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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
1章「冒険の始まりと冒険者登録」
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旅の始まり

 私としずくのリハビリが終わった翌日。私たちの旅立ちの日だ。旅立つ前にミントさんと話をしてから旅に出ている。

「お前たち頑張ってこい。あと色々と教えている時に伝えたがライブラに行く前に一度帰ってこいよ。伝えるべきことがあるからな。あとこれは初期資金だ」

そうミントさんから大銀貨5枚を受けとって旅にでた。


 そこまではよかったのだが私たちは今ちょうどお昼時で困ったことが起きている。

どうしよう、火を手に入れる手段がない。

 私は木と光、しずくが水と闇、ミラが風と手軽に火を入手ることができない。

 カセットコンロそんなのかさばるから持ってきているわけがない。ほかに方法がないものかと色々と考えている。


「凸レンズとかあればいいんだけどな」

「凸レンズ?」

「きゅい~?」


 こっちの世界(ステラシオン)に凸レンズはないのか聞いてみることにする。凸レンズ事態はなくてもまぁ同じようなものはあると思うけど。

(ラビィがミラに合わせて首をかしげている姿はなんと可愛い。そのままミラちゃんと遊んでてね)


「そうだよ。虫眼鏡とかルーペでもいいんだけど。これを通してみることで対象物を大きく見ることができるようなもの」

「そういうのならあるけど持ってきてない。だいたい年寄りが持ってるから」


やっぱりあることにはあるようだけど年寄が持っているようで私たちには関係なくて持ってきていなかったようだ。しかにこのパーティの平均年齢を見れば不要だ。

これで振り出しに戻り、どうやって火を起こそうか考える必要がある。


「くーねぇ凸レンズ欲しいのって太陽の光を集めるためだよね?」

「そうだよ。それによって熱を発生させて火を起こそうかと。よく覚えてたね」

「えっへん、授業はあまり聞かないけど昔くーねぇに怒られたことあるから覚えてた」


 そういえば昔ルーペで太陽を見ようとしてたのに気づいて怒ったたことがあったな。そのおかけげ覚えてたんだね。


「それなら、今のくーねぇならセルフでいけそうな気がするんだけど」

「言われてみればそうだね。光魔法をうまく使えば行けるかも」


セルフで光を集めて火を起こすということで私は閃いた。閃いた以上ものは試しでやってみることにした。


「【ソーラーレイ】」


私の指先から光の光線が射出され集めていた薪を貫く。すると「バチィッ」と大きい音がして一気に火が付いた。


「!? くるみ何やったの?」

「簡単だよ。光を指先に集めて薪に対し打ち込んだだけ」


 確かにやったことは簡単だったが予想以上に音が大きかったことにより索敵範囲外だったホーンラビットたちがこちらに気づいて攻撃を仕掛けてくる。


「うわぁ、くーねぇ敵がいっぱいきた」

「仕方ない、しずく倒すよ」


ミラとしずくで敵を倒していく。10匹もいるとと弓での応戦が大変なようで今回ばかりはミラは弓ではなく短剣で応戦している。


「しずく、ミラちゃん敵少し残しておいて」

『いいよ』


 しずくとミラから了承の返事が聞こえたので私たちは食事前に検証を行うことにした。

 ミラはホーンラビットの突進を回避してカウンターで首を短剣で切り裂くことにより順調に倒している。また同時に攻めてきた際はウインドバインドを使って同時攻撃を防いた。かなり安定してて落ち着いてみていられる。

 一方しずくの方は本ラビットの中央に立ち気配察知で近づいてきた順番に刀で切り倒している。

 私の方に向かってきたホーンラビットはライトバインドで動きを封じていく。私の近くにいたラビィがバインドのかかったホーンラビットに順番に体当たりをしてしずくやミラの方へ飛ばしていく。

 そうしてそれぞれで対応していると残り4匹となったところでしずくとミラは私のところにやってきた。

 そして4匹がこちらに突っ込んできたところでそれぞれがバインド技使う。


「【ライトバインド】」

「【ウィンドバインド】」

「【シャドウバインド】、【ウォーターバインド】」


 私とミラのバインドはいつものようにライトバインドとウィンドバインド。

 しずくは以前使ったシャドウバインドあの影の蛇のやつ。あとは手から出した水をもとにしてウォーターバインドなるものを使っています。

見た目としてはこれも蛇みたいな感じですね。手のひらから水を蛇のように出してホーンラビットの動きを封じています。

 まぁさすがしずくというかどちらもホーンラビットには魔力を使いすぎってレベルだけどそこはご愛嬌ということで。

 じゃぁ順番に行きましょう。まず攻撃魔法からだね。


「【ソーラーレイ】」


 先ほどひらめいたソーラーレイを放ってみると指先を向けたホーンラビット額に光線が吸い込まれていき頭に風穴を開けた。

 この威力は想像以上だったので私も少しの間呆けてしまった。だけど戦闘中だということを思い出し他のラビットたちに目を向けた。

 するとしずくとミラも攻撃魔法を行使しようしているので私は見守ることにした。


「ラビィこっちおいで。一緒に見てようね」

「きゅい♪」


私は草原に腰を下ろしラビィを抱えて和んでみている。


「【ウィンドカッター】」


 これはミラの魔法で、風の刃でホーンラビットの首を中程まで切断する。さて次はしずくの番。しずくの攻撃魔法を見るのは初めてだけど今までのことを考えるとちょっと心配になってくる。


「じゃぁいっくよ~。【ダークバイト】」


 これは嫌な予感が的中したかもしれない。しずくが使ったダークバイトは影から牙を出して対象に噛み付かせる攻撃のようですがそれがなんともえぐい。それぞれの足合計4箇所から牙がでてそこから体に向かって噛み砕いていく魔法のようだ。

 多分牙の数は使う魔力量で決まると思うのですけど、しずくは魔力制御が苦手だからね。


「しずく、攻撃魔法禁止。刀が聞かない相手にだけ使うようにしよう」


 さすがのミラもこれには思うところがあったのでしょう。流石に回収する肉や素材も使える状況で手に入る保証ないからだとお思うけど。


「はーい、じゃ最後の1匹はいつものように」


しずくは今までどおり首を刀で切断して終わらせる。

そしてダークバイトを使ったホーンラビットはというと


「これは完全にひき肉だね。どうしようか」

「このままハンバーグってできないかな」

「やってみる価値あると思う」


 このふたりは何を言ってるのだ。血抜きもせずに内蔵がまとめてミンチになってるんだよ。ということ肉は血生臭いは排泄物も混じってるはでとても食べれるものじゃない。なので断固として使えないと訴えないといけない。


「やめておいたほうがいいと思うよ。内蔵をまとめてミンチにされているからこれ使えないと思う」

「なんで?内臓もものによっては食べるよね?心臓とか」

「そうだけど・・・」

「確かにこのお肉は使わない方がいいかも」


 そう話しているとミラがなんで私が反対しているかに気付いたようで加算してくれる。

 他にも私が私が言いにくそうにしている事にミラが気づいたようで遠回し(?)にしずくに伝える。


「しずく、このお肉血抜きも何もしてないから血生臭いし変な味すると思うよ」

「そうかな?焼けばそんなに変わらないと思うけど」

「かまうの、これ内臓の処理も何もしてないからいろいろとよくないものが混じってるの」


 しずくの察しの悪さに私はなんで使えないかを若干濁しながらしずくに伝えた。

それでようやくしずくも何を気にしているかに気付いたようでおとなしく引いてくれた。

そういうことでこのミンチ肉は穴を掘って埋葬しました。

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