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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
5章「キャンサーからレオ」
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聞き出し

 私たちが門のところに到着すると、もう一人の門兵が横にある小屋へと案内してくれた。そして、地面に設置された隠し扉を下に降りていく。するとそこには鉄格子のはまった鉄扉が一つ入っていた。そして、その中からミッドさんの声が聞こえてきている。


「いい加減、お前たちのアジトを吐いてくれないか」

「・・・・」

「いい加減沈黙を守るのも大変だろ」

「・・・・・・」


 ミッドさんの声は聞こえてくるが、人さらいたちの声は聞こえてこない。私は門兵さんに鉄格子から覗いていいか確認すると、了承を得られたので覗いてみることにした。そこにはカルロスたちを攫ったと教えてくれた男が椅子に座っている。その正面にミッドさんが座っていた。


「中に入っていい?」

「構わないぞ」


 門兵さんに了承されたので鉄扉の中に入ることにした。そこには外から除いた通りミッドさんが相手に質問していたのを一旦止め私たちのところに体を向ける。


「お前たちか。何か聞きたいことあるのか」

「はい、いくつかですけど」


 私がそう言うと男は私のほうに視線を向けてくる。そしてすぐに目を伏せてしまった。


「あなた達、犬の獣人たちが初犯じゃないんだよね」

「だからなんだってんだ」

「それじゃ、ほかのさらった子たちはどうしたの?」

「そんなもん、知らねぇよ。うっぱらったやつのことなんて知るわけないだろう」


「ダン!!!」

男がそう言うとミッドさんは机を叩いた。そしてミッドさんは立ち上がり、男の首元を掴み殴りかかる。だが、そこで私たちをここまで連れてきてくれた、門兵さんがミッドさんと男の間に入り、ミッドさんの手を抑える。


「おい、どういう了見だ」

「隊長、万が一殺すとこいつらのアジトが分からなくなります。気持ちはわかりますが抑えてください」

「くっ!!」


 門兵さんがミッドさんを抑えてくれたおかげで問題が起きることがなくてよかった。私はミッドさんがどかっと席に着いたことを確認したところで部屋を出ていこうとした。

そこで男声をかけてくる。それによってすぐに出ていくことができなかった。


「そういや、俺たちのアジト知りたがってたな」

「?」

「そっちの姉ちゃんd」


 男はそこまで言ったところで男の前に影でできた棘が突き出していた。そしてシャドーウォークを使ったのかしずくが私の影から出てくる。


「さっきなんて言おうとしたのかな」


 しずくはそう言いながら黒い短刀である積水を手に持っている。そして扉の前にいたミラが急いて室内に入ってきた。


「ちょっとしずく待って待って」

「何?ミラ、邪魔しないでほしいな」


 ミラがしずくを止めようとしているがしずくは聞く耳を持たない。そしてしずくは男へ向けて距離を詰めていく。その間にも男の手足が触手がまとわりついてくる。そして少しずつ肌にめり込んでいるのが見て取れる。それに合わせて男の顔を少しづつゆがめられていく。このままだと数少ない手がかりを失うことになるので私はしずくに声をかける。


「しずく、ストップ!」

「くーねぇ、なんで止めるの?どうせまだ2人いるんだしこの人殺しても問題ないでしょ」


しずくがうつろな瞳に笑顔を浮かべて私に問いかけてくるので、せめてアジトを聞き出すまで待ってほしいと伝えると、しずくは渋々と了承してくれた。そしてしずくは、男に近づくのをやめて、影に魔力を少しづつ入れているのがわかる。

(魔法使うようになって少しづつ魔力制御できるようになってきてるんだな。積水のおかげもあるんだろうけど)

そう思いつつ男に問いかけることにした。


「まず、確認だけどさっきのことって冗談ですよね?」

「あ、あぁ。もちろんだ。冗談の効かないやつだな」

「そう、それで君たちのアジトってどこにあるの?」

「これしきの事でいうとおもt」


 男はそう言ったので、しずくが先んじて男に巻き付いた触手の1本に魔力を流す。そして「バキ!」と音が部屋に響いた。その音がしたところで男の左足があらぬ方向へと曲がっている。そして足が折れたことに気づいた男は絶叫を上げる。


「あががぁぁぁぁ!!!」

「それで、言ってくれる気になった?」

「い、言うと・・・思っているのk」

「そっかそっか」


 しずくは腕に巻き付く触手に再度魔力を流していく。そうして、まもなく折れそうになったところですぐに男は口を割ることになった。


「た・・・頼む。言うから直してくれ」

「しずく、体縛っといて」

「はいさ」


 私はしずくに男を縛っておくように伝えた後、ラビィを召喚する。そしてラビィにヒールを唱えてもらう。そして、男が地図上に印をつけた。そこはここから東に1日ほど行ったところにある森の中の開けた場所だった。


「ありがと、じゃぁ殺していいよね」

「しずく、駄目」

「ちぇっ。くーねぇに言われたら仕方ないか」


 見た感じしずくの怒りはまだ収まっていないようだけど、しずくにあまり殺人をしてほしくないっていうのもあるし、この情報が嘘だった場合、結果として手がかりがなくなってしまうからね。


「じゃぁ、私たちはこの教えてもらった場所に行ってみます」

「ちょっと待ってくれ。こちらからも兵を何人かだそう」

「ありがとうございます」


 こうして、私たちは拷問に近い形で男からアジトの場所を聞きだした。

 その後、移動の準備を進めつつ、ミッドさんたちの準備が完了するのを待つ。そして、日が沈み始めたころ、一人の門兵が私たちのところに走ってくる。


「くるみさん、しずくさん、ミラさん。先ほどはありがとうございました。アジトへの移動ですが、明日の朝から移動開始となります。なので、早朝に東門のところに来てください。そのまま夜に突貫するらしいです」

「わかりました」


 私が代表して返事をすると、門兵さんは村の入口の所へと戻っていった。その間にも機嫌を損ねているしずくを膝の上に乗せて頭を撫でることになっている。そしてしずくの機嫌も少しづつよくなっている。


「くーねぇ、もっともっと」


そう言ってしずくの私の手に頭を押し付けてくる。私はそんなしずくの頭やのどを撫でてあげることにした。すると猫みたいにゴロゴロとのどを鳴らし始めた。それを横で見ていたミラが

「猫みたい」

と言っていた。



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