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第六十話 全ての始まり

優華ちゃんとの険悪な仲を戻した

そして謝罪をした時にふと、自分の中に一つのテーマが出来ていた

これまで何ヶ月もシュートフォームが崩れ苦しめられていたが

川島の助言や、以前からの自分のフォームを考え直した結果が



新しいフォームである…




【第六十話 全ての始まり】





丁度体育館にはまだメンバーがクールダウンのストレッチをしていた

遅れて優華ちゃんも体育館に入ってくる



僕は、すぐにバッシュに履き替え3点ラインの所に立ち

籠球を何度もその場でついた

あの試合以来ここの場所からのシュートが打てなくなっていた


一度、僕は自分の武器を奪われた


だが…それも今日で終わりだ!



「景峰…シュート練習か?」


シュート練習をしていた大宮が景峰に声をかけた


「はい、大宮さんマークについてくれませんか?」


大宮は景峰が何かを掴んだのだと思い

黙ったままディフェンスに入った


大宮からボールが投げ渡された

その様子を見守っていたメンバーも固唾を飲む

景峰は落ち着いた様子で大宮と向き合う



キュッ!


レッグスルーでボールを持ち替え左に切り込もうとする

びたっと右手を伸ばし景峰の行く手を阻む


「惜しかったな…」


が、しかし景峰はその場からシュート体勢に入った


(おいおい・・・!3点ラインからちょっと離れてる…)



シュートフォームが崩れている景峰にとっては無茶なことだ

景峰には迷いがなかった



旧式のシュートモーションが速いフォームに変え

しなやかに手首を使い、ボールを手から放った


投げ終わった際には身体がくの字のように曲げられていた



綺麗に放物線を描いた籠球は音を立てること無く静かにネットにへと収まった



「で…出来た…!」



メンバーは喜びもあったが驚いたままであった

今までの景峰とは大きく異なり

以前と比べてフォーム全体の固さが取れていた


「旧式のフォームに加えて新しく自分のフォームを入れ込んだ…正真正銘新フォームやな…」


「何はともあれこれで景峰の調子が戻ったってことっすね」



大宮も暫く3Pを決められたリングを見つめたまま


(反応できなかった…というより速くてブロックなんてできない…)


これこそ景峰が川島の助言を加えての最終進化したフォームであった

あとは、ひたすら他のスキルを磨く事だ


(見たことがない、こんなSGは…)



「これで景峰の心配は無いな」


拍手を交えながら佐川が景峰に視線を走らせた

これで課題を終えたかと思ったが

佐川は更なる課題を景峰に言い渡した



「シュート精度を上げるだけなら誰でもできる、次はドリブルの精度だ」


「ドリブルの…精度?」


次に景峰に課せられたのはドリブルの精度だ

普段試合で3Pシュートで活躍をしていた分、あまり目立たなかったが

本人も自覚はしている…チームの中でもドリブル精度は下の方だ

これまでの3Pほとんどが味方のアシストによるものだ

彼にもう1つ足りないのは突破力なのでもある



川島が最後の言葉として景峰に言い放った


「ひたすら進め」というのはこのことだったのかもしれない

自分が放った籠球を拾い上げ


「まずは、ハンドリングからだな…」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーー



王鐘学園…



練習を終えた部員が部室で着替えを行っていた



「冬が終われば次は関東大会さ、それまでに準備をしないとね」


ピエロが着替えを行いつつ部員に話をかけた

部員も着替えつつも小さく頷いた


「変わったなピエロ」


「そうかな?景峰と戦ってからバスケに対する目線が変わったのかもしれない…」




北之木高校…



「さぁ、まずは関東大会を制することだ」


脇谷監督が立ち、部員は体育座りで円を作るように座っていた

いち早く小幡氷が我慢できず立ち上がり


「今度こそあの門松を俺が抜いて点を決めてやるよ!」


「そうだな氷くん…あのチームにはリベンジしないと」


藤森が氷を座らせながら

彼等もまた死神バスケ部に敗れてから変わった

第一の目標として春に始まる関東大会制覇を目標にした



「待ってろよ、死神バスケ部…!」


各チームがそれぞれ目標を掲げ奮闘していた

それに追いつくかのように光飛高校を今日から再始動した




WCが終われば、新世代へと変わる



春には更なる激闘が幕を開けるのであった

一体頂点に立つのはどの高校だ…





第六十話…完




ようやく60話です。

長かったような短かったようなものでした

最終回っぽくしてますがまだ終わりませんw

まぁ、実際この話が当初決めてた最終回でした…


ですが、ここから本当の死神バスケ部の始まりです


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