襲撃
ーーーーーーーーミラ視点-----------
カール様たちより今後の方針を聞いたところで拝殿の方からけむりが上がった。それを確認したカール様がそれぞれに指示を出す。
「グレンたちとミラたちは拝殿の方に、クレハはくるみがこちらへ来ないようにして。アルキオネここの守りは任せたよ」
「ちっ、めんどくせぇが仕方ねぇな」
カール様が指示を出したところで私たちは拝殿に向かう。距離もそこまで離れていないことによって誰がやったのか姿が見えてくる。拝殿に攻撃を入れたのはさっきの話から予想通りというかやっぱりという存在だった。
「ねぇ、くーねぇどこにいるの?」
「お前に言うわけないだろ」
しずくの問いにグレンさんが返すもしずくはそこまで気にした素振りを見せずに手に持った初めて見る刀を構える。そのまま無造作に刀を振るうと刀の軌道に添うように魔力の刃が飛んでくる。
「これはしずくじゃないのは間違いない」
私がそう言うと妖刀は顔を俯かせた後に肩を震わせている。そのまま妖刀はこちらを向くとその顔は醜悪な笑みを浮かべている。
(くるみがいなくてよかった)
私がそう思っているところにミュールが来る。
「ミラよ、心してかかるとするぞ」
「わかってる」
私がそう言うとミラの周囲に多数の球体が出来上がる。それを槍状にして射出した。
「かかれ【四元の槍】」
ミュールがそう言うとすぐに作り出した槍が妖刀の方に飛んでいく。
「きひ、この体なかなか馴染む」
妖刀はそう言うと自身の体に多くの魔力を纏わせる、そのまましずくのよく使う影の衣を生成させた。妖刀は作り出した衣を力任せに振るうことによってミュールの使った槍をすべて破壊する。
「これはきつい」
「そうじゃの、捕獲するんならこっちも本気でいかないといかか」
ミュールがそう言ったので私は頷いて魔力を集めていくと私たちの前にミール様が立った。
「まぁ、待ってよ。この場にいるのは君たちだけじゃないんだし」
「そういうこった。ミカゲ」
ミール様が言うとそれに応えるようにグレンさんがミカゲさんにの名前を呼ぶ。そうすると妖刀の後ろからミカゲさんが作り出した影の触手で捕獲しようとするが、妖刀で容易く切り裂かれてしまう。それと同時にレイカとカエデの2人から魔法と矢が飛んでいく。だがそれでもまだ足りず衣で防がれてしまった。
「ちっ、面倒だな」
「グレン、アキラ出足止め、ほかの面子で遠距離で捕獲といこうか」
カール様がそう言うと名前を呼ばれたグレンさんとアキラさんが前に出る。そのまま手に持った刀で妖刀に応戦しようとしたところで妖刀がぞっとするような笑みを浮かべた。それを見たグレンさんは刀を止めようとしたが逆に危険と判断したのかそのまま刀を妖刀にぶつけることにしたようだ。
だけど私はどうも嫌な予感が消えなかったので横から攻撃を加える。
「【ガスト】」
私がそういうと妖刀の持つ刀が横にずれた。それによって刀の先端だけ切断されるに終わる。
「ミラ、助かった」
「いや、以前にあれと同じような気配の刀見たことあったから」
私はそうグレンさんに返すとグレンさんは神妙な顔で「そうか」とだけ返した。
「アキラは下がれ、ミカゲ前衛を頼む。こいつ相手だと受けることが出来ねぇ」
「ん」
グレンさんがアキラさんとミカゲさんにそれぞれ指示を出す。二人はその指示に従って動いていく。それを見ているとパーティとしてしっかりしているなと思える。
とはいえこのまま見ているわけにもいかないので矢や魔法で援護をしていく。
「煩わしいな」
妖刀がそう呟いて空いた手で腰やポケットなどを漁っていく。そして腰の後ろの方に手を伸ばしたところで「バチッ」と電気がはじけたような音がした。それによって妖刀の動きが一瞬止まる。その後すぐに舌打ちして去っていった。そこでカール様が私に話かっけて来てくれた。
「ミラ。腰のところに何をしまっていたかってわかるか?」
「正確なことはわからないけど外とか有事の時じゃないと仮定するなら積水だと思います」
「それなら、まだしずくの意識は残っているとみていいだろう」
カール様がそう言った後に私たちは本殿へ戻ることにした。
ーーーーーーーーくるみ視点-----------
リュウジさんが書物をカールに言われて中を見てみるとそこにはなぜか少し古めかしい言葉遣いの日本語が書かれていた。なので私はその最初の1文だけを読むとアルキオネとカールは私にしずくを助けるためにその本を読むように言ってきたので、おとなしく読むことにした。
数ページ読んだところでグレンたちが来たのか周りが騒がしくなり始めた。そしてカエデさんとアルキオネを除き本殿から出て行ってしまった。
「カエデさん、しずくが来たんですか?」
「おそらくは。ですがくるみさんは初代の残した本を読むのに集中してください」
「わかってる、しずくをたすけるためもんね」
「そうだ、それにこの場でお前がやられるとその場でしずくが妖刀に呑まれる可能性がある。そうなったら俺があのふたごに殺される」
アルキオネがそう言った後に本殿の入口に立つ。私はそんなアルキオネを見ながらメガネを付ける。そこで見える魔力は明らかに闇と水の魔力が荒れているのが分かった。そのまま二つの魔力を確認しながら本を読み進めていく。そうしていると荒れていた二つの魔力が落ち着きを取り戻したところでミラたちが帰ってきた。
戻ってきたところで私も一旦本を読むのを休むことにした。
「くるみ、進んでる?」
「だいたい2割ぐらいかな、いかんせん書き方的に少し読みづらいくて」
ミールが進捗を聞いてきたので私は素直に答える。そしてここまで読んだところで光属性と回復魔法の合わせることによって強制解呪をすることができるようだった。それを伝えたところカールが
「それならくるみはしばらくの間特訓だな」
といった。それに合わせてレイカとカレンの2人がカールに一緒に魔装の練習をさせてくれないかと聞いたところカールはしずくが迷惑をかけているということもあり特例で了したのだった。




