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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
5章「キャンサーからレオ」
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アルの村

 昨日のうちにアルの村に到着する予定だったけどカルロスとレキの二人の筋肉痛の都合上到着することができなかった。そして昨晩もしずくの特訓を行っている。エリスは一時期しずくもやっていたように魔導式ランタンに安定した明かりを灯す練習をしていた。そして翌日にはアレックスとレキの二人は引き続き筋肉痛でエリスはしっかり寝れたようで朝から元気にしている。


そして関所を出て3日目の昼に、私たちはアルの村に到着した。


「そこの冒険者止まれ」


 私たちはアルの村の近くにつくと門兵により止められてしまった。そして私たちと一緒にいるカルロスたちを見て目を見開き、近くにいるもう一人の門兵に目配する。すると門兵の一人は村の中に駆けて行ってしまった。


「お前たち、その獣人の子どもをどこで会った」

「私たちはふたご島から来た冒険者です。カルロス君たちとはキャンサー共和国の近くで会いました」

「そうか、その時にほかにだれかいたか?」

「いたよ、たぶん人さらいかな」

「お前たちはその人さらいと何か関係あるか」

「一応聞くけどここでないって言っても信じないしょ」

「あぁ、違いない」

「それで私たちは良いけど、カルロス君たちは村の中に入れてあげたいんだけどいい?」

「ちょっと待ってくれ、今彼らの両親を呼びに行かせている」


 門兵と話していると村の奥から女性の方が3人こちらへ走ってくる。見た目的には3人の母親っぽい。そして門の近くまで付くとそれぞれに抱き着く。


「カルロス、よかった無事で」

「ちょっと母さん苦しい」


「エリス、大丈夫だったかい?」

「うん、お姉ちゃんたちが助けてくれたの」

「そうかい」


「レキあんたって子は。私たちに心配かけて」

「姉さんごめん」


 そんな会話をした後に、村の中に入っていった。その際に私たちに「後で家に来てね」とエリスちゃんに言われた。そして門兵たちは、そんな私たちのことを微笑んでいたが、すぐに顔を引き締めた。そこにしずくが門兵さんに話しかけた。


「ねぇねぇ、お兄さん正直いってぼくたちのこと疑ってないでしょ」

「いや、君たちのことを疑ってはいる。だが、それ以上にあの子たちを助けてくれたこととここまで連れてきてくれたことに感謝してるのさ」

「警戒してるって、ギルドカード見ても警戒解いてくれないの?」

「あぁ、わるいな。いかんせん、あの子たちをさらったやつらもギルドカードを所持していたんだよ」

「それって偽造カードとかじゃないの?」

「どの話の続きは悪いがこっちに来てからにしてくれるか」


 門兵さんはしずくの質問に答える前に門の近くにある建物を指さして言ってきた。私たちはそれに従い小屋に入る。

 小屋の中に入ってみると小屋の中には机と椅子が置かれており、兵士たちの休憩所の装いだった。門兵さんは適当に椅子を持ってきて机の周りに置いて私たちに椅子をすすめてくる。私たちはそれに従い着席した。


「まずは、カルロスたちを連れてきてくれたこと改めて礼を言おう。俺はここのチームリーダーをしているミッドという」


 そう言ってミッドさんはヘルメットをとった。するとそこにはペタンと倒れているトラ柄の耳が現れた。それに併せて縞々の尻尾もゆらゆらと揺れているのが見えた。それを見て私は少し確認した。


「猫の獣人なんですか?」

「俺は猫じゃねぇ、トラの獣人だ。間違えるな」

「ご、ごめんなさい」


私が素直に謝るとミッドさんは「わかればいい」と言ってきた。


「それでさっきの話に戻るんだが、あの人さらいどもが持っていたのは偽造のギルドカードじゃないはずだ」

「それはなんでですか」

「それは単純な話なんだが、ギルドカードの複製は基本できないようになっている」

「どういうこと?」

「正確に言うとギルドカード自体の複製することは可能なんだが、どうやっても星座の紋章が入らない仕組みになっているようだ」

「星座の紋章ってこの龍の後ろにあるマークのこと?」

「あぁ、そうだ」

「それなら、国はどこだったの?」

「あのマークはライブラだったかな」


 ミッドさんがそう言うとミラの顔色が悪くなった。そしてその反応が気になりミラに聞いてみると

「何でもない」

といった後口を噤んでしまった。


「まぁそっちの嬢ちゃんも何かあるみたいだが、それより君たちのことだ。詳しく聞いていいか?」

「はい、大丈夫です」


 私はそう返事してからキャンサー共和国に入ってからのことを説明した。そして定期的にメモを取っている。そしてミッドさんが気になったところは質問してくることによってメモを完成させる。


「ありがとう、それでエリックというのは」

「関所につく前にお世話になった商人です」

「カルロスたちを馬車に乗せてもらうのを条件に関所まで護衛したんだよ」

「でも商人が一人でですか」

「はい、なんでも元々冒険者だったようで」

「なるほど、そういうことか」


ミッドさんは頷きながらメモを取っている。しずくはそれが気になったのか質問を投げかける。


「ねぇ、ミッドさんそのメモって何?」

「あぁ、これは調書だよ。君たちの話をここに記載して後で事実確認するんだ」


ミッドさんはそう言ってくれる。それを聞いて

(それって普通いっちゃダメなんじゃないの?)

思いつつも突っ込むのはやめておいた。そしてある程度話し終わったところでミッドさんは調書を書く手を止める。


「よし、こんなもんでいいだろう。それで何か聞きたいことってあるか?」

「そうだね、武闘大会っていつ頃行われるか知ってる?」

「何だ、お前も出るのか?」

「うん、腕試しかねて出るつもり。もしかして人間だったら出れないとかってある?」

「いや、それはねえよ。今年はまだ行われていないが、そろそろじゃないかっていうのは聞いたな」

「それはなんでかわかる?」

「あぁ、その情報もあるぞ。なんでもこの人さらい事件が解決したところで実施する予定なんだと。それにお前たちの話を聞いた通りだとグルーガさんが動いたっていうことはもうそろそろ解決するだろう」


ということだった。そして取り調べも終わり小屋から出た私たちは宿屋をとり休むことにした。この際の部屋は一人部屋と二人部屋の二部屋とったのは当然のことだ。

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