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第六十二話 死神VS伝説

「という訳で来週の土曜日に黒禅高校のバスケ部と試合をする」


あっさり吐き捨てるように練習終わりのメンバーに

言い放った佐川

当然メンバーは自体をすぐに飲み込むことができず。


「ちょっちょっとマジっすか!?」


「マジも何も決まったことだ、胸を借りるつもりでいくんじゃダメだ

 こっちも絶対に勝つ気で行くぞ」


相変わらず強気の佐川だ

何と言っても相手は去年のIH優勝校だ

全国の頂点に立つほどの強豪校とまさか練習試合とは


川島の時とは違い佐川曰く試合で「経験」を積ませることをメインとしているのだ

実際もう既に12月で冬が過ぎればすぐに関東大会と総体が待ち構えている

ここは一気に実践経験を積むことが鍵となるはずだ



「佐々木さんも出るんですか…?」


景峰が気にかけるように佐川に話した

佐川は思わず口元を緩め


「もちろんだ、現3年生全員出る。言わば今年IHを戦い抜いたメンバーだ」


「ははっ…死神VS伝説ってことでしょ?面白そうだね」


暢気に大宮が笑顔交じりに

と、なれば大宮のデビュー戦でもある


「ゴール下は完全に佐々木の独壇場だ、扇田!お前の活躍に期待してるぞ」


「任せろオラァ!ようやくアレも完成してきたしな…」


(アレ…?ミドルシュート?)


景峰は疑問に思ったがすぐさま試合のことを考えた

久しぶりの試合で、ようやく自分の完成したフォームで挑める

正直黒禅と戦うのは緊張するどころか早くしたくてうずうずしているぐらいであった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーー


「悪いな鈴木、俺のわがままを聞いてくれて」


黒禅高校バスケ部の佐々木と鈴木が2人で体育館をかり自主練習をしていた


「気にするな俺も一度光飛高校とは戦ってみたかったしな」


シュッと手からボールを放ち

綺麗にネットにへと収まる。

元々PGとのしての能力は高いがアウトサイド能力も非常に優れている

転がっている籠球を拾いに行く鈴木



「それに元京都帝常の大宮心慈が転校してきたらしい」


「思ったより手強くなりそうだぜ…?」


鈴木がふっと笑い


「お前が本当に見たいのは景峰の弟だろ?」


鈴木とは小学生の頃からの付き合いであった

幼少の頃から周りより体格が大きかった佐々木にバスケというスポーツを

教えてくれたのは鈴木であった

何時しか高校バスケ界を代表する選手にまで2人は成長していた

そんな鈴木には佐々木の考えは全てお見通しであった


「やっぱり全部お見通しか…景峰の弟とはまだ一度も話たりしてないからな

 それに、あのチームが強くなるためなら俺は喜んで手を貸すぜ」


「えらくあのチームを気に入ってるんだな?」


普段は見せない笑顔を鈴木に見せ

ポツリと呟く


「好きなんだあーいうチームが」



ーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーー



県外のとある某中学生バスケ大会で1人の男が衝撃的な力を見せ付けていた


「なんで…なんでこんな奴がいるんだよ!?」


1人の中学生男子が衝撃的な力を見せ付けていた

周りの人間より2回り程身長の高い男だ




日向愁ひゅうがしゅう…中学3年生

中学3年生で既に196cm、体重126キロの規格外れの体格の持ち主だ

更に本人曰く身長まだ伸び続けているとのこと

ユニフォームからも分かるがっちりとした肉体、腕には数箇所大きな傷跡が残っている




「たりねぇぞ、たりねぇぞおおおおおお!!!!!!」



試合中にも関わらず怒声を上げ会場の観客を驚かせた

それもそのはずゴール下では敵チームの選手が日向を恐れ

誰もゴール下についていない、それどころかリバウンドにすら行こうともしない

決勝戦の相手だが相手のCは格の違いを見せ付けられ既に戦意喪失であった



OFリバウンド、DFリバウンド全てを支配していた

ボールを受け取ればそのまま切り込みダンクシュートでぶち込む

既に中学生相手ではバスケに飢えていた日向

本人もこの決勝戦を最後にバスケから身を引くつもりだったが

同じチームメイトのキャプテンが日向をよりバスケへ興味を示す言葉を話した



「愁!お前は高校でぜってーバスケしろ!」


「もうやらねぇよ…俺の力に怖気付いて誰も挑もうとしねぇさ」


「それは中学生だからだよ、お前知ってるか?高校バスケ界の四神強の話」


それまで全く興味のなかった日向が珍しく

食いつくように耳を傾けた


「天才のレベルを超えた神のようなプレーをするバスケ選手が4人もいるんだぜ!?

 だからお前は高校でバスケしろ!いいな!?」


確認するように日向の顔を覗き込んだキャプテン


だが、既に日向の答えは決まっていた。

彼のは最早獲物を求める瞳にへと変わっていた



「四神強……ハッハッハッハッハッ!!!!!おもしれぇ!!!

 まとめて潰してやるぜ…ハッハッハッ!!!」



この男がいずれ高校バスケ界を震撼させることとなった

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