はこの世界全体の力。救世主の命もこの世界そのもの……救世主と世界はイコールで結ばれている。即ち救世主が死んだ時、世界も消滅するのです」


 ゆっくりと理人へと目を向けるクエン。そうして理人の目の前で自らの顔を覆っていた眼帯の布を外して行く。そうして閉ざされていた瞼を開くと、そこには紅く光を帯びた紋様を刻まれたクエンの瞳があった。


「貴方はわたくしを信じてくれました。ですからわたくしもその信頼に応えましょう。わたくしはゼータ1の救世主……“救世主メシアの瞳”を持つ者です」

「メシアの……ヒトミ……?」

「救世主に選ばれた人間には身体のどこかに“聖痕スティグマ”と呼ばれる紋様が浮かび上がります。そして聖痕が浮かんでいる部位に神の力が宿るのです。いえ……厳密には“滅びの力”と呼ぶべきでしょうか……」


 神妙な面持ちで俯いた後、クエンは直ぐに眼帯で瞳を覆ってしまった。理人は先ほどまでの話を頭の中で整理しつつ腕を組む。


「救世主が死んだら世界も滅びる……? じゃあ僕が死んだらこっちの世界が、クエンが死んだらクエンの世界がなくなるって事?」

「そうです。この滅びのゲームはどちらかの世界が滅びるまで続けられます。しかし世界一つを滅ぼすのは容易な事ではありません」

「だから相手側の救世主を殺して滅ぼす……それが手っ取り早い決着だから、か」


 メアリーが言っていた救世主とは切り札であると同時に弱点でもあるという言葉が蘇る。一人で納得している理人に笑みを浮かべ、クエンはゆっくりと立ち上がった。


「このゲームのあらましはそんな所です。即ちこれは……世界の命運を背負った二人の救世主の殺し合い。どちらかが死ぬまで続く滅びのゲーム。わたくしと理人様は……必ずどちらかが死なねばならない運命にあるのです」

「世界が滅べば救世主は死ぬし、救世主が死ねば世界も滅ぶ。なるほど、少なくとも僕らのどちらかは死ななければならないってわけか」


 同じく立ち上がりクエンと向き合う理人。夜に沈んだ東京の街を背景に二人は笑う。


「為になる話をありがとう。それで、君は僕を殺すのかな?」

「いずれはそれも避けられぬ事でしょう。ですが我々ゼータ1は和平を希望しています。この世界を滅ぼす前に、可能な限りの妥協点を見出したいのです」

「君の軍勢は既に僕の学校を滅茶苦茶にしたり人を殺したりしている。信じられるかな?」

「それはお互い様です。既に最初の衝突で両陣営共に命を失いました。ですからわたくしは確かめたかったのです。理人様……こちら側の救世主がどのような人物なのか。果たして話し合いが通用する相手なのか。或いは……」


 目を瞑り静かに息を吐くクエン。それから柔らかく微笑みを浮かべる。


「ですが、わたくしは確信しました。理人様は決して話の通じない暴君等ではありませんでした。わたくし達でお互いの世界を救う道を模索してみませんか? 貴方の力があれば、わたくし達は互いに滅びを避ける手段を見付け得るかもしれません」


 そっと手を差し出すクエン。理人はその白い掌を見つめる。


「手を取り合いませんか? 理人様……共に、世界を」


 目を瞑り肩を竦める理人。そうして自らの右手を見つめ、笑顔を浮かべた。


「そっか。お互いの世界の平和の為に妥協点を探る……か」


 そうして一歩歩み寄り、理人は――。


「それは駄目だよ、クエン」


 少女の差し出した手を、笑顔で払い除けた。


「――君は、死ぬべきだ」


 乾いた音が響き渡り、クエンの身体が僅かに揺れた。少女は信じられない様子で理人を見る。


「なぜ……です? 理由を……聞かせてはくれませんか……?」

「君の口ぶりからしてこのままではどちらかの世界が滅ぶ事は確定しているんでしょ? 恐らくこのゲームはそれでしか完了しないルールなんだ。それなのに和平だとか妥協だとか、そんな事をする余地があるようには思えない」

「それは違います! 確かにどちらかの世界が滅ぶしかなかったとしても、そうなる前に打てる手はあるのです! 世界の完全消滅を止める手はあります!」

「でも、それは別に根本的な解決にはならないでしょ? 第一その妥協の所為でお互いの世界の戦争状態が長引く事になる。それで生まれる犠牲についてはどうするの?」

「それは……っ! それは……世界全体が滅亡してしまうよりは……」

「確かにそうだね。でもそれは死ぬ人間が多いか少ないかって話でしょ? 戦争が長引く事によって発生する犠牲を仕方ないという君が、妥協だの和平だの口にするのはおかしいよ」


 ――それは。全く持ってクエンの胸中を鋭く射抜く言葉であった。

 ずっと迷い考えていたのだ。自分の行いが正しいのかどうか……だが、それを正しいのだと、これでよかったのだと信じずには生きてこられなかった。

 もしもこの戦争の目的が土地や金なら妥協点もあるだろう。だが決着がついた時点でどちらかの全てが失われるのだとしたら、それは最早どうしようもない。文字通り終わらせるしかないのだ。全てを……。


「どうして……理人様、貴方は……」

「ごめんねクエン。君の話はちゃんと聞いたよ。それで僕はちゃんと考えた。どうする事が正しいのか。この世界にとっての救いなのか」


 膝を着いて項垂れるクエン。理人は同じく片膝を着き、視線を合わせて目を細める。


「僕達が救世主で世界の運命を背負っているのだとしたら、その運命から逃げちゃだめだ。僕たちのすべき事は逃げ道を探すことじゃない。敵を殺す事なんだよ、クエン」


 そう言いながら理人は片手でクエンの胸倉を掴んだ。そのままクエンを強引に立たせ、次に両手でその細い首を絞める。クエンは持ち上げられた状態になり。なんとか理人の手から脱出しようともがく。


「り……ひと……さま……」

「ごめんよクエン。ごめん……」


 哀しげな目で呟く理人。クエンは苦しげに顔を顰めながらきつく目を瞑る。才の力を使えば状況を脱する事は容易であった。しかしクエンの胸の中にはそれをしたくないという気持ちがあった。

 ここで命を絶たれるのであればそれでも構わないという気持ちが半分。理人を最後まで信じたいと願う気持ちが半分。だがそれが叶う事はないという事も心のどこかで理解していた。

 いよいよ気が遠のいてきたその時、突然理人の姿がクエンの視界から消えた。開放されたクエンは倒れながら理人の姿を探す。そこには横に吹っ飛び、展望室内に倒れている理人の姿があった。そして自らに駆け寄る部下の姿も……。


「姫様! ご無事ですか!?」

「ミサ……ギ……う、げほっ、ごほっ!」

「あいつ、姫様になんて事を……! 殺してやる!」


 感情を昂ぶらせたミサギが立ち上がるのをクエンは腕を掴んで制止。首を横に振る。


「待ちなさい。彼は話の通じない相手ではありません。拿捕し、何とか話し合いを……!」

「し、しかし姫様……あいつは姫様を殺そうとしたんですよ!?」


 そんなやりとりがされている間、理人は仰向きに倒れ天井を見つめていた。身体の節々が痛み、口からは血が逆流している。脇腹に触ってみると肉が抉れており、じゅくじゅくと制服越しに血が湧き出しているのがわかった。

 最早痛いという感覚はなく、只管に熱さだけがあった。身体を動かそうにもまるで言う事を聞く気配がない。自分はここで死ぬのかと、なんとはなしに諦めかけたその時。


「――よぅブラザー。デンジャラスな状況じゃねぇか」


 枕元から声が聞こえて目を向けると、そこには見下ろす姿で立つトレイターの姿があった。白い歯をぎしりと笑わせ、少女は目を細める。


「お前らのやり取り、いい見世物だったぜ。あの偽善女も大概だったが……理人、てめーどうして奴の誘いを断った?」

「さ、あ……? 普通に考えて……そんなのは無理だと、そう思ったから……」

「普通人間ってのはよ、平和とか愛とかそういう言葉に美しさを感じる物なんじゃねえのか? 目には見えないそういう光を信じてよ、生きて行くものなんじゃねえのか?」


 血を飲み込みながら考える理人。確かに彼の中にもそうした倫理観は存在している。なぜクエンを殺すべきだと考えたのか――それについては正直説明のしようもないが。


「自分で考えて決めた事だ……後悔はしてないよ」


 その答えを聞き届け天使は心底面白そうに表情を歪める。そして。


「救ってやろうか? 天使様の寛大な力でよ!」

「僕は……助かるの?」

「ああ。つーか普通に考えてこの程度で救世主が死ぬわけねえだろ?」


 理人の上着を脱がし、ワイシャツを開いて胸元を空けるトレイター。すかさずそこに自らの右手を重ねる。


「契約はとうの昔に済んでいる。とっとと目覚めな、“滅びの救世主”――!」


 次の瞬間、理人の身体中に道の感覚が響き渡った。心臓の鼓動が早まって行くイメージ。音を立て、内側から肉体が崩壊して行くような痛みと不気味な感触の中、少年の意識は限りなく薄く延ばされ、光の中に溶け込んで行く……。

 目を見開いた次の瞬間、理人の身体は金色の光を帯びていた。立ち上がることは造作もない。右手で傷口に触れれば一瞬で完治する。自らの体の異常に驚愕するよりも早く、直感的にその力が救世主の力なのだと理解する――。


「ミサギ様、あいついきなり立ち上がりました!」

「え……? どうして? さっきまで死に掛けてたのに……!」


 舌を出して笑うトレイター。彼女はどこにでもいるしどこにもいない存在だ。自らを見せたい人物にだけ見せ、そうでない者には意識させない事など容易い事。


「凄い力……救世主の力……」


 右目を抑えながら立ち上がるクエン。ミサギは部下に指示し、クエンを庇いつつ隊列を組み、一斉に才による攻撃の準備を整えた。


「全員一点集中攻撃! 念波……放て!」


 虹色の帯が螺旋状に渦巻きながら一瞬で理人の姿を飲み込む。光と見えざる力の奔流の中、理人は右手を前に突き出してそれに応じる。

 爆ぜる衝撃。轟音と共に一瞬で展望台の硝子が粉砕されていく。飛び散った破片は煌きながら風に巻かれ、ぐるぐると――そう、ぐるぐると理人の周辺を舞う。


「ミ、ミサギ様……!」


 青ざめた表情で後退するミサギ。その視線の先には無傷で佇む理人の姿があった。

 仮に頑丈な鋼鉄の隔壁であろうが、戦車だろうがなんだろうが束ねられた才の力は容易く破壊するだろう。だが理人は五体満足でそこに立っている。


「何をしたの……? 何で私達の才を防いだの?」

「さあ、暴れてみなブラザー! お前の力を奴らに見せ付けてやれ!」


 風を受け無表情に佇む理人。それが一歩踏み出すと、ミサギ達は再度迎撃の態勢を取った。

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