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(二)-9

 再び骨董屋のショーウインドーから通りの往来を眺める日々が始まった。

 一年ほど経った頃、ある男が店に入ってきた。中近東系の肌が浅黒い男だった。男はけたたましく店員を銃で脅しながら店内にあるものを鞄に次々と詰め込み始めた。そして私のことも掴み乱暴に鞄に放り込んだ。そして鞄が一杯になると、男は店を飛び出した。

 男が走って行く際、閉まりきらない鞄のジッパーから私は何度か飛び出しそうになった。いや、飛び出しても良かったのかもしれない。でも飛び出していたら石畳の地面に打ち付けられて、私は壊れてしまっていたかもしれない。今思えば、飛び出さなくて正解だったのだろう。


(続く)

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