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第69話 神武天皇の誕生
十日の後、ヤマトの橿原で再びナガスネヒコと対峙した。
「イワレビコ。お前はどこまで馬鹿なのだ。今は夕方ぞ。天照大御神に向かってまた矢を射るつもりか? 愚かなお前はこれでもくらえ」
ナガスネヒコは弓の弦を引いた。
その時、イワレビコは八咫鏡をナガスネヒコに向けた。
太陽を反射させたその光はナガスネヒコの目に激しく光った。
その光を避けようと弓を持った左腕を目に当てた瞬間、十本以上の矢がナガスネヒコに刺さった。
ナガスネヒコは弓を持ったまま仁王立ちになり、なおも弓を引こうとした。
しかし、盛んに飛んでくる矢に抗うことができず、前のめりに倒れた。
このことによって勝敗は決した。
イワレビコは自らを「神武」と名のり、新たな称号「天皇」を新設した。
そして、ナガスネヒコを破ったここ橿原の地に最初の宮殿を建設した。
そして、ナガスネヒコに従った豪族のほとんどが、神武天皇に服従した。
当然その中には、徐福が連れてきた童5百人の子孫もいた。
神武天皇を初代とする天皇家は、橿原の地で「ヤマト王権」を作り上げた。
天皇家は、紆余曲折がありながらも、順調に代を重ねていった。




