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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
2章「魔物の巣窟」
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当番 後編

今回少し長めです

----------ミラ視点-----------

 真夜中に私はくるみに起こされた。私の当番になったようなのでくるみを入れ替わりで警戒につくことになる。

 そこまで苦じゃないからいいけど。そう考えつつ私はしずくと合流した。


「しずく、何かあった?なんか臭いけど」

「あぁ、うん。ゴブリンの死体が襲ってきた」

「ゾンビが来たんだ。大丈夫だった。触れると細菌とか感染ることあるけど」

「うげっ、知らなかった。けど大丈夫だったよ。くーねぇが助けてくれて触れることなかったから」

「それは良かった」


 私がしずくと 話していると辺りが明るくなった。


「一体何?」


 辺りを見てみるとなにもない白い空間にいた。このままだとしずくに迷惑をかけちゃう。そう思って慌てているとカイゼル髭に執事服を来たおじ様がこちらを見ていた。


「どうも、こんばんは」

「こんばんは、ここはどこ? 仲間と一緒に野宿しているからここに閉じ込められるの勘弁なんだけど」

私はおじ様にそう素直に伝える。

「それは申し訳ない。でも大丈夫ですよ。ここにいるあいだは時の流れが遅いのでお仲間に迷惑はかかりません」

「それは良かった。それでなんのようなの」

私は迷惑をかけることがないとしり話を進めることにする。

「これは失礼。私は秤を司る者になります。ライブラの血筋を引くものよ」

「なんでそれを? あと秤を司るってどういうこと」

「私はライブラ一族に常々に試練を与えているのですよ」

そう話しているとさらにこの空間に新たに二人がやってくる。


「ちょっと、ここは僕たちの管轄だよ。なんでセバスのおじさんがいるの」

「なんでいるのかな?」


 あとからやってきた男の子と女の子が機嫌悪そうにセバスと呼ばれた男に話しかけている。私はセバスという名前に思い当たるフシがあったので聞いてみることにした。

「セバスってライブラに祠のあるライブラ神の名前ですよね」

「えぇそうですよ。最初に言ったとおり私は秤を司るものですから」

私は驚いてセバス様に敬意払うことにした。

「申し訳ありませんでした。セバス様。知らなかったとは言え」

「そんなにかしこまらなくて結構ですよ。ミールさんカールさん隠れて近寄った意味ないじゃないですか」


セバス様はあとから来たミール様とカール様と話していた。

それをきいた私はこの場に集まっているメンツのヤバさを知ることになる。


「それでセバスはなんでここに?」

「それはですね。こちらのミラさんがライブラの試験を開始しましたのでそのルール説明に参りました」

「そういうこと。ならさっさと終わらせて帰ってくれないかな」

「そうだよこのままここに居るとさすがの私たちも本気で追い出すよ」


 ミール様とカール様がセバス様に殺気を放つ。その殺気受けているわけではないのに寒気が止まらなくなる。


「こらこら。ミラさんが怯えているじゃないか。さてミラさん説明いいですかな」

「あっ。はい大丈夫です」


私は居住まいを正してセバス様から試験の内容を聞くことにした。

「それでは、これは私ライブラの加護を与えるための試練です。内容としては各国を回り12神の祠を回ってくれれば完了です」

「わかりました」

「それじゃあ、さっさと帰ってもらっていい?」

「仕方ないですね。では退散するとしましょう」

セバス様の身体がどんどん薄れていきいなくなった。

「よし、侵入者も消えたし僕たちも帰るよミール」

「はーい、二人によろしくね。あぁ待ってよカール」

騒がしかった二人も消えていった。


私はもとに戻ってきたようだ。しずくが私の顔を覗き込んできた。

「ミラどうかしたのぼーっとして」

「うん、大丈夫だよ。色々と壮絶な人たちにあってた」


 私は疲れてしずくに何があったのかを話し始めた。だけどセバス様が言ってきた試練については話して

いない。

「あぁ、あの二人にあったんだ。確かに刺激強いよね。それとセバスさんだっけ」

「そうだよ」

 今回の旅の目的と試練が酷似していたからついででやればいいかと考えることにする。

 このまま私としずくの当番では敵襲もなく終わった。しずくは寝る前に糸を出して私に渡してくれたあとに眠りについた。

さてこれはなんで渡されたんだろうか。


----------くるみ視点-----------

 私はしずくに起こされた。いつもより早いけど特に問題ないかな。しずくから休憩終わる前にお願いしたものがあったことと、それをミラに渡したことを聞いらしずくはすぐに気持ちよさそうに寝息を建てて眠ってしまった。

私はしずくの頭を撫でてから毛布をかけてあげてからミラのもとに行くことにした。


「ミラちゃん残り頑張ろうか」

「そうだね。あとこれしずくから何に使うの?」


 ミラがしずくから受け取った糸を渡してくれる。

 糸を受け取ってから適当な木から枝を折る。折った枝に木魔法を使って木の中に糸を埋めて先端から糸を垂らした。

 これで準備完了。あとはこの湖に糸を垂らすだけ。針はそこらへんの草をむしってグラスソードの応用で針とする。

 ここまでくればわかると思うけどこれからやるのは釣りだ。この即席釣竿を泉に垂らして準備完了。

このまま糸が引くまで放置しておこう。


「釣りだよ。こうやって海とかにいる魚を釣るの」

「なるほどね。釣った魚どうするの?」

「釣果は今日の朝ごはんだよ」


 そう宣言するとミラ気合が入ったようで風魔法を辺りに使い始めた。


「ミラちゃんはどうするの釣りなら同じのもうひとつ作るよ」

「私はそこらへんで魔物狩ってくる。近くにはいるから魔物来たら教えて」

「は~い」


 私はのんびりと釣りを楽しむことにした。ここら辺で釣りをする人も少ないようで魚の警戒心が少ないのか餌がなくても十分に魚を釣り上げることができているので楽しくなってくる。


「おぉ、大量大量」


 そう思って再度釣り糸を垂らす。するとすぐに糸が引っ張られる。今までより明らかに早かったので少し気になることがあったが今までどおりに釣り上げる。

 すると泉のなかから二足歩行の謎の生物が出てきた。


「なにこいつきもい」


 普通の2足歩行の魚なら魚人とかなのかなとも思わなくもないが魚の胸鰭のところから足が生えている

これは流石に謎と思はざるおえない。


「ミラ変なの釣れた」

その声が届いているかわからないがミラの呼んだ。

そうしているうちに気づいたようで推定魚人がこちらに向けて走ってきた。

「いやぁ、こないで。キモいから【ライトバインド】」

「ギョギョ?」


 推定魚人はライトバインドを受け動きを止める。これにより少しは時間を稼げるだろう。そのまま様子を見ているとミラが戻ってきた。


「しずくただいま。それでなに釣り上げたの?」

「あの変なの」


 そう言って私は釣り上げた推定魚人を指差した。本当に何なんだろうか。


「あれは怪魚だね。ちゃんと魔物だから気にしなくていいよ」

「わかった。遠慮なく【ソーラーレイ】」


ソーラーレイ止めを指す。こっちは充分食料調達はできた。


「きゅ~」


 おやラビィも起きてきたみたいだね。このまま釣りでもいいけどラビィが起きてきたということはそろそろ朝食を作り始めないとラビィがまた蹴ってきかねないから。

ミラはどうだったのか聞いてみようかな。


「ミラはどれぐらい捕れた?」

「いなかった」


 ミラちゃんが落ち込んでしまっているのでしずくと同じように頭を撫でてあげる。ラビィもミラの足に擦り寄っている。


「いなかったって魔物がってこと?」

「いや魔物はいたこのとおり」


 ミラはポケットに入れていたのであろうゴブリンの角と爪を持ってきていた。

 なるほどこの様子だと食べれる魔物がいなかったということか。あまり言及はしないでおこう、これ以上落ち込まれても困るので。


「私の方はごらんのとおり。結構釣れたよ」


 私はミラへ釣れた魚を見せた。これを使って今日の朝ごはんをつくろうと思う。


「結構釣れたねこれが今日の朝ごはん?」

「そうだよ」


 作り方はサバイバル風でいいかな。というわけで怪魚はしずくが起きてくるまでそのままにして普通の魚は内蔵を取り出し塩で味付けをしたあとに木を差して焚き火の周りにおいていく。

そしていい具合に焼けたかなと思ったところでしずくが起きてきた。


「い~匂い」

「しずくおはよう」

「おはよう。朝ごはん?」

「そうだよ。そこの泉で釣った魚焼いただけだけど。あとそこの魔物しまっておいてくれる?」


 しずくは泉の水で顔を洗ったあとに私が倒した魔物の方を見ると微妙な顔つきになった。

まぁその気持ちもわかるけどね。なんとも言えない見た目だよね


「これってなに?まぁガレージには入れておくよ【シャドウガレージ:格納】っと」

「あれ怪魚って言うみたいこの泉にいて釣り上げちゃって襲ってきたんだ」

少ししずくの顔に影がさしたけどすぐに影が見えなくなったので問題ないだろう。

「それより今日の朝ごはんって何?」

「今日はこれ。ちょっと手を抜いてサバイバル風の焼き魚だよ」

「うわぁ、美味しそう。早く食べよう」

私たちは一人2尾づつ食べて朝食を終えた。

ミラちゃんのやることもわかってきましたね。

このあとどうなることやらか。

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