英雄への道
初めての作品です。
皆さんからの批評をいただけたら幸いです
朝、目覚めたら草原の中だった。
「は?」
俺、桃井健はそんな事になっていた。
(ちょっとまて、俺自分の部屋にいたよな?)
何が何だかわからない、ただ、家ではないことがわかる。
どうしたらいいか、健は考える。
(考えてわかるなら苦労はないか)
そのとおり、考えてわかることではなかった。
「ちょっと、あなた何してるの!」
声がした、振り向くとそこには女性がいた。
しかもかなりの美人、でも何か違和感を覚える。
「あぁ、恰好が変なのか。」
そう、鎧だ。しかも騎士然としたものではなく、モン◯ンとかで出てくる感じの。
「初対面の人に服装をとやかく言われる筋合いはないのだけれど。それにあなたの方がよっぽど変よ」
「ん?」
自分の恰好を見る。
「あぁ、ほんとだ」
パジャマ姿だった。
確かに鎧姿の人から見れば変な恰好だ。
「それよりあなた、こんなところで何をしているの」
「こんなところって?」
「此処は戦場の中心地帯よ!あなた、今自分がいる場所もわからないの!」
「おぅ」
「な!」
絶句している。しょうがないだろ、わかんないだし。
「あなたそれ本気?」半ば呆れながら問う。
「おぅ」 同じ返事を返す。
(戦場?てぇことはどっかとどっかが戦争してるのか。戦争している国なんてあったか?)
俺はそんな事を考えながら唖然としている女性に質問した。
「なぁ、わからないから訊くが此処は何処なんだ?」
「あなたにそれを言う必要はある?」
「大ありだな。でないと俺は何もしない。見たところ、あんた兵士かなんかだろ?だったら俺にむやみに手は出せないはずだ。俺には任意で動いてもらうしかないだろ。」
「な!」
再び絶句。当たってたみたいだ。
「あなた、何者なの!」
「俺か?俺の名前は桃井健だ。高校2年生」
「高校2年生?」
「はぁ?高校を知らないのか?」
「知らないわよ、そんな物」
(高校を知らない?…まさか!)
「なぁ、日本って言う国を知っているか。」
「日本?そんな国知らないわ。」
「だったら教えてくれ。お前たちが国って呼ぶものは幾つあるんだ。」
「だから何でそんな事をわたしが」
「言はないと動かない」
「…わかったわ。私たちが国と呼んでいるのは、〈自由国家連合フリーデン〉〈無双国家ワノクニ〉〈多民族国家エルブズ〉〈商業国家ディーリン〉そして〈大帝国エンペリオン〉よ」
(やっぱり。此処は異世界じゃないだろうか。)
「説明有難う。で、あんたは?」
「え?」
「あんたの所属している国だよ。」
「…わたしの所属するのは、〈自由国家連合フリーデン〉よ」
これが俺の英雄への第一歩だった。