表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

用語一覧 確認用

確認、および掘り下げ設定です。

辞書的な物と思っていただければ幸いです。

【浄滅武装】


 京都沿岸部に漂着した外来の技師が伝えた、鬼の不浄の根源となる核をメインの動力源とし、それを武装に嵌めこむことによって、武装に鬼に対抗出来る力を発生させる武装。

 技師の故郷、西欧諸国で使用されていた武装のダウングレード版であり、使用には高い適正を必要とする。

 鬼の核から力を抽出する機構の搭載により武装の巨大化が余儀なくされており、取り回しに多少の難が生じている。


【鬼】


 不浄なるもの、人間に危害を加える存在、敵対生物、などと認識されている。

 その実、底のない欲や果てしない破壊衝動などによって侵食され、肉体そのものが変質してしまった『元』人間でもある。


 その欲望を叶えるためか、強靭な肉体を保有し、額から伸びる角が人間であることを捨てたことを表している。

 心臓部分が完全に変質しており、本来そこで胎動するはずの心臓は結晶化し、その欲望を増幅させている。


 基本的に人型、その欲望の侵食度により姿が変わり、最下位の鬼は『小鬼(ガキ)』と呼ばれる。

 しかし、最低限の知性しか備えていない最下位の小鬼とはいえ、強靭な肉体は健在であり、単体での対処こそ容易だが、集団で襲われた場合はたとえ腕の立つ者でも容易に生還することは出来ない。


 侵食度が強ければ強いほど、力は強くなり、また鬼となった姿は人の姿からかけ離れていくが、一部の例外も確認されている。


果ノ鬼(ハテノオニ)


 淨滅武装が伝わった十四年前よりも前に作成された、対【鬼】用の部隊。

 隊員は【果鬼かき】を自称し、その呼び名が定着している。

 由来は、守られる人々からの【果報あれ】という願いと、隊員の【もはや人には戻れぬ生の果て】という自嘲。皮肉な呼び名に結成当初は批判の声も上がったが、隊員が頑として名称の改変を認めなかったため、この呼び名が定着した。


 右胸に鬼の心核を埋め込むことで、擬似的な鬼となり、向上した膂力と瞬発力、高度な治癒能力を用いて戦う。

 当初、心核を左胸、つまりは心臓部に埋め込む実験がなされていたが、それによって生まれた果鬼の前身は、人を鬼たらしめる心核を埋め込むという行為の性質上、鬼の【欲望】に囚われ、鬼化する事件があとを絶たなかったが【弔逃抵律計画】発足後四年目で右胸に心核を埋め込んだ果鬼の作成が成功した。


 右胸から流れる【鬼の欲望】と、左胸が発する【人としての自制心】が混ざり、欲望が中和される事で作成に成功したのではと推測されている。

 作成には中級の鬼の核が必須であり、中級の鬼を討滅するのに手練の武士が五十〜六十人、果鬼でも最低五人が必要となる。そのコストパフォーマンスの悪さ故、江戸、名古屋、京都、奈良の呪壁に囲まれた四都市に六人(京都は七人)ずつしか配置されておらず、上級の心核を用いて作成された果鬼を頭にして、都市の防衛を行っている。


ちょうとうていりつ計画】


 1500年、鬼の発生からおよそ百年たち、人類の生活可能圈が広島、京都、奈良、名古屋、江戸、仙台、青森の呪壁七都市だった頃に発足された計画。

 内容としては、


 生存を諦めず、抵抗する。

 意味無き逃走を、意味ある逃走とする。

 先に逝った者達へ、我ら人類の抵抗を以て手向けとする。


 の三つ。

 まず行われたのは、海を渡り大陸へと渡ること。

 結果は失敗。

 日本列島を囲むようにして透明かつ巨大な【鬼】、隔蛟へだてのみずちが横たわっており、ユーラシア大陸側にある隔蛟の囲いの隙間から大陸へと抜けた観測隊が持ち帰った情報は、


 大陸は日本にて発生した鬼とは別種の数多の鬼が多数生息しており、上陸は困難であること。

 隔蛟は大陸から渡ってきた鬼を食す、【鬼食いの鬼】であること。

 海上から陰陽術で観測した限りでは、人の住む都市が発見できないこと。


 の三つ。


 その後、淨滅武装を伝えた技師、『ガイス・テルノドシア』が漂着するまで、大陸は人が生存していないとされていた。


 二つ目は鬼への対抗力の作成。


 鬼の素材を元にした武器は、人の手が加わるとすぐさま崩壊を始めるため、不可。

 既存の弓や刀では肉体の膂力が足りず、有効打にならない。

 高度な回復能力と耐久力を持つ鬼は心核をくり抜くことでしか倒せないため、鬼を行動不能にするほどのダメージを与えられる肉体が必要。

 ということで、弔逃抵律計画と同時に【人鬼合一計画】が発足。

 四年目で果鬼の作成に成功。

 実験に使用された中級の心核の個数は二十四個。人的損害は、三千五百人。


 その後果鬼の使用に耐えられる武器、合鋼から鬼穿刃おにうがつやいばが作成され、最初の果鬼、【六角衆】が順調に果鬼を増やし、二十人に至った時点で1538年、上級鬼【牛頭】の討滅を計画。

 十八人の犠牲を出し討滅を成功させたが、防衛力が低下したことで1542年、【厳島襲撃】により広島が陥落、1550年、当時上級鬼【馬頭】の心核を用いた上級果鬼を含め、上級二人中級十二人の果鬼が【本州北部防衛戦】を行ったが、中級果鬼十人と【牛頭】の上級果鬼を犠牲とし、青森が陥落。その勢いのまま仙台まで攻め込んだ鬼の大軍は、中級果鬼二人が陰陽師の全力援護の元に上級果鬼が防衛する仙台を囮とした奇襲作戦で、大将である上級鬼【戦天狗いくさてんぐ】を討滅。その時の負傷で中級果鬼は死亡し、上級果鬼が二人となった。

 1555年、何故か致命傷を負っていた上級鬼【九尾狐】を京都付近で討滅、上級鬼が三人に増えた。

 1568年現在、果鬼は二十五人。


 内訳:江戸 上級果鬼一人 中級果鬼四人

 名古屋 中級果鬼七人

 奈良 中級果鬼七人

 京都 上級果鬼二人 中級果鬼四人


【鬼穿刃】


 合鋼を用いて作成された武器。

 重く、硬く、そして鬼を滅する為に必須の鬼力を纏う武器。

 任意で使用者の鬼力に反応し、それが持つ属性を武器に付与する。

 コストがかなりかかるため、弓や投槍などの消費系の武器は作成されていない。


【殼人内鬼説】


 鬼権主義者が唱える、人の内には必ず鬼がいるので、鬼は人と同じであり、鬼化した者を人として扱わない果ノ鬼の方針を批判するという物。


【合鋼】


 海神の暴食能力により、鬼力と玉鋼が結びつき圧縮された物。

 凡そ10kgの玉鋼に対し、合鋼は1kg程度しか採取できないが、質量保存の法則(作中内では発見されていない)により重量は変わらない。

 鬼穿刃は目測5kg程の合鋼(実質50kg)を用いて作成されるため、その質量に振られない(・・・・・)ことが果鬼に求められる。


反抗者達の牙(レヴェルズファング)


 淨滅武装の原型となった武装。

 ガイス・テルノドシアの故郷、西欧諸国において作成され、使用されてきた武装。

 鬼(現地では魔物デーモン)の心核を用いて属性系の攻撃を行う。

 使用回数が増えるにつれ使用者の肉体は鬼へ近付き、最終的に鬼化する。

 適性の無い者でも容易に戦力になるが、同時に鬼となる可能性が異常なほど高まる為、巨大な一拠点を作成し外界へと進出する必要が無く、鬼との戦闘が少ない西欧諸国でのみ使用可能な武器だった。


 ダウングレード版である淨滅武装は、心核から鬼の源欲を取り除いた魂核ジェムと呼ばれる物を使うため、完全な適性を持つ者は不老と高い身体能力を得るが、現在確認されているのは外界を渡ってきたガイス・テルノドシアと桃哉蓮瑞のみ。


【八咫鏡】


 鬼の出現より前に存在していた皇朝の宝物の名を称したそれは、小鬼ガキの心核を用いて作られた通信機器である。

 撮影、録音した映像、音楽を鬼力の波へと変換し、支部の中枢にある専用の選別機器で子端末へと発信する仕組み。

 その性質上鬼力が届く範囲でしか使用できず、また、高度な作成技術が必要な為、果鬼や呪壁都市の四つの見張り台にしか支給されていない。


【呪壁都市】


 八咫鏡の効果範囲を半径として円状に設計、作成された都市。

 怨念を基とした呪法がかけられた素材を用いた壁が囲む巨大な都市であり、その中心には果ノ鬼の支部が存在している。

 鬼は『基本的に』呪いを嫌う性質があり、呪壁に近づいてくることは無いが、外的要因による『源欲』の暴走『悪鬼羅刹』が起きた鬼は呪壁を無視して侵入してくる。

 過去に起きた『悪鬼羅刹』が原因の呪壁都市陥落事件は1542/【厳島襲撃】1550/【本州北部防衛戦】の二つ。


 現在の呪壁都市は江戸、名古屋、京都、奈良の四都市。

感想、評価、誤字報告などいただけると、大変有り難いです。


低評価で構いません!『見ていただけている』、ということが、モチベーションに繋がりますので

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ