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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
5章「キャンサーからレオ」
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謎の商人

しずくに食べさせてもらいながら今日の昼食は終わった。さすがに食べさせてもらいながらということもあり私としずくが一番遅くなってしまった。それによって大変不服だが、私としずくのやり取りをいつものこととして食後に警戒に向かったミラ以外の子ども3人は私としずくのことを興味深そうに見ていた。それに気づいた私は少し顔が熱くなったが、しずくは素知らぬ顔でいた。


「しずく、そろそろ移動するから降りて」

「このままでいる」

「くるみお姉ちゃんたち仲いいんだね」

「エリスちゃん仲いいのは認めるけど助けて」


私はまじまじと私たちを見ているエリスちゃんに助けを求めたが助けてくれそうにない、それによって仕方なくバランスはとりにくいが抱き上げつつ立ち上げることにした。それを見たカルロス君たちは一緒に立ち上がった。それが見えていたのかミラもこちらに合流した。

みんなが立ち上がったのを合図に移動を開始しようとしたのだが、街道に沿って移動していたわけではないのでどっちに行けばいいのか牙よくわからなくなってしまっている。そのため、馬車が来るまで少し待つことにした。待っているとそこまで時間もかからずに馬車が1台通っていく。


「すみません」

「おっ、何だい嬢ちゃんたち。子ども連れで」

「実は・・・・」


こちらにやってきた商人さんに簡単に説明した。


「そうだったのかい。それで何を聞きたいんだい」

「はい、私たちこのままレオ帝国まで行きたいんですけどどっちに行けばいいんですかね」

「レオ帝国か。そうだなちょうどレオ帝国まで行く途中だから途中まで護衛してくれないかな」

「いいですよ。その代わりこの子たちを馬車に乗せてあげてもらっていいですか?」

「それぐらいならたやすい御用さ」


 商人さんは交換条件を快く引き受けてくれた。私たちは商人の馬車を護衛しつつレオ帝国まで道案内をしてもらうことにした。そのまま道案内を受けつつ移動しているとミラが私に声をかけてくる。


「わかってると思うけど警戒はしておいてね」

「わかってるよ。しずくも警戒は解いていないっぽいし」


わたしがそう伝えるとしずくの腰には黒い短剣が1本下げられておりいつでも抜けるようにしていることを確認できている。一方ミラも短剣をいつもと違い越しに下げることですぐに抜けるようにしている。私は魔力を少し消費しアルジルを鞭にして木の魔力をまとわせる。それによってふるうに鞭の部分にも触ることができるように工夫している。


「ミラちゃんは昨日のことを気にしてるんでしょ」

「うん、絶対無いとは言えないから警戒するに越したことはない。それにギルドを通さない依頼だから報酬をもらえないかもしれないし」

「それはわかってる。でも今はお金にも余裕あるからレオ帝国まで行ければいいかな」

「ふっ、くるみならそういうと思った」


 ミラと話していると上から鳥が2羽急降下してくるのが見えた。私はそれを目にとめると矢が1本と鳥の影から槍が飛び出てくることで鳥をすべて仕留めた。ぼとぼと落ちてきた落ちてきた鳥たちを影に収める。私は御者台に乗っているしずくに下準備したまま放置していた食料について確認してみる。


「しずく、熊の手の下準備ってどうなってる」

「アクベンス出る少し前に下準備した奴だよね?」

「そうそう。そろそろいい感じだと思うんだけど」

「そうだね。アクベンス出る前ぐらいから時間停止かけてるからいつでも大丈夫だよ」

「それなら今夜でも熊の手ステーキにでもしてみようか」

「熊の手か?」


 私としずくの会話が当然のように聞こえていた商人の人が反応した。私たちは商人に双子島で熊の手をいくつか手に入れたということを伝えると、「それは楽しみだな。はっはっはっは」と笑顔で答えてくれた。


 そのあとは特に問題が起きることもなく夜になる。そこで商人の名前を聞いてみるとエリックと答えてくれた。その後に襲撃があった時のことを聞いてみることにした。


「エリックさん。さっきの襲撃私たちと会わなかったらどうする予定だったんですか」

「あぁ、それか。そこまで気にしてくれなくても大丈夫だ」

「くーねぇ。何か近づいてくる」


 私とエリックさんが話しているとしずくが私のところに戻ってきて警戒を促した。するとエリックさんがちょうどいいとばかりに続きを話し出した。


「しずくさんは良い索敵をお持ちのようだ。魔物が近づいてきているようならもう少し待ってくれるか」

「「?」」


 私としずくもよく理解できずに言われるがままにこの場で待っていた。ミラは周囲に風をまとわせて敵が目に入ったらすぐに狙撃できるように警戒している。そうしていると「カンカン」と馬車から音が鳴る。その音に私たちは驚いているとすぐにエリックさんは声をかけてくる。


「まぁ、そういうことだ。それにこの音が鳴ったということは馬車の近くまで敵が近づいてきているということになる」

「エリックさん、あとでいろいろと教えてくださいね」

「あぁ、構わない。君らも俺のことをそこまで信用していないようだしな」

「しずく、敵の視認は?」

「そうだね、少し難しいかな」

「認識阻害系の魔法かも」


 エリックさんの返答に私は納得しつつもしずくに問いかける。そしてしずくの返答にミラは予想を立ててくれる。その予想に合わせて私は周囲にライトを使って周囲を照らし出した。

それによって闇に紛れて近づいてきていたシャドーウルフが馬車から50メートルほど距離を開けて包囲しているのが目に入った。ミラは今回の敵を見て少し驚いているが、私としずくからしてみれば馬車を襲う魔物という認識だ。ミラも少しの間驚いていたが気持ちを切り替えて攻撃の体制をとる。


「ミラちゃん、確かシャドーウルフってあまり襲ったりはしないんだよね」

「そう、だから少し驚いてる」


 しずくは襲い掛かってくるシャドーウルフの首を積水で切り裂く。反対がとびかかってくるシャドーウルフはミラがウィンドカッターでけん制すると、すぐにシャドーウルフは逃げいってしまった。


「やっぱり、不利と認識するとすぐに逃げていくね」

「うん、死に物狂いで襲われなくてよかった。でも馬車を襲うなんて餌が少なくなっているのかも」

「スタンピードの影響がここにも出てるのかも」


 私たちは馬車を襲ってきたシャドーウルフのことについて考察を立てた。エリスちゃんは、馬車に揺られていたことで眠ってしまっていたのか目をこすりながら馬車から降りてきた。


「くるみお姉ちゃんたちどうかかしたの?」

「大丈夫、魔物の襲撃があっただけだから」


 私がそう伝えると納得したのかまた馬車に戻っていく。馬車の中には、起きていたのかカルロス君とレキ君の二人が警戒の色をあらわにしている。なんでかと聞いてみると、二人は馬車からいきなり音が鳴ったので驚いて目が覚めたとのことだった。

私は、さっきのことを伝えるとほっとしたのか尻尾と耳がへにょんと倒れた。


「さて、エリックさんの話は夕飯食べながらでいいすか?」

「えぇ、構いませんよ」

「それなら、少し遅いけど夕飯作っちゃいますね」


 私がそれを伝えるとしずくとミラが警戒のために馬車から少し離れて警戒を開始した。

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