ゴブリンソルジャー戦 1
今年も半分が終わりました。早いものです。
小説も上げ始めて3か月です。今後ともよろしくお願いします。
私たちとゴブリンたちで睨み合っていると最初に動き出したのはミラだった。
「【ウィンドカッター】」
ミラが放ったウィンドカッターは鉄の盾を持ったゴブリンが正面から受けることでゴブリンソルジャーのパーティとの戦闘が開始した。
戦闘開始と同時にしずくが影に潜りゴブリンたちの後ろにまわって攻撃をしかけていく。
それに対しゴブリンソルジャーは盾でガードしながら堅実に反撃している。しずくはソルジャーの攻撃を躱したり受け流したりすることで無効化している。
一方私たちは正直大苦戦していた。ゴブリン4体に対しこちらは2人と1匹でで対応している。ミラは短剣を使って弓持ちのゴブリンを無力化しようと頑張っているがうまくいっていなかった。
「【きゅっきゅう】」
そんな時だった、ラビィがストーンバレットを使い複数のゴブリンへ牽制を行った。
その牽制により魔法を使おうとしていた魔術師の妨害と弓の破壊をすることができた。弓が破壊されたことを確認しミラが一度下がってくる。それにより盾持ちと剣を持ったゴブリンはしずくにターゲットを移した。
「ラビィ早速で悪いけどあいつらの足元荒い砂にできる?」
「きゅう」
ラビィがミラに対し鳴き頷くとともにゴブリンの足元を砂に変えた。それに合わせミラの周りに大量の魔力を漂わせ始める。
「いきなり足元砂に変えないでよ。びっくりしたよ」
「しずくおかえり」
「それでまた泥にするの?」
「多分違う。あの時のジャッカルリーダと同じことをやろうとしてるんだと思うよ」
「【トルネード】」
そう話しているとミラの準備も終わったようでミラは新しい魔法を使った。
新しく使った魔法により荒く崩された地面を巻き上げ横向きの竜巻がゴブリンたちに向かっていく。その竜巻に飲み込まれたゴブリンは宙を舞地面に落とされていく。そんな中ゴブリンソルジャーだけはしっかりと地面に足をつけ竜巻に対抗していた。
しばらくして砂を巻き上げた竜巻が収まるとぐしゃぐしゃと音を出しゴブリンたちが空から降ってきた。
「よし、うまくいった」
「うまくいったってだいぶんすごかったんだけど」
「気づいてたと思うけどジャックリーダにやられたのを参考にやってみた」
「きゅい」
「でもこれでなんとかなるね。ぼくはまたソルジャーとやってくるよ」
ミラが自慢げに行っているのをよそにしずくがまたゴブリンソルジャーに向け駆け出していった。
私たちはというと落ちてきて弱ってきている盾持ちと剣持ちのゴブリンに対し魔法による攻撃を仕掛けていく。
弓持ちと杖持ちのゴブリンは地面に当たった衝撃で頭が潰れたのでもう大丈夫だろう。
「【ソーラーレイ】」
「【ウィンドカッター】」
私は剣持ちにミラは盾持ちのゴブリンに魔法を放った。
だが、盾持ちのゴブリンは盾にうまく魔法を当てることにより防いた。
「ゲギャ!?」
だが横からの光線に頭を射抜かれていた。
その光線とは私が使ったソーラレイであるのだが相手が所持していた剣に反射してしまい横にいたゴブリンにあたってしまっていた。
「うん、想定外だったけど問題ない」
「そうだね。でも今後は気を付けないといけないかな」
「そこは今後の課題。今は目の前のことを片付けよう」
「そうだね。しずくの手伝いしてくるから残りはお願いできる?」
「もち」
ミラに剣持ちのゴブリンを託し私はゴブリンソルジャーと戦っているしずくの助っ人に行くことにした。
ラビィは魔力を結構使ったこともありしばらくお休みしてもらっている。
----------ミラ視点-----------
私はくるみはを見送ったあと残り1体のゴブリンと短剣で相手をすることにした。
遠距離から責めない理由としては今休んでいるラビィを戦いに巻き込まないようにするためだ。ラビィに何かあったらくるみとしずくが怖い。
私は短剣を取り出しゴブリンへ斬りかかっていく。だがゴブリンも持っていた剣で私の短剣を受け止めてきた。
至極真っ当な対応だったため私は焦ることなく次の1手を打つことができた。
「【ガスト】」
私は突風をゴブリンのお腹に当てることにより無理やり交代させる。だがゴブリンもそれぐらい気にした素振りもなく即座に体制を立て直し剣を振り下ろしてきた。そんなゴブリンに対し私は短剣を斜めにし刃先に相手の剣を滑らすことで剣の軌道を僅かに逸らすことに成功した。
「ふ~、まさかあの体制から攻撃してくるなんて」
「ゲギャ」
私の独り言にゴブリンが広角を上げ少し得意げな顔をして鳴いてきた。そんなゴブリンを見て少しカチンときたが深呼吸して冷静さを取り戻しておく。ゴブリンは私の気も知らずにニヤニヤ顔を変えることなく再び私に斬りかかってきた。それを見た私は再び少し魔力で細工したナイフで受け止める体制を取る。
受け止める体制をとった私をどう思ったのかはわからないが、さらに力を入れスピードを増し振り下ろしてくる。もちろん私もそんなあからさまに受けれなさそうな攻撃に対し、腕力の強化にあてていた魔力を全て脚力に変え力いっぱい横に飛ぶ。
すると標的のいなくなったゴブリンの件は勢いよく地面にあたり「キン」という甲高い音を建てて刃先が宙を待った。
「ゲギャ!?」
「【ウィンドカッター】」
私はその隙を逃さずウィンドカッターを使い剣を持ったゴブリンの首を落とすことに成功した。その後、くるみたちの手助けへ行こうとし足に力を入れた。
「痛~っ」
「きゅい?」
いきなり痛みを訴えたこともありラビィが心配げに私に近寄ってきた。そんなラビィに対し私は心配しなくていいと伝え再度くるみ達の応援に足を引きずって向かっていく。
----------くるみ視点-----------
残りの1体をミラに任せて私はしずくのもとへ向かった。
しずくは先ほどと同じようにゴブリンソルジャーと切り結んでいた。なのでしずくの邪魔にならない程度に加勢することにした。
「【ライトバインド】」
「くーねぇありがとう」
しずくがそう伝えてこちらに手を振ってきている。
(こらこら、ちゃんと戦いに集中しなさいよ)
そう考えているとしずくが再びゴブリンソルジャーと向かい合った。そのタイミングでライトバインドが砕けて消えてしまった。
「せっかくの攻撃のタイミングだったのに」
「そりゃこっちに手を振ってたらバインド砕けるでしょ」
「だって、くーねぇが手伝いに来てくれt...おっと」
しずくが私に話しかけている時にゴブリンソルジャーがしずくに向かって斬りかかってきた。それに気づいたしずくが刀で剣を受け流した。
「ゲギャギャ」
「もうせっかくくーねぇと話しているのに邪魔するな」
しずくがゴブリンソルジャーに対し刀を振るうが盾で難なく受け止めてしまった。
それに対ししずくはシャドウバイトを使用し応戦したが、足元まで鎧で覆われているためシャドウバイトもあまり効力を発揮していない。
私も再度ライトバインドを使ったがそこまで効力を発揮しなかったが若干の間動きを止めることができたのでその隙を逃さずにゴブリンソルジャーに斬りかかった。
「む。意外と硬い」
「ギャギャッ」
鎧と鎧のあいだに刃を通したが思いのほか皮膚が硬かったようで刀が止まってしまった。
そんなしずくにゴブリンソルジャーが持っていた剣をふり下ろそうとしたところで矢が飛んできた。
矢に気づいたゴブリンソルジャーは剣を振るうことで矢を叩き落としていた。
そんな時だった・洞窟の奥から一際大きなゴブリンの鳴き声が聞こえてきたのは。




