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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
5章「キャンサーからレオ」
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屋敷での戦闘

「あそこでお亡くなりになっているのがあなたたちの依頼主で間違いないですか?」

「あぁ、間違いないね」


私と向かい合う男はそう答える。だが見た感じ雇い主が亡くなったからと言って退くつもりは無いようだった。だけどダメ元で聞いてみることにする。


「退くつもりはありませんか?」

「まぁ、退いてもいいんだが、個人的にお前たちに興味がある」

「おまけにもう一ついいですか?」

「何だ何だ。俺は早くやりあいたいんだがな」

「そういいつつちゃんと質問には答えてくれるんですね」

「うるせぇぞ、聞きたいことあるんならさっさと質問してこい」

「それなら気兼ねなく。あのヘルペスっていうやつはあなたたちの仲間じゃないんですか?」

「あいつは俺たちとは関係ねぇよ。そもそも関係あったら雇い主殺してることになるじゃねぇか」

「まぁ確かにそうですね」


 そう答えてくれた後、男は私たちに対し何かを投げてきた。投擲モーションだけは見えたので私の正面にセイントシールドを展開する。すると私の正面の光盾がピシリと音がしてひびが入る。そして光盾に細い針が刺さっていた。


「ちっ」

「仕方ないな」


 私は渋々ながらもアルジルを取り出し男に鞭を打つ。だが男は横に飛ぶことで難なく躱す。だがこちらは一人ではない。私と男が会話している間にミラが相手の後ろに回りこみ、後ろから矢を射る。矢に気づくのが遅れた男は脛を貫かれて動くことができなくなった。そんな男に私はバインドをして捕まえることができた。


ーーーーーーーーしずく視点-----------

「さて、情報収集はくーねぇに任せて、こっちはすぐに始めようか【ダークブレード】【ウォータブレード】」


 ぼくは積水に闇剣に刀を水剣にして正面の男に向き直る。男は長剣で私の近くに走り寄ってくる。それを闇剣で切りつけた。男は再び手にもった剣で受け止めた。だが今回はもう片手に持つ水剣を横に振るう。すると男は対応することができずにお腹を裂かれる。


「くっ」

「さて、さっさと捕縛されてね」


ぼくはそう言って男をバインドする。その時、男の首がズルっとずれた。


「あぁあぁ。こんなにすぐに全滅しちゃって。よわっちぃの」

「ミッドさんと戦ってたはずじゃ?」

「あぁ、あのワンちゃん?あそこだよ」


 ヘルペスは階段下に倒れているミッドさんに剣を向ける。それをちらって見てから視線をヘルペスに向ける。すると少し目を離しただけなのにヘルペスは姿が消えていた。


「くっ」

「なかなか面白いね。これを防ぐんだ」


 直感だけを頼りに背後に周り攻撃を仕掛けてきたヘルペスの突きを体を横に反らすこと躱そうとした。だが、頬を切られてしまう。


「何だ、躱してくれたと思ったのにあたっちゃったか」

「まだまd」


 ぼくがすぐにヘルペスに向き直ろうと思ったが体に力が入らなくなった。そしてそのまま闇剣と水剣が解除される。ぼくはそのまま立っていることができず地面に積水を突き立てる。

そのまますぐに動くことができなくなり地面に倒れ伏す。


ーーーーーーーーくるみ視点-----------

 男を縛り上げた後地面に硬いものを突く音が聞こえたのでしずくのほうを見てみると地面に倒れていた。そして私としずくの間にヘルペスと呼ばれた男が立ちふさがっている。


「しずくに何したの?」

「何、麻痺毒で少し動けなくなってもらっただけだよ。殺しちゃいないし、致死量でもない。それに俺は自分で切り殺すのが好きでね」

「そうですかっ!!」


 私はそう言ってアルジルをヘルペスに向け振り下ろす。そして私の後ろから矢が飛んでいく。それをヘルペスは剣で切り落とす。そしてすぐに矢が飛んできた方向にナイフを投げる。それを光盾で防ぐも破壊されてしまう。そして私の横を通り過ぎる。その際に私のほほが切れる。そして薄っすらと血がにじんでくる。

 ミラは私がナイフの到着を少し遅らせたことで回避することができているようで、私の前に短剣を持ち身構えた。

その時屋敷の扉が爆発し、ヘルペスに向かって飛んで行った。


「なんだなんだ、もうここつぶれたのか?」

「おやおや万年2位のグルーガさんじゃないですか」

「そのイラつく言い方はヘルペスだな」


そういう話声が聞こえてくる。そして埃の中から4個の青白い炎がともる。そしてその炎がそのまま正面に飛んでいく。


「くるみ、回復ができるなら解毒して回ってくれ。致死量じゃないだろうけどこうも地面に転がってると邪魔で仕方ねぇ」

「わかりました。【召喚:ラビィ】」


 私はグルーガさんに言われすぐにラビィを召喚する。ラビィは私の頬の傷を治そうと近づいてくるが、先にほかのみんなの解毒をお願いする。


「きゅきゅ」


 お願いするとラビィは一度頷くと部屋を走り回り解毒をしていく。そして私のもとに戻ってきたところで私の頬の傷を治してくれた。そしてしずくとミッドさん、ミガルさんが起き上がりヘルペスを囲むように陣取る。


「あらら、あとで一人づつゆっくり殺していこうと思ってたのに」

「ヘルペス、そろそろお縄についてくれないかな」


 グルーガさんはヘルペスに言うもヘルペスはへらへらと笑いながら「残念だけどお断りだよ」と言って地面にボールをたたきつける。すると辺りに煙が立ち込めた。


「【ガスト】」


煙が立ち込めると即座にミラが突風を起こし煙を晴らす。だがその場にヘルペスの姿はなく、この屋敷の主に雇われていた傭兵たちの死体だけが残っていた。


「ちっ、またヘルペスの野郎を逃したか」

「ヘルペスって何者なんですか?」

「ヘルペスか?簡単に言うと快楽殺人者だ。しかも有利不利を正確に判断しすぐに逃げるから質が悪い」

「捕まえるには罠にはめるかほぼ同格の相手をぶつけたりってとこかな」

「あぁ、そうなる。そして今回は多勢に無勢だったから撤退したんだろうな。実力としてはルールなしのタイマンならこの中で一番強かったはずだしな」


 グルーガさんはそう締めくくり、入り口に向け歩いていく。その際に「このまま王に報告してくるわ。予想だと1週間後には予選の受付が始まるから準備しておけよ」と言ってグルーガさんは去っていった。

その一言を聞いてしずくはがぜんやる気に満ちた顔をしていた。


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