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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
2章「魔物の巣窟」
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ゴブリン掃討依頼開始

今回で登場人物が一気に増えます。基本この章のみのキャラです。

ミカゲのところは今後出るかも・・・

「・・ね・・・・く・・ね・・・くーね・・」

「う~ん」

「くーねぇもう起きないと待ち合わせに間に合わないよ」


 しずくの待ち合わせに遅れるという言葉をきいて私はガバっと起き上がった。勢いよく起き上がったのが悪かったようで額に何かがぶつかってしまう。

ゴツン


「あたっ」

「痛っ」


 額を手で抑えて何が頭にぶつかったのかあたりを確認してみると、そこにはベッドの横でしずくが私を揺すって起こしてくれていたようで頭を抑えてうずくまっていた。


「おはよう、しずく、大丈夫?」

「うん、ちょっと痛かっただけ」


 しずくが涙目で額をさすりながら顔を上げてくれた。そのまま挨拶をしてて早く出かける準備をする。

準備がしずくやミラは既に準備が住んでいるようで私の準備完了後、足早に冒険者ギルドへと向かっていく。私が寝ている間にハーブの購入もやっていたようで寄り道とかをすることはなかった。移動中に昨日話し合ったことを確認しながら移動した。

 冒険者ギルドに到着すると2パーティと普段一人で行動しているだろう冒険者が数名待っていた。どうやら私たちが最後だったようだ。

 そこで集まっている場所の中央に一際目立つ和風のパーティがいた。その中にミカゲさんがいたのであれがミカゲさんのパーティメンバなのだろう。


「よし、全員揃ったな。だがそこの新人もう少し早く来い。色々と連携とかあるしな」

『ごめんなさい』

「まぁ、今回は大丈夫だ。今回は普段のパーティごとにことに当たるからな。今後気をつけてくれればいい」

「グレンこのぐらいで、各自の役割説明」

「そうだったなミカゲ。簡単にそれぞれの役割を説明する。まず俺達紅蓮チームは最奥にいるゴブリンキングを叩く」


 その言葉に各々で返事を返している。

 グレンさんのチームは前衛として侍のような衣装に革鎧を身に付けを来て腰に刀を差したグレン。忍び装束で忍者の格好をしたミカゲ。

 戦国時代の人が来ていたような甲冑に身を包んだを男性。白を基調とし所々に赤い布が見える和服と膝上のスカートを穿いた少女。巫女服を着て背中に弓を背負った私たちと同じぐらいの年の少女の5人でパーティを組んでいるようだ。


「次がゴブリンソルジャーの相手は、アッシュとくるみの2パーティだ」

「おうよ」

「わかりました」


 パーティの代表として私が返事をした。昨日ミカゲさんが話してくれていたとおり私達の相手はゴブリンソルジャーの相手のようだ。

 一方アッシュと言われた人が率いるパーティは遠中近とバランスのとれた男だけのむさくるしいパーティだ。


「ゴブリンソルジャーを倒し終わったら洞窟内を探索しつつ一番奥まで来てゴブリンキングを倒すのに協力してくれ。最後にパーティを組んでいない諸君は洞窟入口のところで戻ってくるゴブリンと出てくるゴブリンの双方の相手をして貰う」

「うーい」


 ソロで活動している人たちは外から帰ってきたり中から出てくるゴブリンの相手をするようだ。

 ソロ活動している冒険者たちは当然の如く武器はバラバラで最低限の打ち合わせだけをしているようだ。


「出発前のミーティングはこれで完了だ。それじゃ時間も押してる~出発するぞ。ミカゲ、巣への道案内頼む」

「了解」


 私たちはギルドを出て森に向けて出発した。

 道中に人数が多いということもあり、適度に雑談しながら移動している。移動中は、同じ女性同士ということもあり、グレンさんのパーティにいる和服を来た少女と巫女服の少女と話をして移動していた。その中で、和服の少女がの名前はカエデ、巫女服の子がレイカっていう名前であることがわかった。

 二人と話しているとミカゲさんに無駄話をしないように怒られたが、それをネタに話したりして盛り上がった。その過程で、カエデから新しく簡単な遠距離系魔法の考え方を教えてもらったり、ミラがレイカから弓の使い方について話している。そのうちにゴブリンが巣くう洞窟の近くまできたので静かにすることにした。


「よし、出発前の作戦通りに行くぞ。ゴブリンソルジャーに会った時はくるみパーティ、アッシュパーティの順で対応してもらう」

「わかりました」


 そのまま外にソロ活動している冒険者たちを残し私たちは洞窟へと入っていくことにした。

 洞窟に入るとすぐに武器を持ったゴブリン達と遭遇した。ゴブリンたちはけたたましく鳴くとこちらに向かってくる。道が狭いこともあり先頭で戦っていたグレンさんたちがすぐに片付けてくれた。

倒したあと撃退数を確認するとグレンさんが苦虫を噛み潰したような顔で呟いた。


「ちっ、1体逃がしたか」

「追いかけますか?」

「いや必要ない、変に追いかけて各個撃破されるのも面倒だ」


 グレンさんたちが話しているとやっぱり統率個体に各個パーティで対処するのが常識のようだ。

(私たちも気を付けないといけないかな)

 ミカゲさんの案内の下洞窟内を進んでいく。すると脇道がいくつかある広間に20体ほどのゴブリンとゴブリンソルジャーが待ち構えていた。


「よし、予定通りしずく任せたぞ。少しの間足止めできないか」

「大丈夫です、ラビィ、しずくお願い」

「きゅい【きゅ(粒化)】」

「【アクアバレッド】」


 ラビィが昨晩使った砂にする魔法でゴブリンたちの足場に使い砂にした後、しずくが来る途中に教えてもらったイメージをもとに作ったアクアバレッドを砂にした場所に打ち込んだ。

 それにより砂に水が行き渡り泥状にになる。それによりゴブリンたちが足を取られて動けなくなっている・そのあいだにグレンさんたちが奥へと向かって足を進めていく。

 ラビィの様子を見てみると昨晩と違いまだ元気に周囲を見渡しているのでそこまで魔力を使うことはなかったようだ。

 一部が奥に向かったことを確認したゴブリンソルジャーが「げぎゃげぎゃ」鳴くと泥沼にはまっていたゴブリンたちがグレンさんたちを追い奥に進んで行ってしまった。そのあとに、広間にある脇道からゴブリンたちが姿を現した。


「さて、わらわらと出てきたね」

「何匹か逃しちゃったけど大丈夫だよね」

「大丈夫だと思うよ。後で怒られるかもしれないけど」


 私たちでそう話しているとゴブリンソルジャーも作り出したぬかるみの中でゲギャゲギャ声を上げ始める。それに伴い、私たちの周りにいるゴブリンたちは各々持っている武器を手に持ち話を少しづつ距離を縮めてくる。

この状況をおとなしく見ているつもりもないのでこちらも戦いの準備を進めていくことにした。


「【セイントシールド】しずく、大丈夫そう?」

「くーねぇ、大丈夫だよ。じゃぁちょっと行ってくるね【シャドウウォーク】」


 私は戦闘準備をするべくしずくにセイントシールドを使い遠距離攻撃に対する対策を計る。

 セイントシールドの効力が発揮されたことを確認したしずくはシャドウウォークを使い影の中に身を潜めた。私の魔力はさっきので大体半分まで使ったけどまぁ問題はないだろうと考え次の魔法の準備を開始する。


「ゲギャアアアアアア」

「【きゅきゅっ(アースウォール)】」


洞窟内のためとても響く声に合わせてラビィが私たちのは後に土壁を作り出してくれた。

これを合図にゴブリンソルジャーとの戦いが始まった。

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