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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
3章「特訓」
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最終試験準備

----------ミール視点-----------

しずくたちの防御特訓が終わった翌日。しずくたちは冒険者ギルドで依頼を受けるために、狩りに出るようだ。そんなみんなを見送ったあと、私とお兄ちゃんも自分たちの空間へと帰ることにした。


「カール、最終試験どうする?」

「どうしようか、最終試験合格でDランク到達にするから、どうしてもギルドのクエストになるんだよ」

「ちょっとみてこよっか?」

「見てきてくれたら嬉しいけど大丈夫?」

「大丈夫って何が?」

「ここのギルド相当な人がいるよ」

「うっ、やだな。アルヘナにお願いしようかな」


 人ごみが嫌いな私は、冒険者ギルドの依頼確認を巫女のアルヘナに任せようとしたら、お兄ちゃんに無理だと言い切られてしまう。


「アルヘナに任せるの無理だよ」

「え~、なんで?」

「冒険者登録してないから、依頼掲示板見るのに無理があるでしょ」

「それなら私たちも一緒じゃん」

「僕たちなら正式に偽造出来るでしょ」


 お兄ちゃんが、偽造っていう危ないことを行っているけど、実際のところ正式に、偽造カードを作れることに間違いないんだよね。ギルドカードの生成には、各国の私たち星座の神が昔作ったやつを利用しているからね。

(あれっ?これって偽造になるのかな?まぁ、難しいことはいいや)


「仕方ないなぁ、じゃあちょっと行ってくるね」

「問題起こさないでよ、あとはいこれ」

「ありがと、行ってき・・・。」

「ん?どうしたのミール?」

「カールこの写真って?」

「あぁ、ミールの18歳時の予想写真。綺麗だよね。さすが僕の妹だよ。あぁ、大丈夫だろうけど実際に行く時は、その姿に変装してね」

「う・・・うん・・・それじゃ、いってきます」

「いってらっしゃい」


 顔が熱くなっていることを自覚しながら、お兄ちゃんから受け取った偽造カードを持ち、双子の教会に降り立った。そのまま教会を出て街の中央に近づいたところで、物陰に隠れ魔法を行使する。


「【シャドウモンタージュ】」


 私は、お兄ちゃんが作ってくれたギルドカードの写真のように変装して、ギルドへ向かうことにした。

(やっぱり近くを人が行き来されるとストレス溜まるな)

そんなことを考えながらギルドへ到着し、ギルドの中に入ることにした。


 ギルドに入ると、昼間からお酒を飲んでいる冒険者たちが、私の方に顔を向けてきた。そのまま、クエストボードの方へ向かい、Dランククエストの内容を確認していく。そんな中に、面白い依頼があったので、クエストボードからはがしカウンターへ持っていくことにした。


「これお願いします」

「手続きしますね。初めて見る顔ですね」

「えぇ、昨日この街について今日からここでは仕事はじめなんです」

「そうなんですか、頑張ってくださいね」


 ギルド員の人と、当たり障りのない会話をしながら、手続きが終わるのを待った。程なくして手続きが終わり、ギルドから出ようとすると誰かから声をかけられてしまった。振り返ってみるとスキンヘッド、モヒカン、金髪の男3人が声をかけて来ていた。


「よう、嬢ちゃん。よかったら俺たちと一緒にクエスト行かないか?」

「さっきの受けてたクエスト手伝ってあげるよ」

「そうそう、さっきの受けたのってDランククエストだよね?僕たちCランクだから役に立つと思うな」

「酒臭いから近寄ってこないでもらえます?」

「いやいや、そんなこと言わずにさぁ」

「一緒にいこうぜ」


 そう言って、金髪の男が私の肩に手を載せようとしてくる。それを私は体を翻すことによって躱し、相手の肩の近くに手を持っていき相手に魔力を流す。そのまま相手の魔力を適当にかき混ぜる。


「うぇッ!!」

「おい、大丈夫か?」

「おい、この(あま)ぁ何やりやがった」

「なにもしてないわよ。さっきまお酒飲んでたんなら酔が回ってきたんじゃないの?」


 そう適当に言ってこの場をあとにした。

(ぶちのめしたかったけど、そんなことしたらお兄ちゃんに迷惑かかるからな。それにしても面白い依頼あったな)

足取り軽くシャドウモンタージュを解除せず、お兄ちゃんのもとに戻ることにした。


「ただいま、カール」

「おかえ・・・り」

「ん?どうしたのかな」


 最近、私の格好で特に表情が動かないお兄ちゃんが、久しぶりに私を見て顔を赤くしてくれている。そんなお兄ちゃんを見て、どうしても口元が緩んでしまっている。お兄ちゃんは私から視線を外し作業に戻ってしまった。


「それで、なんかいい依頼あった?」

「面白いのあったよ」


 そう、お兄ちゃんに伝えいたずらっ子のように笑っていると、お兄ちゃんから聞き捨ててならないことを告げられる。


「そう笑っていると見た目関係ないね」

「カール・・・。」


 お兄ちゃんの発言に少し落ち込んでいる訳にもいかず、今回見つけた依頼を伝える。


「え~っとね。見つけたのはリザードマンの巣の探索だよ。しずくたちには、リザードマンの巣を終わらせてもらおうかなって」

「へぇ、それはちょうどいいね。ミラの弓の成果も見れるし、集団戦の対応も見れるだろうし。それでいつクリアするの?」

「ん~場所的にここから徒歩2、3日なんだよね。馬で1日ってところかな」

「ということはちょうど橋あたり?」

「そうだよ、だからここからで中を確認して、適度なタイミングで報告しようかなと」

「なるほどね」


 そんなことを話しながら、リザードマンの巣の中を見ていく。すると思いのほかリザードマンの数が多かった。


「ふむふむ、ざっと100体といったところか。あと一回り大きい個体がいるね」

「念のため、明日の夜にもう1回見てみよう」

「そうだね、もしかしたら統率個体になるかもしれないし」


 お兄ちゃんと話していると気になることを言ってきた。


「それにしても、魔物の巣見つけるのが多いね」

「そうだね、少し前にゴブリンの巣が発見されたばっかりだもんね」

「やっぱり魔物の活性化があるのかも」

「少しみんなのところも確認しようか」

「そうだね、そろそろ定例会のタイミングだからその時に聞いてみよう」


 今後について、話しているとしずく達が教会に帰ってくるのが見えた。だから私はシャドウモンタージュを解除し、しずくのもとへ行くことにした。そんな私の後をお兄ちゃんがついてきてくれる。


----------くるみ視点-----------

「しずく、お帰り」

「おかえりみんな」


 私たちが、教会に帰ってくるとカールとミールが出迎えてくれた。そんな二人に私は疑問に思い要件が、あるのか聞いてみることにした。


「そんな。僕は用がなくてもいいと思っているよ」

「そうだよ」

「でも、会いに来たということは今日やるって言ってた最終試験の準備終わったんだよね?」

「あぁ、そのこと」

「たった今終わったよ」

「最終試験の相手って誰になったのですか?」

「そうだね、わかりやすく言うと二足歩行のトカゲかな」

「「??」」


 私としずくは、二足歩行のトカゲでピンと来なかったが、ミラはわかったみたいだから、後で聞いてみよう。

そのまま今日は夕飯を食べ眠ることにした。

(明日からは個別訓練だ頑張らないと)

ここに来て冒険者ギルドのテンプレ

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