取り巻きゴブリン退治
今年も半年が終わりました。早いものだ・・・。
後ろからくるゴブリンたちは土壁でしのげているがそこまで時間が持ちそうにない。だから前からくる
ゴブリンを早急に片付ける必要がある。現に土壁に魔法があたっているのかドカドカ音がしヒビが入り始めている。その度にラビィが魔力を流し修復をしていく。
私たちは、ラビィが土壁を直せているうちに私たちは正面の次々とゴブリンを倒していく。
その過程で矢や魔法も飛んできていたがそれは魔法で相殺したりライトシールドで防いだりして対応していた。
そのまま1分間ほど経過した時に戦況に変化が訪れた。
「やばっ!」
「くるみ!大丈夫?」
「大丈夫、ちょっと魔力使いすぎただけだから」
私は最初に使ったセイントシールドで魔力を半分ぐらい使ったこともあり魔力枯渇に陥り膝から崩れ落ちてしまった。そんな私をミラは横目で見ていたようで大丈夫か聞かれたので原因を説明した。
「なら少し休んでて。まだ始まったばかりだから」
「うん、ごめんね」
「大丈夫、しずくが頑張ってくれたこともあって後衛はあらかた片付いた」
そう話していると私の影からしずくが出てきた。
様子を見てみると少し息を乱している。
「はぁはぁ・・・ふぅ。戻ったよ。ってくーねぇ大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。魔力使いすぎただけだから」
「無理しないでね。じゃあぼくはもう1度行ってくるね」
そう言い残してしずくがもう一度ゴブリンに向かって走っていく。前方のゴブリンは残り半数を切っているため問題ないだろうがそれでもまだの後衛のゴブリンしか倒せていない。
後ろからくるゴブリンたちは土壁を破壊することを諦めて迂回しようと動きを変え始めた。それに合わせラビィが両サイドに壁を
増やすことでゴブリンに挟撃されることを防いでいる。
しずくの刀とミラの弓で次々とゴブリンを倒してい。そう時間はかからないかなと思っていたが、盾持ちのゴブリンの後方に槍持ちがいるため思うように攻撃を充てることができていないようだ。
しずくたちが正面のゴブリンの相手をしているところ最初に張った土壁が崩れ落ちていく。
私は即座にその事態に対応するためにミラに指示を出し、まだあまり力の入らない体にムチを打ちゴブリンの相手をする
「ミラちゃん、しずくの方お願い。こっちは私とラビィが何とかする」
「くるみ、まだ回復しきれてないんだから無理しないで」
「わかってるけど、ここで無理するしかないよ。いくよ、ラビィ」
「きゅい!!」
ラビィが返事をしてそれぞれが自体に対応することになった。
----------しずく視点-----------
ぼくはくーねぇをおいて残りのゴブリンを倒しにゴブリンたちに向かって駆けていく。
(正直くーねぇが心配だけど防衛線になるよりはさっさと片付ける方が安全)
そう考えることによって戦闘に集中することにした。後ろからミラが射撃で援護してくれているからそこまで時間がかからなだろう。
ミラが矢で倒していくのに併せ僕も刀でゴブリンの持っている盾ごとゴブリンを倒していく。半分ほど倒したところで後ろから何かが崩れる音が聞こえてきた。
一旦バックステップしてゴブリンから距離をとり後ろを確認してみると後ろのゴブリンと隔てていた土壁が崩れていた。
「ミラ、くーねぇの方お願いしていい?」
「くるみにはしずくの方お願いされてるんだけど」
「前は私一人で大丈夫だから。後衛もいないし、その代わり魔力が付きかけてるくーねぇのことお願い」
「相変わらずおねえちゃん一筋だね。後ろはやっておく」
「もちろん。じゃお願い」
ぼくはミラにとあるものを影から出し手渡すとくーねぇのことをお願いし、ぼくは再び槍持ちと盾持ちのゴブリンに向かって駆け出していく。
ゴブリンとの距離を半分を詰めたところで腰に差した鞘を片手に持ち残りのゴブリンと相対するのだった。
----------くるみ視点-----------
とうとう塞いでいた土壁が壊れた。
土壁が壊れた音が聞こえたのかしずくがミラと合流しているのが見えた。しずくも気づいたようだからこっちは入ってくるゴブリンの相手に集中しよう。しずくの方はミラにお願いしているし。
「【ライトバインド】」
私は最低限の魔力で多数のゴブリンをバインドしていく。すると私の後ろから顔の左右を矢が通りゴブリンの頭に突き刺さった
「怖っ!」
「ごめん、くるみ。あたってないしょ?」
「うん、大丈夫だけど。もうやめてね。しずくの方は?」
「緊急時じゃないとやらないから大丈夫。しずくは一人で大丈夫だって。それよりくるみをあまり使わせたくないみたい」
「緊急時はやるんだ」
(しずくの方も無茶しなきゃいいけど)
「きゅー!!」
そんな話をしているとラビィが不機嫌そうに鳴き現状の打開のために行動を開始する。
現状、普段前衛を担当しているしずくがいないため弓をしまい短剣をお取り出したミラが前衛を務めてゴブリンの相手をしていく。
私は主に遠距離攻撃を対処するため、適時ライトシールドを使って矢などの対策を講じる。ラビィは石の礫で矢や魔法を撃ち落としてくれているので魔力の節約になってくれている。
「【きゅいきゅう】」
「ちょうどいい」
ラビィが土壁で挟まれたところにのところにアースランスを使ったことにより多くのゴブリンを倒すことができた。それによってできた時間を利用してミラが一度下がって私に草をわたしくれた。
「はい、これしずくから」
「?はむ」
「なんにも警戒せずに口に入れちゃったよ」
「ん~~~~~?!」
「あぁあ」
私は疑問に思いつつ渡された草を口に入れてみた。すると口の中がす~っとしたけど同じぐらい辛味を感じて思わず声にならない悲鳴を上げてしまった。
それを見たミラが呆れた顔をしていた。
「少しはリラックスできた?」
「うん、ありがとう」
「それじゃまた行ってくる」
そう言い残しミラがゴブリンの集団に向け駆け出していった。
一方しずくはいつの間にかにこっち側の遠距離部隊を掃除していた。
ある程度ゴブリンたちを倒し終わったところで洞窟の奥に進む道の前に陣取っていたゴブリンソルジャーがようやく泥沼から地上に上がってくるところだった。
泥沼の端を見てみるとゴブリンソルジャーより装備は荒いが私たちが戦っているゴブリンより上質な防具を来たゴブリンがいた。
そのうち弓を持ったゴブリンがこちらに向けて矢を捻りながら番えて向けてきた。
それを見て私は悪寒が走った。
「ラビィ、土壁お願い」
「【きゅきゅっ】」
「【ライトシールド】」
ラビィは私の前に土壁を形成し私は土壁の後ろにライトシールドを展開したのと弓を持ったゴブリンが矢を放つのは同時だった。
放たれた矢が土壁に当たったり壁にヒビが入ったので私は横に飛び込んだ。するとガラスが割る音と共に私の背中の上を何かが通り過ぎていく。
そして少し後ろに矢が1本突き刺さったことにより何が起きたのかを理解した。冷や汗をかいているとしずくとミラがこちらに合流したのであとからやってきたゴブリンたちは倒し終わったようだ。
「くーねぇ、大丈夫?」
「うん、しずくがくれたハーブのおかげで少しマシに動けるようになったよ」
「それもそうだけどさっきの射撃」
「あれは厄介。優先的に狙いたいけどできるかな」
「まぁものは試しでやってみるしかないよ」
取り巻きをあらかた倒した私たちは上質な装備を付けた5匹のゴブリンと向かい合うことになった。




