第3部 総体編
12月…WCが激戦を繰り広げていた
新凌大高校(福岡)VS星栄工業高校(秋田)
「ヘイ!中島ボーイ!」
「ボーイはやめろ…!」
ふわっとボールを空中へ投げた中島と呼ばれる選手
それをドレッドヘアーの男が空中でキャッチし
ダンクシュートでゴールへぶち込んだ
ガシャンッ!!!
『なんつーダンク…リングその内壊れるんじゃねぇか?』
朱野太一…2年生 C
ラップ風の口調にドレッドヘアーと目立つ風貌
ユニフォームの上からでもその鍛え上げられた肉体が分かる
四神強の一人である
中島武…2年生 PG
今年の有力選手とも言えるポイントガード
アシスト、シュート、ドライブの3部門では全国トップレベル
「中島ァ!!」
不意に背後から声をかけられた中島はバックパスでSGにパス
虎川新谷…2年生 SG
同じく同期の選手でありチーム一のアウトサイド力を誇る
朱野と中島とは犬猿の仲である
受け取ったボールを綺麗に両手打ちで放った
『あの長身で両手打ちって珍しいな…!』
両手打ちで綺麗に放たれたボールはゴールへと収まった
「シット!中島ボーイ!虎川ちゃんにボール回しちゃダメだぜ!」
「あぁぁああ!!?」
試合中でありながら喧嘩まがいのことをするチームメイト…
このチームは2年生主体のチームである
試合は僅かな差で新凌大がリードしている
「ヘイヘイ~アレックスボーイ…まさかこんなもんじゃないだろうね?」
「…」
この試合ゴールしたでは朱野がアレックスを封じ込んでいた
「ベル!」
パスを受け取ったベルはゴール下へ切り込んだ
ローポスト付近でシュートモーションに入ったベル
すかさず朱野がブロックの体勢入る
しかし、ベルは空中で体勢を変え下からすくい上げるようにゴールへボールを押し込もうとする
「オーマイガット!ダブルクラッチか!!」
(よしっ…)
「ベル!!!まだだ!!」
バチッ!
「…!?」
背後からボールを叩かれていたベル
ボールは地面を転々とし中島拾い上げ速攻体勢に入った
「ゴール下は朱野先輩だけじゃないぜ!!」
田島隼人…1年生 PF
1年生でありながら191cmの長身でディフェンス力に長けている
ゴール下は常に朱野と2人で守っている
(くそっ…全体的にDF力が固いナ…)
『すげぇ!四神強同士の対決なんてどっちが上か分かんねーよ!!』
観客も大歓声だ
「アレックスボーイ~悪いがここで敗退してもらおうか…」
(これが四神強と呼ばれる男なら納得できるナ…)
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時間を少し戻し…10月上旬
WC予選一回戦負けを喫した死神バスケ部は
未だギクシャクした状態であった
練習をするものの景峰の調子は未だ戻らないままである
真一が引退し人数は5人のまま
時々顔は見せてくれる真一であった
目標が無いままただ練習をしていた死神バスケ部…