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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
2章「魔物の巣窟」
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怪しげな洞窟

今回短めです。

 朝食を食べながら今後の予定を話すことにした。その結果今いるところが開けていることもあり、太陽の位置が分かる。そのおかげで、方角がわかるようになったのでひたすら北に進むことにした。

そのうち森を抜けれるでしょうという簡単な気持ちを持って歩き始る。


「うーん。なかなか森を抜けれないね」

「そうだね。出てくるのもゴブリンだけだし」


 私としずくで話しているとおり森を抜けれないのもそうだが出てくるのもゴブリンばっかりと正直代わり映えしなくなってきた。このまま森を抜けれないのかなと思っていると少しづつ森の切れ目がちかづいてきた。


「やっと森を抜けれたのかな」


 しずくは走って森の切れ目に行くが、森を抜ける手前で急に立ち止まった。それが気になり私達も近くまで行くと洞窟が見えてくる。

するとミラが森を抜ける前に私たちの前に手を出して静止してきた。


「くるみ、しずくちょっとまって。あそこの洞窟少し様子みてよう」

「なんで?」


 しずくは純粋に疑問に思ってたようでミラに問いかけた。ミラはこういった洞窟がどうなっているかを説明してくれた。


「こういう洞窟は魔物や盗賊の住処になってることがあるから念のためね。ただこの洞窟の前に見張りがいないから野盗とかじゃないだろうけど」


 ミラの意見に従い私たちが森の中から洞窟を見ていると洞窟に向けて木の実や草を持ったゴブリンが歩いてきた。そのまま洞窟に入っていく。

 私たちはゴブリンの入っていったのを見送り相談することにした。


「ここはゴブリンの巣ってことでいいのかな?」

「そうだね。そう考えていいと思う」

「ミラちゃんこういう場合どうするの?」

「魔物や盗賊の住処を見つけた場合とるべき行動は2つかな。1つ目が発見者がその場で巣に強襲をかける。だけど巣である以上、魔物の数や統率個体も居ると考えたほうがいい。2つ目がこの場所を覚えておいてギルドに報告。討伐隊を編成してもらって巣を攻める。私たちは道案内役として討伐隊に入るのはほぼ確定するけど」

「う~ん、私たちの場合とれる行動は実質一つだよね」

「だよね、昨日のブラッドボアぐらい強くなったゴブリンの集団なんて勝てる自信ないし」

「ならここは引いて次の街を目指そうか」

「森に入るとき街道が東側にあったからここから東に向かうよ。そこまでの道しるべは必要だけど」


 私たちはゴブリンの巣から東に折れて街道にを目指した。その間にある木にミラが持つ短剣で傷をつけつつ移動する。そのままお昼まで歩いていると街道がやっと見えてきた。


「やっと街道に出れた」

「さすがに長かったね」

「ほぼまる1日だったから仕方ないよ。あぁ、しずく使ってない布あったら出して」

「いいけどくーねぇ何に使うの?はいこれ」


 質問してきつつもしずくが布を出してくれる。出してくれた布を受け取り私は近くに木の枝に結びつけて少し高めの位置まで枝を上げることで手が届かない位置まで引き上げる。


「よしこれで大丈夫。ここから西に向かえばさっき見つけたゴブリンの巣につけるよ」

「なるほど。曲がるところの目印にするんだね」

「くーねぇ頭いい。それはそれとして時間もいいしお昼にしようか」

「きゅい~」


ラビィもお腹すいたようで少し寂しそうに鳴いてくる。さすがにその鳴き方には逆らうことができず素直に昼食の準備を開始することにした。


「わかったよ、森の中で火を使うのはちょっと怖いけど簡単に食事にしようか」

「くるみ、さすがに木が多いところで火を使うのはダメ。食べるなら今回は保存食のほうがいい。しずく荷物の中に乾パンあったでしょ? 今日はそれにしよう」


 ミラに森の中で火を使うのを止められてしまったのでおとなしく従うことにした。近くの木に飛び火して火事になったら危ないので仕方ないけど。

 しずくは乾パンで済ますことに不満があったようでがぶつくさ文句を言いながら乾パンを出してくれる。それに合わせて野菜類やコップをも合わせて出してくれた。

 水はしずく印の魔力変換でまかなう。乾パンは水で戻しながら食べる必要があるし正直美味しくない。しずくが文句を口にするのは仕方ないと思う。

そんな中ラビィは野菜を美味しそうに食べているのでちょっと羨ましかった。


 昼食が食べ終わり私たちは再度歩き出す。思いのほか森の中を進めていたのか森を抜けることができた。


「あぁ、久しぶりの太陽だ」

「きゅい~」


 そう言いつつしずくとラビィが伸びをしていた。草原を見渡していると街を取り囲む壁が見ている。カストルほどではないがそれなりに大きい街のようだ。


「ここはなんて街? もしかしてもうポルックス?」

「違うよ。ポルックスはまだ北。ここはクルートの街。ここら辺一体では一番大きいところかな」


 ミラの話しを聞きながらクルートの街へ向けて歩いていく。草原は相変わらずホーンラビットが多いけど、私たちと同じぐらいの年齢の冒険者たちが戦ってる。戦っている冒険者以外にも草をむしっている人たちもいる。

(あの草が多分薬草なのかな)

そう考え知っているであろうミラに聞いてみることにした。


「ミラちゃんあの冒険者の人たちがむしってる草が薬草なの?」

「ごめん、知らない」

「なんで知らないの?」

「最後に魔物と戦って傷負ってたのって10歳の時だから。その時もミントさんが薬草集めて使ってくれてたんだ。だからどれが薬草かはわからない」

「本当にミントさんは・・・。どれが薬草かなんて肝心なことでしょうに」


ミラの話を聞き私は来てすぐの頃の重要事項言い忘れを思い出し怒りを通り越して呆れていた。


「まぁまぁ、それがミントさんのいいところでもあるから」


 私はしずくになだめられながらが移動を歩きながら門に向かっていく。門に到着する前に人の列に捕まってしまった。


「この列長いね」

「ここは行商人が多く経由するからね。行商隊にぶつかるとこうなっちゃうよ」


 私はラビィをなでつつミラしずくと話しながら列が進んでいくのを待っていると私たちの番になった。

門兵さんにギルドカードを見せてラビィの許可をとり、依頼の達成やゴブリンの巣を報告するため、冒険者ギルドへ足を向けることにした。


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