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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
3章「特訓」
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個別特訓_ミラ編 後編

私は、ミール様にワイヤートラップの解説をお願いした。ミール様は、適当に使えそうな道具を出していく。今回使う道具は、ナイフと鉄杭だった。今回はその二つを使うようだ。


「それじゃ解説するね」

「お願いします」

「まずわかっているだろうけど、こういったワイヤートラップの発動条件は引っ張れば発動するよ。そして解除の仕方はちょっと大変だけどこうやるんだよ」


 そう言ってミール様は、片手で紐を抑えナイフでワイヤーをすっぱり切り裂いた。そのまま切ったワイヤーに前もって出しておいた杭に巻きつけ、地面に突き立てる。そこまでしたところで、一息入れた。


「まぁ、こんなかんじかな。どう分かった?」

「はい、なんとか」

「分からなければ言ってね」

「はい、ありがとうございます」


 ミール様が去っていったあと私は、近くにある罠を順番に解除していく。問題はワイヤーの起点が見えないトラップが厳しい。なぜなら、解除ができないし場所によっては少し奥にワイヤーが見えていたりする。

(最初の頃はあったとしても起点が見えないだけでだったから良かったんだけど)

そんなことを思いながら順調に進んでいく。そのまま50ポイントまで行くとカール様がごはんを届けに来てくれた。カール様にお礼を言ったあと食事をすることにした。


昼食も終わったところでミール様がやってきた。


「調子良さそうだね」

「はい、ミール様が色々と教えてくれたおかげです」

「うんうん、いいよその感じ。でも見てても暇だしちょっと難易度あげようか」


 ミール様がそう言うと「パチン」と指をと鳴らした。すると一瞬奥へ進む通路が歪む。すると正面には第1層で出たスイッチとこの階層のワイヤートラップが出てきた。


 私は、近くにあるワイヤートラップを解除した。だが、解除したことによって奥のトラップが発動してしまった。それを確認した私は軽く舌打ちする。だけど、後悔しても発動したものは仕方ない。


 私は仕方なく風魔法を使って、ワイヤーの先も合わせて確認することにした。そのおかげもあり回避が順調に行く。だが風によっての判定もできなくなってきた。それでも、これまでのトラップを順調に解除していたこともあり、130ポイントまで溜まっていたが1層目と同じなら間違いなく足りない。


 なので、私は仕方なくミール様を呼び鉄の棒を出してもらった。ミール様から説明をしてもらった時に気づいたのだが、トラップの近くには空間がある。だから、鉄の棒で奥を叩いて対処することにした。その結果もあり、110ポイント残し3階層はクリアできた。


 4階層に到着するとずっと気を張っていたこともあり、脱力して地面に突っ伏した。そうしていると、ひとつのボタンが目に入った。ボタンの近くには看板があり「始めるときは押してね♪」と書かれていた。それを確認したため、この日はゆっくり過ごすことにした。しばらくのんびりしていると、カール様がお昼を持ってきてくれて3日目は終了した。


 4日目の朝食を食べ終わり、少し食休みをしたところで4日目の特訓を開始した。4層目の特訓は、2層目より気持ち早くなった的だったので、とっても順調に進み、午前中が終わる頃には70ポイントまで到達していた。午後になってから残りのポイントも稼ぎ4層目が終わった。なので時間に余裕もあったので5層目に突入した。


5層目は今までと同じくトラップ空間だった。

5層目に設置されたトラップは魔法陣トラップだ。魔法陣トラップは比較敵わかりやすく、魔力視によって見つけやすくなる。だからこの階層では、魔力視を使い続ける必要がある。また魔法陣トラップは魔法陣の構造を理解しないといけないので現状解除ができない。だからここでは、回避を中心に行う必要がある。だからポイントを稼ぐのも大変だ。


「ふぅ、これでやっと10ポイントか」

「お疲れ、ミラ」

「カール様。ということはもう夕食ですか?」

「そうだよ、それで今日はここで寝るの?」

「はい、その予定ですが」

「それならここら一体のトラップ解除とベッド作っておいてあげるよ。さすがにここだと狭いし」

「ありがとうございます」

(ほかの日でも出して欲しかった)

「なんか、昨日とかも出して欲しかったって顔だね」

「ミール様!!」


そんなこんなもあり4日目も終了した。


 5日目になり、この日から第5層の攻略を本格的に初めて行く。朝食のタイミングでミール様に聞いてみると、やっぱりいまの私では魔法陣の解除は無理のようなので、昨日と同様に慎重に進んでいくことにした。中腹まで進むとここに来るまでと異なり2種類の魔力が浮かんでいる。私は、一際魔力が積み重なっているところにウィンドカッターを当ててみた。すると、空間がゆらぎ魔法陣が現れる。それと同時に、腕輪からピロンという音がして3ポイント追加されたようだ。


「隠蔽の魔法陣か何かかな」

「そうだよ」


 私の独り言に、ミール様が答えてくれた。話によると魔法陣の罠には、単品で置かれていることは少なく基本的に隠蔽の魔法陣とかとセットで置かれていることが多いようだ。他にも石畳の下に隠していたりと基本見えづらくしているとのことだ。

そういうこともあり、魔法陣の罠は回避するにしても大変みたい。


「ということはしずくにも魔力視を使えるようになってもらわないとか」

「あぁ、しずくは魔力視使えないんだ」

「はい、くるみは魔力使えるようになった日に使っていたんですけど」

「まぁ、しずくは魔力の使い方大雑把だからね」


 私は、周囲を注意深く確認しながら進んでいく。するとお昼になったのかカール様がやってきた。カール様はミール様を少し叱って、昼食を用意してから帰っていった。なんでも仕事を放り出して私のところに来ていたみたい。

だけど帰り際「難易度上げといたから」という不穏なことを言っていた。


「よし、後半も頑張るか」


 気合を入れ進むべき方向へ目を向けた。すると一見すると単品トラップしかないように見える。だけどそれと同じぐらいあたりに魔力が散乱している。それを見ていると、どうなっているかが理解できる。

とは言え3層目の状況と似ているので大きく苦戦することなく進むことが出来た。その結果5日目を少し残し5階層をクリアすることができた。3階層とほぼ同じだったためあまり疲労も少ないので、引き続き射的の特訓に入る。6階層目の射的は中央しか辺り判定がなかった。それ以外は固い甲殻などを現しているのか矢を充ててもはじかれてしまう。

それを確認した私は風を操り矢の軌道を制御することで中央に的確に当てることに集中した。けれど引き続き的からの攻撃もあり思うように充てることをできずに5日目は終了した。


6日目となり、昨日の感覚を思い出しながら的を狙っていく。少しすると昨日の感覚が戻り、順調に的へ当てることもできるようになった。そのあとは、特に苦戦するることもなくカール様がお昼を届けてくれる頃には残り10ポイントとなっていた。そのことをカール様に言うと、カール様は苦笑しながらミールに伝えてくるよと言って戻っていった。


 カール様が戻ってから少しすると、ミール様が戻ってきた。ミール様に見守られながら、第6層が終わった。ミール様と一緒に遺跡の最奥へと到達する。最奥には、大きな宝箱がひとつ置かれている。


「この宝箱は?」

「ん?クリア報酬だよ」

「なるほど、ありがとうございます?」

「ここで、お礼も微妙だよ」


 そうミール様が言ってくれた。試しに宝箱を開けてみる。すると、中には鉄製の弓が1張入っていた。

それを取り出した私は、弓を一度ミール様に弓を預け罠解除の練習に戻った。

6日目の残りと7日目は罠解除の練習で終わった。

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