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第六十一話 死神バスケ部再始動

景峰の不調を振り払ってから役2週間が経った

練習にも熱が入る。


それまでテンションの低かったメンバーも我然やる気を取り戻し

そして、新たに加わった大宮の活躍もまたメンバーの士気を上げた

コート外でマネージャーの神埼と佐川が並んで練習の様子を見ていた

練習内容は3on3で実践経験を積ませているのだ


長西、景峰、門松


扇田、大宮、夏川 のチームで分けられていた



均等に分けたつもりだったが…

点差は大きく開き、長西チームがリードしていた



中でも扇田はポストプレイからのミドルシュートがほとんどというより

一度も入っていない

ダンクシュートの練習ばかりをしている所為かシュートの練習は全くと言っていい程していなかった

メンバーもそのことは気にかけていたが、それを補うゴール下でのパワープレイや

天才的なリバウンド力でほとんどカバーしていたが

今は、そうは言っていられなかったゴール下でのOFが弱点でもあった



ガゴンッ!


リングにすら当たらずバックボードに当たりボールはコート外へ出る

がしがしとイライラしながら髪の毛を掻く扇田

佐川がいち早く扇田の元へ駆け寄った



「扇田、お前どうしてもミドルシュート入らねぇか?」


「入るってよ!イマイチ感覚がわかんねーだけなんだよ!」


すると、佐川は溜息を吐き

バスケットゴールを指差した

扇田もそれを視線で追いバスケットゴールに視線を向けた


「お前…今日から練習終わってからシュート練習しかするな。

 家帰ってからもずっとボール触ってろ」


「あ、あぁ?」


「はっきり言うが、お前がこのOF力を上げないのであれば試合には出さん…

 それを覚悟で練習するんだ?いいな?」


言い返そうとしたが、OF力が無いのは事実であったため

表情を強張らせながら静かに頷いた

扇田はすぐに隣のバスケットコートで1人でシュートを打ち始めた



「図星やったんやろうな、扇田の奴。」


扇田のことを誰より知る長西が呟いた

メンバーも納得するかのように頷いた


「でも、扇田さんにOF力がつけば…」


佐川が扇田に視線を走らせ


「ああ…その時は間違いなくアイツは大きく化けるだろうな…」


何度もリングに向かってシュートを打ち続ける扇田の背中から

何やら味方でも背筋が凍るような圧力が感じられた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーー


ーーーーーー



練習が終わり、扇田だけ1人で居残りシュート練習をしていた

他のメンバーは佐川の呼び出しを受け体育館前に集合をしている。

季節外れの扇子をパタパタと仰ぎながら口を開けた



「ええ~早速だが次の週にある高校と練習試合を組ませてもらった」


メンバーは一斉に何処のチームかと佐川に話した

しかし、佐川はにやりと笑みを浮かべたまま話そうとしない


「向こうからまさか組んでくれるとは思わなかった…とにかくお前等にとってはいい経験になる」


「四神強とかちゃうやろな~?」


長西の一言に少し顔を歪ませた佐川

この時メンバー全員が心の中で確信をした


練習試合の相手は…四神強のチーム!



確信をしてからメンバーは蟻のようにさーっとその場から立ち去り帰路についた

その場で取り残された佐川と神埼

神崎がそーっと佐川に声をかけた


「いいんですか?ちゃんと相手の高校名言わなくて。」


「今ここで言う訳にはいかないんだ…必ずこの練習試合で何かを掴んでくれるはずだ」


「そうですかー…まぁ、多分聞いたらビックリしますしね」


「ハッハッ!それもそうだな…。」



その相手というのは一体どこの高校なのだろうか

死神バスケ部としての活動は再開したがまだまだこのチームは発展途上だ

こんな間にも各チーム練習を積み重ね鍛えているんだろう



それと同じく黒禅高校の体育館でもバスケ部が練習をしていた



「がっはははは…なるほど、キャプテン最後の頼みですかぃ」


「俺達の本当に最後の試合だ…絶対に手を抜くな公式戦と同じだと思え」


「まさか、お前があの高校を選ぶとはな」


黒禅高校バスケ部がその対戦校を不思議がる程であった

佐々木一樹はバッシュに履き替え闘志剥きだしになりながら

コートに一歩踏み込んだ。



「相手は死神バスケ部光飛高校だ…!絶対に気ィ抜くんじゃねぇぞ!!

 相手が死神だろうが骨の芯まで叩き潰す気で行け!!!」




死神VS伝説!





次話から光飛高校VS黒禅高校です…

作者自身この試合は書きたくてウズウズしていた話です!

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