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特攻花~TOKKOKA~ 英霊の祈りを込めて  作者: 佐久間五十六


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明確な考えを持て

 現役を退いてからが、小野井のピークだった。本という寿司を次から次へと握って、充実した老後を送った。小野井は、鹿屋航空基地司令や、海上自衛隊航空群司令等、要職を歴任。60歳で定年退職した。最終階級は海将補であった。

 EP-3の後継機も投入された他、小野井が入隊した頃から38年の間に、兵器の世代交代も進んで、大きく海上自衛隊は様変わりをした。

 日本国を取り巻く環境は依然厳しい。それでもアメリカと協力して、地域の安全保障の抑止力となり得ている。

 プライベートでは、36歳1等海尉の時に結婚して、二児の父親となった。今では孫もいるれっきとしたお祖父さんだ。

 時は流れていく。それでも自分が現役の時には運良く戦争は起こらなかった。しかし、未来永劫戦争が起きないとは断言出来ない。それでも小野井は思う。日本国にはこんなにも愛すべき人間が多くいる事を。小野井は知っている。守るべきものの為なら、自分の命さえ引き換えに戦う民族である事を。

 究極の自己犠牲である特攻はあまり誉められたものではない。しかし、彼らが祖国存亡の時に全てを捨てて、何を想い何の為に亡くなったのかを後生の我々もきちんと知るべき義務がある。

 闇雲に無駄死にだとか、愚かな作戦だったと言うのは簡単である。そんな評価はいらない。大切な事は、これから起こるかもしれない戦争に対して自分の考えを自衛官一人一人がきちんと持つべきであるという事である。自分の明確な考えを持たないまま戦争に参戦すると、必ず自分を見失う。そして、何の為に命を張っているのか分からなくなる。

 せめて、自分の明確な考えを参戦する前に持っておきたいものだ。戦争は、容赦ない。甘く見てると途端に死ぬ。戦いは生きるか死ぬかだ。

 結局戦争は、外交のツールでありこれを完全に無くす事は不可能だ。武力行使を否定して戦争がなくなるのならば、等の昔にそれをして成功しているが、見てみるが良い。この有り様を。戦いは人類が滅ぶまで続くだろう。

 小野井武士の人生も、日本の運命も、世界もずっと動いていく。止まる事はないその渦の中で、我々はこれからも生きていかなければならないのである。 完

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