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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
3章「特訓」
75/500

個別特訓_しずく編 前編2

一人2話で終わらすといったがあれはウソだ!

しずくちゃんが予想以上に長くなってしまっている。多分あと1話で終わるといいな

 兵士たちを魔法の暴発で倒したあと、何事もなかったように魔物たちが襲ってきた。ぼくは魔物たちをダークブレードで何事もなく切り伏せていく。そんなことをしていると夕方になった。夕方になるとお昼と同じようにカールが来て食事を用意してくれた。


「しずく、お疲れ。よくあの兵隊倒せたね」

「倒せたといってもあれ自滅じゃん」

「確かに魔法の暴発だけどそこまで持ち込んだのはしずくの実力だよ」

「そうなのかな~」

「適度な自信は持っておいたほうがいいよ。過度な自信は身を滅ぼすけど」


 そういい残し、カールは去っていった。どうもご飯配りでこのタイミングは忙しいみたい。ぼくは適当に食事を済ませストレッチで体をほぐしてから眠りについた。


翌日目が覚めてから少し体を動かしているとカールがやってきた。


「しずくって、毎日そんなことやってたっけ?」

「やってないよ。でも今はくーねぇがいないから落ち着かなくって」


 カールは、ぼくが珍しく体ほぐしていたことを疑問に思ったようで問いかけてきた。その問にたいしぼくは素直に答えを返す。それを聞いたカールは呆れ半分の顔をしていた。


「そうだ、今日はどこで戦う?ある程度の場所になら連れて行けるよ」

「カールその顔何。まぁいいや、戦いたい場所か~。それなら岩場かな。見通しもいいし人型以外の魔物もいるし」

「わかった、それじゃ先に移動からしちゃおうか【転移】」

「カールも使えるんだ」

「そうだね、一応僕とミールはすべての属性を使うことはできるよ。でも使えるだけで全部が得意ってわけじゃないけど」


 カールはそう説明してくれた。そのあとは、昨日と同じように食事を出してくれたあとミラの元へと向かったようだ。


 朝食も食べ終わり、岩場地帯を歩いていると何体かの魔物と出くわしたが、すぐに倒して歩いていく。どうも岩場地帯は、単体で出てくる魔物が多いようだ。岩場で群れて襲いかかってきたのはトカゲと狼ぐらいだった。


 群れで襲ってくるということがないこともあり、そこまで今回の対多数戦の練習ができていない。だけど自分の限界を知るいい機会にはなった。とは言っても攻撃特訓の時と同じように、一人でストーンゴーレムを倒すことができないのが今の状況だった。


 3日目と4日目は、場所を変えただけで特に問題は起きなかった。場所としては、3日目は荒地。4日目が砂浜にしてもらった。5日目は、引き続き砂浜でカールが来る前に少し試してみたいことがあったので、試してみることにした。


「おぉ、海の上歩ける」

「しずく、何やってるの?」

「あぁ、カール。海の上歩けないかなって思って試してみた」

「面白いこと考えたね。その様子だと今日は海上でやるのかい?」

「うん、そうしようかなって」

「それなら、しずくも次の段階に移行しようか」

「しずくもってくーねぇもいってるの?」

「何かを聞くよりくるみのことが先か。まぁいいか。くるみは昨日の午前中に終わって今は基礎体力とかのトレーニングしてるよ」

「そっかぁ、くーねぇも頑張ってるんだ」

「それでだ、しずくには今日からチームの乱戦練習をしてもらう。1日リセットで、腕輪に仲間切りの回数を集計させるから、1日でもいいからそれをゼロにしてみて」

「仲間って?即席なら結構難しいんだけど」

「そこは心配いらない。いままでしずくが関わってきた冒険者の気配を基準にしている」

「う~ん、それならまだ楽かな」


 5日目以降のしずくの特訓が言い渡された。とは言え、今回は海上だからどうするんだろう。

 朝食も終え、足に水属性の魔力を付加させ海の上を沖に向け移動していく。沖に出ると船が1隻海上に浮いていた。気配を確認してみるとあの船にくーねぇやミラの気配に近い気配が存在してたので、あの船が今回のお助け冒険者なのだろう。

 そう考察していると、足元から何か大きいのが浮上してくるのに気づいた。どうやら今日の特訓はここから開始のようだ。


 足元に気を配っていると、ぼくの周囲からアローフィッシュが船とぼくに向け飛びかかってくる。それを船に乗っている冒険者やダークブレードで叩き落していく。そうしていると、足元にいた大型の気配が急激に浮上してくるのに気づいた。ぼくはこの場から離れるため、船から離れすぎない程度に移動する。するといままでいた足元からシロナガスクジラより一回り大きい鯨が飛び出てきた。それを確認した船に乗る冒険者やぼくは、出てきた一瞬に一斉に攻撃を加えていく。

そうしていると船の側面から太い触手が出てくるのが目に入る。それを確認したぼくは、鯨を無視しシャドウウォークを使い船上へ移動する。船上から再び海へ身を投げる。その過程で巨大なイカの触腕を切り飛ばす。


「これの大元って相当大きそうだな」


 そんなことを思っていおるとドパーーーンと少し離れた場所から水柱が上がる。それに合わせ、海上に2mほどのイカの頭ができた。それを追うようにサメがイカの側頭部に噛み付く。それに便乗するため、2本のダークブレードで飛び出てきたイカとサメの両方を切りつける。そのまま争っている2匹に攻撃していると2匹のターゲットがぼくへと移ったのがわかった。


「うげ、なんかやな予感」


 二人のターゲットが僕へ移ったことにより、イカの触腕や足がぼくに向け一斉に襲いかかってくる。それをくる順番に剣で切り落としている。それだけなら良かったのだが、立ち止まったことにより、アローフィッシュの突撃や海中からのサメの攻撃に気を配る必要が出てくる。


「ちょっと無理しすぎたな」


 そう思っていると、少し前まで足元にいた鯨の気配もぼくに向け近いづいてきているのがわかった。

(相当まずくないこれ)

 そう思っていても事態が好転することもなく戦況は変わっていく。鯨がきたことによってアローフィッシュはでなくなったがサメ、イカ、鯨と大型の魔物3匹がぼくの周囲にいることになった。なので、まず海上に頭を出しているイカをさっさと切ることにする。ぼくは足に魔力をさらに込め一息にイカへ詰め寄る。だがイカは、再生した触腕を振りぼくを弾き飛ばそうとしているのが見えた。なので、ダークブレードを体の前でクロスさせ直撃を防ぐ。だけど、巨大なイカに殴られたのには代わりなく後方へと飛ばされてしまう。

 飛ばされながら背後を確認すると、サメが背びれを海上に出しこちらに向け飛びかかろうとしているのが確認できた。ぼくはサメが飛び出てくる寸前に、ダークブレードの長さを変えサメの頬に突き刺し、ダークブレードから刃を潰し誤って切り裂かないようにする。


「だぁらぁ」


 ぼくは気合の声をあげると、腕の力だけで軌道をずらしサメの横を通過する。そのあとも3匹を順番に相手する。結果、午前中いっぱい使っても魔物1匹も倒すことができなかった。そのまま船の上に移動しお昼を食べることにした。


 お昼にカールとあった際に「気配による選別の練習にならないね」と言われてしまったことにより、午後からは海上から移動し森林地帯での練習となった。森林地帯ではゴリラを中心としたサルの軍団が相手となる。仲間は敵と同じようにランダムでだす形に変えたようだ。


 午後も引き続き海上での特訓だったら相当きつかったと思うから、この変更は願ったり叶ったりだ。

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