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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
6章「武闘大会」
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トレミー観光(夜)

エリックさんが膝をついてはミュセルへ挨拶をしている。


「これはこれはミュセル陛下。ご無事で何よりでございます」

「うむ。ところでお主魔族じゃな」


 ミュセルがエリックさんにそう告げるとエリックさんは魔法を解き、本来の姿を現した。私たちは以前見させてもらっていたから驚くことはないが、デネボラさんとミントさんは驚いていた。


「それでわしに何のようなのじゃ?」

「はい、これらの魔道具の承認をいただきたいのです」


そう言ってエリックさんはアイテムボックスから2枚の書類を取り出してミュセルに渡した。ミュセルはそれの題目だけ確認して、自身のアイテムボックスへしまう。


「うむ、あとで確認しよう。明日同じ時間に来てくれると助かる」

「かしこまりました。明日の夕刻に再度うかがわせていただきます」

「それは良いのじゃが、普通にしてくれて構わないんだじゃぞ。それに今はお忍び中じゃ」

「そうは言われましても」


エリックさんがそう言っているとエリックさんの後ろからしずくがぶつかっていく。


「ドーン」

「ちょ、ちょっとしずく、場所は気にしてくれないかな」

「ミュセルがいいって言ってるんだからいいじゃん」

「そうじゃそうじゃ。しずくの言う通り気にする出ない」


 しずくとミュセルにそう言われてしまいエリックさんは渋々立ち上がる。それを見た私たちはエリックさんに月見の丘への案内をしてもらうことにした。


「エリックさんお昼言ってた月見の丘に案内してもらっていいですか」

「あぁ、大丈夫だよ」

「しずくも一緒に行ってみようね」

「うん、今日のデートはこれで最後かな」


 しずくのその発言にミラとミントさんは苦笑していたがミュセルは驚きの表情をしていた。


「なんじゃ、お主らそういう中じゃったのか」

「そうだよ。それにエリックさんに聞きたいこともあるんだ」

「それは私も聞いていいことなのかな?」

「大丈夫だと思うよ。ぼくたちもここに来る前に聞いたことだし」


しずくがそう告げるとデネボラさんは考えた後に

「やめておくわ。今日はここで留守番してるから楽しんできてね」

と言って私たちを見送ってくれた。


「わかった、デネボラさんこれ帰り際に買ってきた惣菜だから置いていくね」

「ありがとう、いただくわ」

「それでは行きましょうか」

「私も一緒に行こう。くるみたちが聞きたいことは少し気になるしな」


 しずくがデネボラさんに伝えた後、小分けにしたお肉をデネボラさんに渡した。その後、私たちの5人はエリックさんの案内の下月見の丘に移動した。月見の丘はトレミーを出て南に少し行ったところにあった。ここは夜の時間となると近場を夜行性の獣人が見回りをしており住人が何人か来ていた。


「きれいだね」


 私たちが月見の丘に到着し、空を見上げてみると1本の大樹によって空を見ることができなかったが少し離れると満点の星空を見ることができた。それを見て私としずくはお互いの肩を寄せ合わせてから静かに星空を見ていた。そこにミントさんからの声がかかる。


「くるみ、しずく。夕飯にしよう」

「わかりました。あとこれでねボラさんにも渡した惣菜ね」


 しずくは自身の影からお肉を中央に置く。そしてそれぞれがお弁当やお肉をつまみつつ話をしていく。


「エリックさん。この前みたいに防音お願いしたいんだけどいい?」

「あぁ、大丈夫だよ」


 エリックはそういうと「パチン」と指を鳴らした。それによって周囲に私たちの話声が聞こえなくなった。それを確認した後、私はエリックさんに確認することにした。


「エリックさん、レオ帝国の関所のところで帝国が最近きな臭いって言っていたけど詳しく聞いていい?」

「あぁそのことか構わないけど。なんで聞きたいか詳しく教えてくれるかな」

「それは大丈夫なのかな」


そう話していると私たちの視界が白く染まる。そしてカールとミールが接触をはかってきた。


「彼に伝えるのはぼかしてくれると助かる」

「そうだね、この話はあの場にいた私たちとミラちゃんしか知らない情報だから」

「「わかったよ」」


 私たちがそれに了承するとすると月見の丘に戻されていた。その後にエリックさんにこたえることにした。


「すみません、カールたちが詳しく教えるのはダメだって」

「神からの啓示なら仕方ないね。でも簡単には教えてくれるかな」

「まぁそれぐらいなら」


 私がそう言った後に簡単に説明した。簡単といっても言っても以前エリックさんから聞いたことを補足する程度に伝えることにした。それを聞いたエリックさんは頷いている。


「やっぱりそうですか」

「やっぱりって何か知っておるのか?」

「えぇ、ミュセル様が帝国の首都であるラサルハグェを出てから50年ほど過ぎた頃でしょうか。帝国の南にある魔族の集落でとある問題が発生しました」

「一応確認だが、その魔族っていうのは総称ではなく、ミュセルたちのような魔人族じゃなくて本当の魔族ということだよな」

「はい、その通りです。私たち魔人族はミュセル様を慕っているものが多くいます。ですが魔族は実力至上主義のところもあり、女には統率しきるのは無理だと思っている連中もいるのです。そう言ったやつらが帝国の南の辺境に集まり始めました。その集まったやつらは、徐々に北上し始めています」

「なんじゃと、それはいつごろからじゃ」

「そうですね、ここ20年前ぐらいから徐々に北上を開始しています。そのぐらいからガープ様を残しほかの4人衆の皆さんはミュセル様にこの件を伝えるために行動を開始しました」

「なるほどそれでパイモンたちがいろんな国回ってるんだね」

「とはいっても結構好きかってやってるみたいだけどね」

「そうだね、海賊や魔物に手を貸したりとかしてたもんねパイモン」

「その様子だとみんな変わりないみたいだな」


ミュセルがそう言って頷いていると、ミラに耳を引っ張られてしまう。


「パイモンのせいでこっちは2回ほど死にかけてるんだけど」

「痛いぞ。離さぬか」


そういうとエリックさんはおろおろしだすが気にせずに話を進めていくことにした。


「それで魔族の首領の名前ってわかる?」

「そうだね、詳しくはわからないがナーガの一族が中心だろうという話は聞いたね」

「ミラのやつ力いっぱい耳引っ張って。それにしてもナーガかちょっと面倒だな」

「何がそんなに面倒なの?」


 私が気になったことをミュセルに確認すると、ミュセルは腕ぐしぐしと涙を拭いてから説明を始める。


「ナーガという種族を知っているかの?」

「資料としては、聞いたことがある。ナーガは上半身人間下半身魔物の魔族ってことでいいんだよな」

「ミントの言う通りじゃ。そして我々オヒューカス帝国の神であるサビク様とマルフィク様は蛇がモチーフじゃ。そのため自分たちが神の眷属だと思っている勘違い野郎どもじゃよ。それで名前まではわからないのか?」

「えぇ、残念ながら」

「まぁよい。よければこれをガープに渡してくれぬか。そして情報を集めてくれれば助かる」

「かしこまりました」


ミュセルはさらさらと紙に何かを書いた後にエリックさんに渡した。それを受けとったエリックさんはアイテムボックスに丁寧に入れるのだった。


「さて、話も終わりましたしもう少しこの景観を楽しんでから帰るとしましょう」


そう言ってエリックさんは遮音の結界を解いてからそう言ってきたので、話はこの辺で終わらせてから月見の丘から見える景色を楽しむことにした。


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