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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
5章「キャンサーからレオ」
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エリスの特訓成果

 アルの村に向けて移動を開始した日の夜いつものようにカルロスたちの特訓をしていた私たちの目の前に今石の壁とあたふたしているうさ耳の少女がいる。

いったい何があったのかというと、まぁ端的に言えばエリスが無事に魔法の習得ができただけなんだけどね。


「さて、エリスは魔法が使えるようになったから、多少は自衛ができるようになったが・・・」

「ちょっと待って、しずくさん、この状況どうなっているの?」

「どうって見てなかったの?」

「いやいや見ていたけども」

「仕方ないな少し説明しようじゃないか。というわけでくーねぇよろしく」

「えっ!?この流れで私なの」

「もちろん。ぼくは魔法のこと詳しくないし」


 しずくが説明を放棄したのでここで少し時間を巻き戻そう。

 時間としては夕飯も終わりこれから特訓を開始しようとしたあたりになる。夕方の休憩時間時は主にカルロス達は主に素振りをメインで動いてもらっている。そしてエリスも魔力を探ることを続けていた。そしてその日の夜、しずくはカルロスたちと模擬戦をするために焚火の明かりが見える範囲でそれぞれ構えた。それを見てからエリスのことを確認する。するとウサギの耳がぴょこぴょこ動いているのが見えた。そしてエリスの近くにミラが立ち様子を見てくれている。


「エリスちゃん、魔力つかめそう?」

「くるみお姉ちゃん。う~ンどうだろう。何かわかりそうな気はするんだけどどうなんだろう」

「そっかそれならもう少し頑張ってみようか」

「うん」


 エリスの元気良い返事を聞いてから、私はしずくのほうとエリスの両方に気を配る。そうしていると、エリスの方から魔力の気配が伝わってきた。その伝わってきた魔力に気が付いて、エリスを確認する。するとエリスの体内から魔力が放出されているのが見えた。なので私はエリスに声をかける。


「エリス、そのまま少し維持してて」

「はい、わかりました」


 そうしていると、地面がずるずると盛り上がってくる。それを確認したエリスは顔を綻ばせた。それによって魔力のコントロールが狂ったのかエリスの目の前でむくむくと盛り上がっていた土が一気に土壁となった。それを見たエリスは呆けているが、次第に状況を理解したのかあたふたし始める。

 そしていきなり土壁ができたことによってしずくたちも気づいたようで私たちのもとに戻ってきた。そして冒頭の話になるんだけど。

私はカルロスたちに説明をした後にエリスをなだめることにした。


「エリスちゃん、大丈夫?」

「はい、びっくりしたけど大丈夫。でもかなり疲れた」

「それはたぶん魔力の使い過ぎ、今日は練習切り上げてゆっくり休むこと」

「はーい」


エリスは気の抜けた返事をしてしずくの元にふらふらと歩いて行って水を張った桶をもらっている。そしてテントの裏に体をふきに行った。

 一方男子組はというとしずくが首をつかんで焚火のを挟んでテントと真逆に移動してさっきの打ち合いの続きをしている。そしてしずくの指導が再開された。特訓が再開されたが、二人とも普段近くにいる女の子であるエリスがテントの向こうで体をふいているということに気が行ってしまい集中することができていない様子だ。それを見たしずくが二人に1発大きいの打ち込んだ。


「カルロス、レキ。ほかに気を回す余裕があるっていうことはまだ余裕があるってことだよね?」

「「・・・・」」


 しずくの一言でカルロスとレキの二人の額から汗が流れているのが分かった。そしてその言葉と同時にしずくのしごきがワンランク上がったのは言うまでもない。

 しずくは二人のしごきを終えたところで、二人を見てみる一昨日の晩以上に疲弊しており動くこともできないようだ。そしてそのまま寝ようとしたので、二人がつらいのを承知でせめて汗ぐらい流すように言う。だが、二人とも動こうともしないので仕方なく強硬手段に出る。


「しずく、二人とも動けないようだから、せめて頭から水ぶっかけてあげて」

「わかった」

「ありがとう、それとしずくは私が体拭いてあげるね」


 それを聞いたしずくは目をキラキラさせて二人に滝のようにした水を頭から足に向けてぶっかけた。その後、私としずくの二人でテントの中に二人を入れる。

子どもたちが寝たところで私としずくはテントの裏に周ろうとしたところで、ミラも寝るとのことだったので警戒の意味も込めて焚火の近くでしずくの体をふいてあげることにしたのだった。




特訓が終わった後は何事も起きることもなく朝となる。そしてカルロスとレキの二人がなかなか起きてこないので、テントの中に声をかけると

「う~、う~」

と二人分のうめき声が聞こえてきた。気になったので最初に起きてきたエリスに尋ねると二人とも起きてるみたいだけど筋肉痛で動けないとのことだったのでラビィを投入。ラビィのヒールで動ける程度まで回復してもらう。正直昨日の特訓密度の増加は自業自得なので筋肉痛は完全に治す必要はない。


 一方しずくはというと筋肉痛になって動けない二人の相手をしていたと思えないほどケロッとしている。この二人との差は本当に何なんだろうか。そう思い私はしずくに直接聞いてみることにした。


「しずくは筋肉痛とか大丈夫なの?」

「ん~、ちょっと痛いけど大丈夫だよ。あの二人とは鍛え方が違うのだよくーねぇ」

「それならいいけど、この差っていったい何なの?」

「そうだね、普段の鍛え方もそうだけど体の柔らかさもあると思うよ。実際ぼくって結構体柔らかいし」


そう言ってしずくは長座体前屈をすると、そのまま足先を掴むそれでもまだ余裕がありそうだった。実際に後ろに回って背中を押すと苦労もせずに前に進んでいく。そしてしずくのショートヘアから除く項に目が行ってしまう。そして自身の欲求に耐え切れず項に顔を近づけて「ペロっ」っとひとなめした。


「んっ、くーねぇ、まだ朝だからダメ」

「あっ、ごめん。しずくの見てたら我慢が」

「最近できていないけどもう少ししたら大丈夫だと思うから」


しずくにたしなめられるという、珍しいことが起きているところに筋肉痛の痛みを少しだけ回復させてもらった二人がテントから出てきた。そして全員がそろったところで朝食をとることにした。


今日の移動はカルロスとレキの二人の速度に合わせることになったので昨日よりすすもことができなかったのは言うまでもない。

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