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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
3章「特訓」
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個別特訓_しずく編 後編1

個別特訓しずく編のサブタイトル変更しました。内容に変更はありません。

 ゴリラがぼくに気づくとドラミングを始めた。ドラミングを初めて見た感想は「手がパー何だ」ととってもどうでもいい感想だった。


「ウホッ」


 ゴリラはひと鳴きすると、何かを投げてくる。それを気にせず躱すと後ろにある木にベチャとぶつかった。後ろを見てみると木に汚物が付着している。


「えっ、さっき投げたのってまさか」


 そう思っているとゴリラは、後ろに手を回してまた何かを投げてくる。私はそれを躱すと木の上にいるサル達から木の枝が飛んでくる。


「やっぱり投げてきてるのウ○チか」

「ウキ~」

「サルもうっさいな」


 ゴリラの投げつける汚物を集中的にかわしつつ、サルから投げつけられる枝を刀で弾きながら対処していく。そのままゴリラに近づき、近距離戦持ち込んでいく。ゴリラは、腕を高く振り上げ私の頭へ振り下ろしてきた。それを横へずれることで躱す。地面に振り下ろされた腕をダークブレードで切り裂こうとしたが、厚い皮に阻まれ切り裂くことができなかった。後ろから飛んでくる木の枝は基本無視する。そんな中、ぼくの前に黄色いものが落ちてきた。さっきまでと同じように、それを無視してゴリラに切ろうとしたら足元が滑った。


「痛っ。一体何ってこれか」


 ぼくの前には、バナナの皮が落ちていた。それを見ていたのであろうサルが、嬉しそうにウキウキ鳴いている。それを聞いたぼくは、正直イラっとした。それを気にした様子もなく、転んだぼくに手を組んで、ゴリラが振りろしてきた。それを横に飛ぶことで、間一髪回避する。回避はできたが体制を立て直すのに時間がかかってしまう。

 体制を立て直し、ゴリラの腕に切りつける。だが、前と同じように皮を少し切るだけにとどまる。そのまま、近距離でゴリラとの殴り合いをしていく。どのうち、周囲にほかの魔物の気配が出現した。ちらっと周囲を確認してみるとウルフやトレントがいるみたいだ。

気配が2種類あるのにウルフしか見えていないから多分トレントだろう。

そう思いつつ、周囲の気配を気にしつつよってくるウルフを切り捨てていく。そうしていると、腕輪から「ブ~」という音が鳴り響いた。その音に意識が元に戻ってくるとラビィの影を切り伏せていたようだ。


「うわぁ、これ思ってたより嫌な感覚だ」


 そう思いながらもウルフやゴリラ、サルの攻撃を躱していく。そのまま、相手を気にしながら攻撃を加えていく。そうしていると、後ろを振り向くと同時に切ろうとすると後ろにいたのはくーねぇの影だった。なので、私は腕に力を入れ、ギリギリで攻撃を止める。それによって、動きが硬直してしまった。強直したことによって、横からウルフがタックルしてくる。身体が硬直していたことによって躱すことができなかった。


「これ意外ときついな。それでトレントか」


 ぼくがそう呟くと足をトレントの根っこで足を掴まれてしまう。そのまま正面からゴリラが殴りかかってくる。それを片手のダークブレードで受け流し、もう片手のダークブレードで根っこを切る。それを合図にしたかのように、腕で何度も殴りかかってくる。それを両手に持ったダークブレードで防ぎ続ける。その腕の速度が徐々に上がっていく。それにより、少しづつ捌くことができなくなってくる。そのまま剣で受けきることができず、後ろに飛ばされてしまった。それによって、またゴリラとの距離が空いてしまう。しかも、今回はゴリラとサル以外にウルフやトレントがいるのでさらに近づきづらくなってしまっている。


「【シャドウウォーク】」


 ぼくは、シャドウウォークをつかいゴリラの後ろをとる。そのまま、渾身の一撃でゴリラの首を刈り取った。それにより、サル達はあたりにちっていくが、それと入れ替わるように地面から大きなトカゲが飛び出してきた。それを、紙一重で気づき後ろに飛び下がる。するとしたから飛び出してきたトカゲは二つに割れたしたをちろちろと出している。そんなトカゲを試しに斬りかかってみたが、正直切れる気がしない。さらに何度か叩いていると、腕が少しづつしびれてきたので一旦距離をおくことにした。


 そのまま、トカゲの状況を見ているとぼくの方にゆっくりと近づいてくる。そのあいだにも影やウルフなどが襲いかかってくるので、トカゲから目を離さずに倒していく。トカゲは少しづつ、近づいてくる速度を上げていきぼくに体当たりを仕掛けてきた。ぼくは、体当たりをジャンプしてトカゲの上空を通り後ろに周る。だが、着地したぼくにしっぽを横に薙ぎ払ってきた。そのしっぽをダークブレードをクロスし、防御したが吹き飛ばされてしまう。


「かはっ!」


 しっぽに飛ばされたぼくは、木に背中を打ち付けて肺の中の空気を全て出してしまった。ぼくはよろよろと起き上がると、左右からウルフが襲いかかってきた。痛みのせいもありウルフに気づくのに遅れてしまった。

 それによって、右側からやってきたウルフは斬ることができた。だが左からきたウルフを対処することができず腕を噛み付かれてしまう。


「くっ」


 腕に噛み付かれたウルフの腕に剣を突き刺してウルフを倒した。そのまま、ヨロヨロと動いているとカールがやってきた。


「しずく、今日はここで終了だ」

「まだ、大丈夫だよ」

「だめだ」

「でも」

「でもじゃない、このままだと大怪我するよ」


 そう言われてしまい、仕方なくその言葉に従うことにした。そのあとは、精神的に疲れていたようで翌日の朝までぐっすりと眠ってしまった。


6日目起き上がると既にカールが朝食の準備をしていた。


「カール、おはよう。昨日はごめんね」

「一晩寝て頭は冷めたかい?」

「うん」

「それは良かった。しずくも心配していたようにしずくに何かあるとくるみにどやされるからね」


 そうカールに言われてしまったら、もう無理はできなくなってしまう。この空間は、傷がすぐに回復するといっても精神的な痛みや疲れはどうしても残ってしまう。それに伴って、集中力もおち大怪我につながるという悪循環になってしまう。


「そういえばカール、あの時のゴリラって何?」

「あぁ、あれかい。あれは君たちの世界にいた動物を元に作っただけだよ」

「ということはこっちにはいない魔物?」

「まぁ、そうなるね」

「あのゴリラは悪趣味だよ。ウ○チ投げてくるなんて」

「まぁ今回は君たちの世界の魔物と同じにしたけど、。実際に似たような見た目の魔物はいるかもしれないから油断はしないでね」

「それはそれでやだな」

「おっと、僕はこれで失礼するよ。少し長居しすぎたし」


 そう言ってカールは去っていった。それを見送ったぼくは食事をしたあと、ストレッチをして今日の魔物を待つことにした。


「あれぇ、誰もこない」


 ぼくは、今日の相手を待っていても一向に魔物が出てこない。なので、仕方なくその場に正座して集中する。そのまま意識を集中していると、近くに気配がしたので刀を振り抜いた。一応確認してみるとウルフが倒れていた。それを確認したぼくは、なんとなく今日の練習内容がわかったので再度意識を集中させ始めた。すると今度は気配が2つ近場に現れる。その影に、意識を集中させるとなんとなく初めて感じる感覚の方へ刀を振るう。すると昨日の味方を切ったときと違い、腕輪からなにも音がしなかったので大丈夫だったのだろう。そのまま集中を切らさずにしていると少しづつ人数が増えていった。

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