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第22話 バビロニア

そういう意味で我々はアッシリアにも取り入ろうとした。

だが、広大なアッシリア帝国を築いたサルゴン2世は、イスラエル王国を滅ぼした直後に亡くなってしまった。

サルゴン2世亡き後のアッシリアは、統率が取れない国になってしまった。

各地に派遣されている方面隊の隊長は、その地の民を捕囚し奴隷化した。

レビ一族が取り入ろうにも、近づけないありさまだった。

そんなアッシリアも長くは続かなかった。

アッシリア支配下のバビロニアで、我々と同じセム系のアラム人、ナボポラッサルが反乱を起こしたのだ。

彼は、ニネヴェの戦いにおいてアッシリア帝国を滅ぼし、バビロニア王国を作り上げた。

バビロニアは、数千年前から栄えたメソポタミア文明発祥の地である。

レビ一族に古くから伝わる言い伝え「バベルの塔」もこの地で起こった出来事だ。

神に意見をしようと、雲まで届く高い塔を作り、石で出来た神の像を頂上まで持ち上げようとしたとき、神の声が響いた。

「なんと愚かな人間どもよ。私は石ではない、私を信じ、私を敬う者のみ、私の真の言葉を聞くことができるのだ。今後お前たちは、共通の言葉を失うであろう」

大きなカミナリがさく裂し、石で出来た像は粉々になった。

人々はあちこちで声を発しているが何を言っているのか分からなかった。

この日以降、人々の共通の言葉が消えた。

また、アッシリア帝国が滅びる1200年前(紀元前1750年)、人類史上最古の法典が、このバビロニアで出来た。「ハンムラビ法典」である。

貴族が貴族を殴ったら、殴られた貴族は殴り返してよい。

目には目を歯には歯をの復讐法であるが、但し書きがあった。

奴隷が貴族を殴ったら、貴族は奴隷を殺してよいことになっている。

身分差別が甚だしい法律ではあるが、故意と過失では量刑が違うなど、その後数千年に渡り、法律の手本となったことに間違いはあるまい。

その歴史あるバビロニアがナボポラッサルによって復活した。

彼らは、アッシリア帝国はおろか、レビ一族と同族のユダ王国までも滅ぼした。

ユダ王国にいたユダヤ人たちは、バビロニアの首都バビロンに連れていかれ奴隷にされた。

これによりイスラエルは完全に崩壊した。

イスラエル王国が崩壊して180年が過ぎた(紀元前6世紀)。

バビロニアの強権政治は続き、ユダ王国のユダヤ人たちはバビロンの捕囚に苦しんでいた。


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