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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
1章「冒険の始まりと冒険者登録」
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新たな仲間

今回短めです

 襲撃者を退けたあと私たちはこのあとどうするかについて話し合っていた。

ミラに確認すると昨日だけで教文までは問題ないとのこと。


「さっきの襲撃者で結構疲れたけどこのあとどうする?帰る?それとも狩りをする?」

「そうだね。ちょっとやってみたいかな」


しずくが腰に差していた鞘を抜いて新たにもらった刀を腰に差し直した。

この様子だとしずくも大丈夫そうな気がする。でもまだ見守る必要はあるかな。


「なら、ホーンラビットを探そう」


 私たちは当初の目的通りホーンラビット探して歩き出す。

 さっきまでの戦闘の所為かはわからないが周囲にホーンラビットの気配は一切しない。なのでいつもより さらに奥に進んでみることにする。

 普段行かないところまで行ったということもあり数匹のホーンラビットがまとまっている場所を見つけることができた。

 さらにホーンラビットが3羽まとまっている場所の中央に巣穴のような穴が空いている。


「あそこにいるね。じゃぁ試してみるね。無理だったらあとお願い」

「ちょっと待ってしずく。流石に数が多いから策なしだと危険。私とくるみで1体ずつバインドかけるからそれを確認したら行って」


 簡単な作戦を立てたあと私とミラで息を合わせて動き始める。


「【ライトバインド】」

「【ウィンドバインド】」


 2羽のホーンラビットがバインドにかかったのを確認するとしずくはもう1羽に対し弾丸のように急加速して接近。そして鞘から刀を抜きひと思いに振り抜いた。


 その結果以前と同じようにホーンラビットの首を一太刀で切り落とす。その後、その場で体を回転させてバインドで動きを止めていたホーンラビットをまとめて切り伏せる。その結果を見てミラは満足そうに頷いている。

 私はそんなミラを置いといてしずくに気になったことを聞く。


「しずく、大丈夫?」

「大丈夫だよ。さっきの人から気持ちの割り切り方教えてもらったから」

「それならいいんだけど、無理しちゃダメだよ」

「うん、わかった」

「よし、しずくも問題なく戻ったね」


 私たちはここで仕留めた3羽を持って帰ろうとしたところ巣穴から小さい推定ホーンラビットが1羽顔を出てきた。なんで推定かというとほかの個体と異なりおでこに角が生えていなかったのでホーンラビットという実感がわかない。

「きゅ~?」


(か、かわいい。この子飼いたいな。ダメかな)


 そう思っているとしずくが私の顔を覗き込んできた。そしてしずくは私の思ってることがわかったのだようでミラに問いかける。


「ねぇねぇミラ。このホーンラビットって飼えるのかな?」

「どうだろう、このぐらい小さいともしかしたら飼えるかも」


 その言葉を聞き私は即座に子供のホーンラビットを抱っこした。子供のホーンラビットはびっくりしたようで足をバタバタさせて暴れている。でも力がまだ高くないようで私はあまり痛くなかったので頭を撫でてあげる。

「きゅ~~・・・」


 頭をゆっくりなでてあげると落ち着いてきたのか足をばたつかせて暴れなくなった。それとは別に頭を撫でていると時々手にチクチク刺さるような感覚があった。

 気になって毛を分けて見てみると小さい角があったのでホーンラビットで間違いないだろう。


「ミラちゃん。この子飼いたい。連れ帰ったらダメかな」


 子供のホーンラビットの頭を撫でながらミラに聞いてみる。このぐらいおとなしければ問題ないよね。

そう思って聞いてみたのだが、ミラは無理に連れて行くのが反対のようで子供のホーンラビットに決めさせようと言ってくる。

「そのままだとなんとも言えないから1回おろしてみてそれで私たちの方に来ればミントさんに聞いてみるといいよ」


 その言葉に従って子供のホーンラビットを地面に下ろした。すると子供のホーンラビットは私たちの方をチラッと見て動きを止める。どうしようか迷っているようで巣穴と私たちの方をしきりに見ている。

 その結果私の足に体をすり寄せてきた。仕草に私は感激してまた子供のホーンラビットを抱っこする。これで大丈夫だよね。


「早く帰ってミントさんに聞いてみよう」


 私は率先して帰路につく。この時狩ったホーンラビットのことをすっかりと忘れていてしずくとミラで3羽のホーンラビットを持って帰る。

家に着くとミラまず家の扉をくぐらずに横に立ててある解体小屋へと足を向けた。獲物はまず解体小屋に置いておきたいとのことだったので3人で向かうことにする。


 解体小屋に到着するとしずくに子供のホーンラビットを預けてしずくの持っていたホーンラビットを受け取って中に入る。

ミラはこのまま解体するのかと思いきや机の上に置いておくだけで良い、とのことだったのでその言葉に甘えて家に戻ることにする。そして私はウキウキ気分で家の扉を開けた。


「ただいま♪」

『ただいま』

「おかえり、くるみは随分ご機嫌だな。しずくもその様子だと問題なく狩れたようだな」

「大丈夫だったよ」

「ふたりとも大丈夫になったけどとっても強い人がいた。多分手加減して私たちを圧倒してた」

「それは気になるな。少し気をつけたほうがいいかな。でもそうそう会うこともないだろう。警戒を怠らないようにしてればいいか」

「そんなことよりこの子飼っていいですか?」


 私は二人の会話が終わるのを待ちきれなくなり抱っこしていた子供のホーンラビットをミントさんの前に出す。

 ミントさんは微笑ましいものを見たような笑顔を浮かべて私に対して言っってくる。

「別にいいぞ。たまに魔物を使役している冒険者もいるしな。なついているようなら特に問題はない。外に連れて行くとしたら首輪とかのアクセサリーを付けてやるといい。そうすればほかの冒険者に狙われることもないだろう」


 ミントさんからもOKが出たので早速名前を考えてあげることにした。ホーンラビットだからホット?う~んなんか違うな。ビットも可愛くないし。ラビは可愛いけど安直かなぁ。少し付け足してラビィはいいかな。漢字にすると角兎になるんだよね。流石に感じからはいいのは浮かばないか。

 どうしようかと悩んでいたが一向にいい名前が思いつかないので、結局思いついた中で一番いいラビィにする。


「じゃあ、君の名前は今日からラビィだ」

「きゅ~い♪」


気に入ってくれたようで私に胸に飛びついてきてくれた。

しずくたちからも反対の意見が出てこないので問題ないのだろう。

そろそろGWも終残り3日半になりました。

GW終了ぐらいに1章終わる予定です。


予定は未定

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