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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
2章「魔物の巣窟」
40/500

地中からの奇襲

いつもと同じぐらいにすると中途半端なので、今回短めです。

 ミカゲさんと別れ私たちは一度食堂に戻りこのあとどうするかについて話し合うことにした。

この相談によりけりでこのあと受ける依頼を決めていこうと思っている。ミラは私たちにどうするかを尋ねてくる。


「どうする?」

「どうするってミカゲさんに言われたように統率個体と戦うか戦ったことのないゴブリンどっちにするかってこと?」

「そういうこと」

「わたしはどっちでもいいかな。でもゴブリンはあんまり変わんないよね」

「そうだね。ここに来るまでと大きく変わらないと思う」

「そっかぁ、ならぼくはジャッカルっていうのとやってみたいな」

「しずくはジャッカルでくるみは特にないって感じなんだね。ならジャッカルに行こうか」


 話し合いの結果、私たちはジャッカル討伐に向かうことにした。掲示板で依頼を確認してみるとジャッカル3体討伐があったので受注し西門から外に出ることにした。


 西門から出て、草原を歩いていても草原では私たち以外の冒険者がホーンラビットを狩っているため、私たちには向かってくることがなくスムーズに進んでいくことができている。そのまま順調に他の冒険者が進んだであろう獣道を進んでいくと、草がすくなっていく。さらに進むととうとう草がなくなってしまった。あたりは既に岩が所々にあり草なども生えておらず荒野になっている。


「西側ってこんなふうになってるんだ。見た感じなにもいないね」

「そうだね、道っぽい道もなかったし、こっちには村とかないのかもね」

「見晴らしが良くても油断しすぎないように」

「わかってるよ」

「きゅい!?」


私たちで話ているとラビィが何かに気づいたように鳴いた。鳴いた後もラビィは落ち着かずあたりをきょろきょろしているので、しずくにあたりに何かいないのか聞いてみる。


「しずく、何か感じる?」

「いいやくーねぇ、これといって感じないよ」

「でもラビィが何かに気づいたみたい。二人とも警戒は怠らないで」


 私たちが話しながらお互いに背中を合わせながら一箇所に集まることにした。そのままあたりを見渡しても魔物が一向に見つけるこがができない。そうしていると再度ラビィが声を上げる

「きゅいぃぃ!!」

「くーねぇ!」

「うわぁ」


 ラビィの一際大きい声に合わせるかのようにしずくが私を前に突き飛ばしたあと前方に転がった。ミラは横に飛び私の補助に来てくれる。

 私が起き上がりいままでいたところを見てみる。するとそこには見えている範囲でくるぶしぐらいの高さのもぐらが地面から顔を出してあたりを見渡している。

(何あれ、かなり可愛いんだけど)

そう思っているのが顔に出ていたのかミラが声をかけてきた。


「くるみ、可愛いのわかるけどあれ魔物だから油断しちゃダメ」

「も~、わかってるよ。それであの魔物ってどんなの?」


前方に転がったしずくもシャドウウォークでちらと合流した。それを確認してからミラがこの魔物について説明を介してくれた。


「あれはアースモールっていう魔物だよ」

「どのぐらい強いか分かる?」

「うん、アースモールはGランクのモンスターだけど地面から攻撃してくるからちょっと倒しにくい魔物だよ」

「そっか、ということはブラッドボアより弱いんだね」

「しずく、油断しちゃダメだよ。ブラッドボアよりランク低いけど、ブラッドボアと違って不意打ちを常に気をつけなきゃいけないんだから」


話しているうちにアースモールが地面に潜ってしまった。

このままだとまた不意打ちを受けてしまう。ラビィが再び私に何かを訴えかけてくる。


「きゅい」

「降りるの?」


 ラビィが腕をたたいてきたので降りるのか確認すると頷いていたのでラビィを地面におろしてあげることにした。

 ラビィは適応属性の地属性を利用しアースモールの出現をある程度確認できるようで、なんとか回避することができるようになった。

 ラビィの協力を受けつつそのまま私たちは回避し続けることしかできないまま時間が経過していく。


「ねぇ、ラビィ出てくるところ分かる?」

 しずくがラビィに対して話しかけた。それに対しラビィは頷いている。

 そのあとも何度か交わしているとラビィ地面を1箇所だけ少し隆起させる。するとちょうどそこにアースモールが顔を出した。


「ラビィ、ありがとう。てい」


しずくが軽い掛け声とともに刀を振るう。だがアースモールは鋭い爪でしずくの刀を受け止めてしまった。


「なにこの爪。硬い」


 そのままアースモールはまた地面に潜ってしまう。そのあとも何度かラビィが地面を隆起させて出現場所を教えてくれた。だがアースモールがそこから出てくることはなかった。

そのまま戦闘が硬直状態が続いているととうとうしずくがしびれを切らせ強硬手段にでた。


「あぁ、もうめんどくさいな。【シャドウバイト】」


 しずくが地面に向けてシャドウバイトを放つ。アースモールが掘った穴のなかは闇が多く存在しているのでアースモールに難なく食らいつくことができた。実際に魔力視で確認すると、極微量の地属性の魔力が同じところから湧き出ているので捕獲できたようだ。


「ラビィ、アースモール外に出せる?」

「きゅい」


 ラビィが頷くと地面に穴を開けた。その後、地面を隆起させてアースモールを地上に引っ張り上げた。アースモールを見てみると、足と垂直に牙が足を捉えていたため、前足に牙がめり込むことはないが後ろ足にはがっちりと噛み付いているのが見て取れる。アースモールが動きたそうにもがくことにより、少しづつ後ろ足の牙が食い込んでいく。

 だけど最初に使った時のように牙が胴体に向かうことがない。


「おかしいな、ホーンラビットに使った時みたいに噛み砕かない」

「すべての牙が食い込まないとこれで終わりなのかもね。【ウィンドカッタ-】」


 ミラが推察を述べながらウィンドカッターを使うことによりアースモールの首を半分ほど断ち切るとアースモールは事切れた。


「よし、なんとかなったね」


しずくが今回出番があまりなかった刀を鞘に収めて地面に座り一息ついている。


「そうだね、一時はどうなることかと思ったけど、誰も怪我しなくてよかったよ」

「でも、このやり方なら安定してかることもできそうだね」

「まぁ、ぼくの魔力次第だけどね。さっきので結構魔力使っちゃったし」


荒野に来て最初の奇襲はなんとかなり、しずくの魔力回復も兼ねて少し休憩してから移動開始することにしたのだった。

誤字などあれば教えてください。都度修正します。

楽しんでいただければ高評価等お願いします。

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