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第六十三話 新世代

いよいよ黒禅高校との練習試合を明日に控えた

死神バスケ部のメンバー

今日は練習は軽めに流し、明日の試合について佐川から指示が出る



「言うまでも無いが、黒禅の主力選手は全員だ」


「ま、まぁ部員が120人もいるんすからね…」


門松が改めて確認するかのように言い放った


「今年は星栄工業が上がってきたなぁ 

 あれやろ今年のWCも星栄工業が優勝したんやしな」


WCの今年の王者は星栄工業だ

2位には桜泉高校


上位にはどの高校も四神強を率いていた


「明日の試合はずばりキーマンは扇田、お前だ」


黒禅高校の佐々木に対抗する選手と言えば今のところ

チーム一の身長を誇る扇田ぐらいしかいなかった

しかし、総合的な能力から見れば圧倒的に佐々木の方が上だ


だが扇田は全く負けるつもりはなくむしろ勝つ気でいる


「ゴール下での仕事は俺に任せろオラァ!」


「扇田さんリバウンドとパワープレイは天才的ですよね?」


景峰や門松達も点取り以外の仕事では素直に認めていた

むしろ全国レベルに達する程かもしれない



「それとアウトサイドからは景峰、大宮が攻撃を仕掛ける

 景峰はマークが外れたらすぐに3Pを狙っていけ、絶対に見逃すなよ?」


「はいっ!」


光飛高校のバスケ部の特徴としてはDFよりも

OF力の高さがウリでもある

中には長西が、アウトサイドからは景峰と大宮

そして中と外両方の攻撃ができる門松もいる



WCも星栄工業が王者となり

静かに幕を降ろした…そしていよいよ新世代の始まりだ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーー



練習が終わり景峰、大宮、門松の3人が

居残りで自主練習をしていた


各自自分の磨きをかけたい能力の練習をしている



「そういえば大宮さんって四神強の高校と対戦したことあるんですか?」


景峰がボールを右脇に抱えたまま近づいた

それを見ていた門松も興味心身で大宮に接近する


練習に集中していた大宮は反応に一瞬遅れ


「え、ああ…もちろんあるよ」


「どこの高校ですか?」


「白秋東高校…広島の超強豪校さ」



大宮がまだ1年生の時にIH4回戦で対戦をした高校だ

それほど目立ったチームではないが

機動力、主にパスを中心にしたチームで



「四神強の…誰だっけな、ごめん思い出せないや」


ははっと笑顔を見せる大宮

実は1年生の時には試合を途中で変えられることが多く

ほとんど対戦経験が無いのだ



「白秋東の四神強気になるっすね」


「いやぁ、でも俺が思うに…四神強以外にも目を向けるべきだよ」



2人の頭の上には?が付いた

四神強を超えるような選手がいるとでも言うのか…?

全てはIHに出なければ分からない事であった



WCでは白秋東は3回戦で桜泉に惨敗を喫した


「さすが青田くん!3P成功率が高校バスケ界一の肩書きは伊達じゃありませんね!」


太った中年の男が四神強の1人の青田にインタビューをしていた

どうやらこの中年の男は記者のようだ


青田はまるで興味がないかのように適当な返事を返した


「優勝しなきゃ意味ねぇな、2位じゃ何の意味もねぇさ」


「しかし、四神強を率いる白秋東にはボロ勝ちでしたね?」


青田は軽く舌打ちをし


「あんなふざけたチームは初めてだぜ」



青田がここまで白秋東に対して怒りを表しているのには理由があった

WC3回戦四神強同士の対決が期待された対戦カードだ


だが、メンバー表を見ると四神強の選手がレギュラーから外されていた

すると今までの勝利が嘘のように素人のようなOF、DFをし

桜泉にボロ負けをしたのだ


「俺はどんな相手にも手を抜かねぇのがポリシーだ…けどアイツはそれを踏みにじりやがった」


あまりの怒りに記者はこれ以上質問する事ができなかった

同じく白秋東高校の選手がインタビューを受けていた




「やっぱアイツがいないとダメなんすよー」


1人の選手が嘆くように記者に言い放った


「それはどういうことですか?」


「知らないんですか?てか俺達から見たら四神強でずば抜けてるのはあいつだと思うんですけどね」


白秋東高校の視聴覚室では1人の生徒が

5つの画面に映し出された高校バスケの試合を見ていた


何と5つの画面を同時に見ていたのだ



「馬鹿青田だなぁ…俺ならアイツをもっと上手く使ってやれるんだが」


男は何度も何度も繰り返しバスケの試合を見ていた



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