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第18話 ソクラテス・プラトン・アリストテレス

参政権を得た無産市民だが、時が経てばさまざまな意見や要望を口にするようになり、意見を集約するのが困難になってきた。

こうなると耳当りの良いことをいう大衆迎合主義ポピュリズムの輩や弁論によって相手を打ち負かす「ソフィスト」なるものが現れ、アテネの市民はさらに混乱した。

まさに国内は「カオス(混沌)」の状態になってしまった。

ちなみに「カオス」はギリシヤ語である。

ソフィストたちは、弁論の術だけを磨き、倫理的にはどうでもよかった。

そんなソフィストたちに異を唱える者がいた。

ソクラテスである。

「お前たちは無知だ! 何もかも分かったつもりでいるが、じつは何も分かってない、だが安心しなさい。無知である自分を認識すれば、そこから本当の知者に歩んでいける」

無知の知と言われるこの思想は、問答によってソフィストたちに投げかけ、反論をことごとく論破した。

メンツを潰されたソフィストたちは、

「ソクラテスは詭弁(きべん)を弄して人心を惑わせている。ソクラテスを極刑にすべきだ」

と騒ぎ出し、ソフィストたちはおろか、アテネの市民たちも賛同するありさまだった。

やがて、ソクラテスは毒薬を飲む死刑に決まってしまった。

この決定に弟子のプラトンは激怒した。

何とかソクラテスを逃がそうと画策するのだが、ソクラテスは、

「無実の罪とはいえ、法を破るのは不正だ。不正は美しくない。大切なのは美しく良く生きることだ」

と言って毒薬を飲んだ。

プラトンは、ソクラテスをここまで追い込んだのは「民主主義」と言う魔物だと、弟子のアリストテレスに徹底的に教え込んだ。

アリストテレスは百年に一人の天才だった。

哲学はおろか物理学、天文学のほか政治学や軍事学にも精通していた。


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