表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/37

22

何故こうなった。

どうしてこんなことになった。


良太は、居酒屋に向かいながら

ずっと考えている。


秀人が花蓮を誘ったりしなければ。


今は、秀人が花蓮に話しかけいるので、

話さずにすんでいるが、

このままでは、話を聞かなければならない。

どうやって逃げるかばかり考えていたが

秀人の目が怖い。

逃げようとしているのがバレている。

訳ありなんだと言う事を勘付いている。


だが、秀人は出会いを求めていた。

良太が訳ありだろうと

自分の出会いと良太を天秤にかけて

一瞬で自分の出会いをとった。

なんてやつなんだ。


だが、今の状況は良太にとっても

プラスかもしれない。


だから気持ちを切り替えて

秀人の出会いと言うことにして

花蓮と秀人が話せるようにし

謝られる前に謝って

暗い話にならないようにしようと思った。


だが、

個室がある居酒屋に入ると

いきなり花蓮が謝ってきた。


「熊谷君、あの時は本当にごめんなさい。」


良太が考えた作戦など入った瞬間に

通じなくなってしまった。

最初からそんな作戦通じるわけがないのだ。

良太は、


「そんな事気にしなくていいよ!

俺が強引に言い寄ったのが悪いんだから、

逆にすいませんでした。」


と、言ったのだ。


「でも、熊谷君を傷付けたのは事実だから…

本当にすいませんでした。」


頭を深く下げながら花蓮が

再度謝ってきた。

良太は今更謝られても困るだけなんだが

せっかく謝ってくれているのに

無碍にするわけにもいかず

どうしたもんかと思い秀人を見ると

花蓮に見惚れていた。

秀人は、花蓮のその姿を見ながら

だらしない顔をしていたのだ。


なんというか、

なんて言ったらいいかわからない。

秀人を見て良太も、

なんかよくわからないが

何かが吹っ切れた。


「もう大丈夫だよ!

本当に気にしないで!

俺こそ本当にごめんなさい。

お互い悪かったって事で!

それでその後は、

時田とは上手く行ってるの?」


と、気にせず聞いてみることにした。


「時田君とは高校以来会ってないの…

高校の時も付き合っているのかさえも

わからないくらいだったから…」


花蓮が落ち込んだ様子で話していた。

良太は地雷を踏んでしまったと

焦ったが、

なんと言ってあげたらいいかわからず

そのまま何も答えずにいると、


「こんなことに聞きたくないと思うけど

話してもいいかな?」


良太は、やっちまったと思った。

重い話になってしまった。

重い話は無しで楽しくいたいのにと

思っていたのだが、

秀人が突然、


「是非聞かせてください!

花蓮さんの気持ちが少しでも晴れるなら

俺、いくらでも聞きますから!!!」


良太は秀人を見て


「完全に惚れてるやないか!」


と、心の中で突っ込んでしまった。

花蓮も秀人にそう言われると

思っていなかったので

困まった顔をして良太を見てきたが、

良太は、秀人にプレッシャーをかけられ

折れるしかなかった。

仕方なく良太は、


「聞かせてくれるかな?」


と、言って話を聞くことにしたのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 女性関係がなくても友達には恵まれないし過去女から死体蹴りされるんですね。 成長しない主人公を見守るお話だと思えばこれはあり。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ