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特攻花~TOKKOKA~ 英霊の祈りを込めて  作者: 佐久間五十六


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日本人の歴史認識

 アメリカ賛美も日本賛美もしない等身大の歴史紙芝居にするつもりだった。昨今の歴史教科書の多くが事実を正しく伝えていない。特に明治以降の近現代史については記載すら省かれている事もある。

 それは、一番肝心要の部分において、政治的判断が加わってしまっている。それではいけないと危機感を覚えた小野井は、それではいけないと行動に出た。

 それは、1自衛官として、いや1日本人として祖国を思うが故の行動でもあった。大切な事は、歴史を正しく見つめて研究、学習し同じ過ちを繰り返さない事である。色眼鏡を使うなどもっての他である。

 この問題はデリケートな分野で、周辺国との軋轢を生じさせやすい話題性のある問題である。しかし、自国の歴史に対して正しい事を知る権利は平等に国民に与えられているはずだ。そこに難癖つける諸外国の行為は、内政干渉以外の何物でもない。

 そういう冷静さにかけているのが、現在の日本の歴史認識ではないだろうか?そして、小野井が一番主張したいのはつまりはそういう事であった。等身大の歴史認識ってなんだろう?日本人が日本人の正確な歴史認識を持つ為には、どうしてアメリカや中国に配慮しなくちゃならんのだ。思う所はまだまだある。

 結局正しい歴史を知らない事により一番損をするのは日本人なのである。自国の歴史認識も定まらないのに、どうやって外交を展開するのか?防衛問題も同じだ。ベースが土台がぐらついては、先は見えない。

 確かに日本人は金持ちになったかもしれない。技術力も科学力も世界トップクラスのモノを持っている。でも、それだけでは何かが足りない。足りないものとは?該当するものがあるとすれば、歴史認識と国家として当然持ちうる権利に対する認識ではないだろうか。それらの課題に真摯に向き合う事が出来たならば、今よりもっと国家として一皮剥けた状態になれるはずだ。

 そのような大事を目指してやっている訳ではないが、日本人の歴史認識に一石を投ずる位の影響力は持ちたいと思っている。そのような気概や覚悟は持っている。そうでなければ人の心に響かない。折角休む間も惜しんで作ってきた意味もなくなる。小野井はそのような気概を持って臨んでいた。

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