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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
5章「キャンサーからレオ」
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グルーガさんの正体

 朝食の準備ができたあたりで日が昇り始めた。予想通り作り始めるのが早すぎたみたいだ。


「ふわぁ、おはよう」

「しずくおはよう。そして寝起きで悪いけどしまっておいて」

「はーい」


 しずくは寝起きのままできた料理を影にしまってくれた。しまった後しずくは顔を洗いに行く。そのあとは4人で話しているとテントから子どもたちが起きてきた。子どもたちはグルーガを見て目を輝かせた。だがそれは一旦置いとくとして子どもたちは顔を洗ってもらう。


「しずく、水お願い」

「はいさ」


 私がしずくにお願いするとしずくは桶を出してから桶いっぱいに水を入れてくれる。私はそれをもって子どもたちのもとに持っていく。


「グルーガさんのことは後にしてまず顔洗おうね」

『はーい』


 カルロスたちは素直に答えてくれた。そのためあまり苦労することはなかった。カルロスたちが顔を洗っている間にしずくに朝食を取り出してもらうことにした。カルロスたちは顔を洗い終わった後、カルロスとレキが桶を持ってきてくれる。しずくは桶を受け取って水を捨て、桶を影にしまった。


「さぁ、朝食できてるよ」


私のその言葉にしずく含めた子どもたちが反応した。

(子供は素直が一番)

そう思いつつそれぞれに朝食を配っていく朝食のうちにグルーガさんについて聞いてみることにした。だけどカルロスたちは素直に答えてくれる。


「そういえばグルーガさんのことを見て驚いてたけどなんか知ってる?」

「あぁやっぱりグルーガさんだったんだ」

「グルーガさんはレオ帝国皇帝の右腕だよ」

「おいおい、そう簡単にばらすんじゃ」


 グルーガはそんな子どもたちに少し困った顔をしている。その反応に私はグルーガさんに聞くことにした。


「グルーガさん、なんですぐに教えてくれなかったんですか?別に隠しているわけじゃないですよね。本名だったポイし」

「まぁな~。ただお前たちの反応が少し気になって様子を見させてもらっていたのが大きいな」

「ということは私たちのことも信用されていなかったってことですね」

「そりゃそうだろ、それに信用っていう観点ならお互い様だと思うがな」


 グルーガさんはそう言ってくる。それを言われてしまっては仕方ないので仕方なく黙ることとなる。


「それで、帝国のナンバーツーがどうしてこんなところに?」

「あぁ、今の皇帝であるにっくきラオスのやつに今起きている獣人攫いを探って来いって言われちまったのよ」

「にっくきって皇帝でしょ、そのラオスっていう獣人は」

「まぁ、そうだな。だがな前回武闘大会で決勝で負けたんだよ。今度こそ勝ってやる」

「あぁ、そういう」

「所謂ライバルっていうやつだね」


それを聞いて、グルーガさんは本当に悪くない人のようだ。そしてグルーガに今後の予定を聞いてみることにした。


「グルーガさんはこの後どうする予定ですか?」

「そうだな、お前たちの護衛もかねてレオ帝国まで送っていきたいんだが、獣人攫いの情報を集めないといけないんでな」


グルーガさんはそういうと食べ終わったのか食器を渡してくれる。そしてよいしょと言って立ち上がった。そしてまだ朝食を食べているカルロスたちの頭を軽くポンポンとたたいてから、夜中に教えた馬車が取引をしていた場所へと歩いていく。


「ガキども、くるみたちのいうことちゃんと聞けよ」

「「はい」」

「ん~」


子どもたちはそれぞれ返事をしてからグルーガさんを見送ったようだ。そのあと少し休憩した後に荷物などをしずくの影にしまった。影にしまった後に、私たちも引き続き街道を探して移動を開始した。


「街道見つからないね」

「こっちで間違ってないはず。昨日の夜中にグルーガさんに聞いた」

「さすがミラ。気が利くね。ぼくたちすっかり忘れてたし」


 しずくがミラをほめている。実際私も忘れていたので何も言い返すことができない。子どもたちもグルーガさんのことを信用しているのかそれぞれのペースで歩いている。私たちのスピードも子どもたちに合わせているので思ったより時間がかかっているだけかもしれない。ただ単にグルーガさんとの歩くスピードの差だけかもしれないが。


このままゆっくり進んでいくと遠くに馬車が通り過ぎていくのが見えてきた。馬車が通り過ぎたところまで行くとそこは土がむき出しとなった街道だった。


「ふ~、やっと街道ついたね。カルロス君たちは大丈夫」

「はぁ、大丈夫です」

「まだ元気だよ」

「まだ、大丈夫です」


その様子を見た私はミラとしずくを呼び止めた。


「ミラ、しずく。疲れたから少し休もう」

「ん?いいよ」

「大丈夫。時間に追われてるわけじゃないし」


しずくとミラは私の思惑も気づいたのか素直に休憩に応じてくれた。子どもたちはこちらの思惑に気づいてしまったようで、すまなそうにしている。そして息が上がっていたカルロス君は私に申し訳なさそうに話しかけてきた。


「くるみさん、すみません。俺のせいで余計な時間を」

「関係ないよ。実際に私は疲れてたんだし」

「でも俺たちが疲れてたからなんだろう?」

「子どもはそういうこと気にしないの」


私はそうカルロス君に言ってこの場で休むことになった。そのまま少し早い昼食ぐらいの時間になったのでこのまま昼食をとることにした。昼食は今までためにためている、ウサギ肉を使った煮物にした。ウサギの獣人のエリスちゃんが少し気になったが獣人になると肉を問題なく食べれるみたいだ。


ラビィはニンジンを与えるとカリカリと食べている。私はそれを微笑みながら眺めている。それを見て嫉妬したのかしずくは私の膝の上に乗ってきた。


「ちょっと、しずく。食事中に膝の上に乗らないで」

「つーん」

「あぁ、これ面倒な奴」


 ミラがそう呟いている。しずくは私の膝の上からどける気がないのかそのままもくもくと食べ進めている。私はしずくに食べさせてもらうという至福の時間をいただけることになった。


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