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第二十六話 扇田剛②

光飛高校付近の河川敷


「荒くれ河川敷」


ゴミの散乱、廃棄物の多さから

荒くれ河川敷と勝手に名付けられた

誰が捨てたかは知らないがバスケットリングまで河川敷に捨てていった


ここの河川敷でよく扇田はバスケをしていた


主な練習はシュートだった


何度もリングに向かって放つがシュートは外れるばかり

「ちっ・・なんではいらねーんだよ」

自分のシュート力の無さには気づいていたが

バスケで華があるのはダンクだと思われるが、扇田はそれ以上に3Pシュートに憧れを抱いていた


いい加減あきも感じ帰る準備をしていると


「あーー!扇田くんバスケやってるー」


ビクッと後ろを振り返ると


長西が河川敷の堤防沿いに立っていた


むっと嫌な顔をしてすぐに帰る扇田


長西は草むらを滑りながら扇田の目の前まで向かう


「お前やっぱりバスケ好きなんやな・・」

扇田は頭を掻き毟りながら

「うるせぇーよ、お前もしつけーな」

にっこりと長西は笑みを浮かべ

「しつこくて何が悪いねん・・・お前がバスケ部入るまで付きまとうからな」


扇田は聞きもせずに立ち去っていく

長西はそんな扇田を強引に引き止めた

「まぁ待てや!どや?俺と1on1でもやらんか?練習付き合ったるで」

「はぁ?」

扇田は大きく口を開けた

「嫌な部活の練習だけやと上手くならん思てな・・」

長西は扇田にバスケボールを手渡した

扇田は少し俯きながら考えた

だが扇田の答えは既に決まっていた、頬を少し赤らめながら

「・・・ちょっとだけだぞ」

扇田はあっさりと承諾した

「おおきに!ほな早速やろか!」


この日から毎日のように長西と扇田は河川敷で練習を始めた

孤立していた扇田にとっては唯一の居場所ができた

最初は拒絶していたバスケも長西と一緒に練習することで徐々に心を開けていった

楽しい時間はあっという間に過ぎた、以前まで恐喝行為をしていた扇田も真面目になり

クラスのメンバーからも話しかけられるようになった扇田


光飛高校インターハイ予選準優勝で敗退


これにより3年生は引退した残ったのは当時2年生の宝流真一と1年生の長西


真一はその次の月にすぐに海外へと足の怪我を治してもらうために渡米した・・・


長西一人だけが残され


そして9月13日・・・長西と扇田にとっては忘れられない

大きな事件が起きた


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