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2.サカシタ

今日。これから、ライブなんですよ。


わたし。ダンスがすごく好きなんです。

踊ってるだけで超幸せで、すぐ体が動いちゃうんですよ。


勉強? あんまりしてないかな。

わたし。馬鹿なんですよ。

勉強の才能あんまりないみたいで。


でも、そういうとみっちゃんにいつも怒られるんですよ。

勉強は努力でするもんだって。


でも努力ができるかどうかだって、才能とか向き不向きとかあると思うんですよ。

あっ、みっちゃんは私の友達です。


私と違って超勉強できるんです。

だから進学したいって言ってるけど……。あっ、ごめんなさい。なんか色々考えちゃって。

 みっちゃん。すごく偉いんです。だから大学にも行ってほしいけど、でもみんなは、そんなことして何になるのって言ってて。でもみっちゃんは強いからいつも平気って顔をしてるけど、最近すごく怖い顔になる時があって。


 それで私ってこんな顔じゃないですか。いつもへらへら笑ってることが許せないみたいで、私につっかかってきて。それで、私もついムキになってケンカしちゃったんです。


 そのこと思いだしちゃって。


 私、みっちゃん大好きなんですよ。あっ、変な意味じゃないですよ。

 もっとプラトニックな奴です。私の学校の子って、卒業したらファームかファクトリーに就職して、二年くらいすると結婚してママになるんです。それがみんなわかってるから、高校生活を大切にして、彼氏や友達と遊んでるんです。そりゃ、私も彼氏とか欲しいなぁとか思うんです。彼女たちが悪いとも別に思わないし。でも、なんているのかな。私とみっちゃんは、そういうのじゃない生き方もあっていいと思ってるんです。


 私のお父さん。私が生まれる前に死んじゃったんです。理由は~。まぁ、言わなくてもわかりますよね。みっちゃんのお母さんも、ゆかちゃんのお兄ちゃんもそうだし。例のアレですよ。


 津田沼って結構広いんです。こんな世の中だから、隅から隅まで回るのは結構大変で、マネージャーさんがスケジュール組んでくれるんだけど、老人ホームの巡回とか、小学校とかも回るんです。もちろん無料で。

 でも、今って娯楽とか無いじゃないですか。

 だから、私たちが行くと結構、喜んでくれるんです。私、馬鹿だけど、どうしたらみんなが喜んでくれるのかなぁって一生懸命考えたんです。


 それで出た答えが歌って踊る津田沼限定のスーパーアイドルなんです。

 それでいつか、外に出て、紅白歌合戦に出たいんですよ。

 そのために今はじっくり足場を固める時期だと思ってるんです。


 だから今度、絶対見にきてくださいね。私達の元気をわけてあげますから。


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