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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
5章「キャンサーからレオ」
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獣人

 懺悔室から外に出てしずくたちと合流した後、タルフさんに地図を見せてもらうことにした。地図を見つつ次に行く場所を決めることにした。いまのところ西に行こうということしか決めてないし。ということで地図を確認してみると、ここから西に行くとレオ帝国があるようだった。そしてレオ帝国を南下すると海と山をつなぐようにサジテール地方があるようだ。


「次の目的地はレオ帝国かな」

「ここから西ならそうなる」

「タルフさん、レオ帝国ってどんなところですか?」

「そうですね~、レオ帝国は獣人が主体の国ですよ~。実力主義の国で~、強いものに従うといった感じです~」

「ということは皇帝ってもしかして」

「えぇ~、しずくさんの想像の通り皇帝は一番強い獣人の方ですよ~」

「それをどう決めるの?」

「4年に一度行われる武闘大会の優勝者が~、皇帝になれるのです~。ちょうど今年が~開催の年だったはずですよ~」


タルフさんがそう説明してくれた。それを聞いたしずくが目を光らさせている。

(しずく、あなたはいつからそんな戦闘狂になったの)

 私がそう思っているとしずくは私の手をきゅっと握ってくれた。その動作になぜかほっとした。しずくのほうを見てみると笑顔で私を見つめてきていた。しずくの顔を見てみると武闘大会に出たそうにしているのが分かったのでタルフさんに確認することにした。


「タルフさん。その武闘大会ってもう終わったの?」

「そうねぇ~。武闘大会はいつもなら~、そろそろ終わってると思うよ~」

「そっかぁ、残念」

「あれれ~、しずくさんは出たかったの~」

「そうだね~、ちょっと残念」


 私たちはそう少し話してから祠を後にした。祠を出るときにタルフさんが魚とかを渡してくれたので、ありがたくいただくことにした。しずくは私と手をつなぎつつ歩いていく。出てくる敵はあまり気にせずに歩いていく。その際に、ミラとラビィが片してくれていた。そうしているとミラもしびれを切らしたのか苦言を呈してきた。


「ちょっと、くるみとしずくも手伝ってよ。敵が少ないからいいようなものを」

「大丈夫、索敵はちゃんとしてるよっと」


 しずくはそう答えると海から飛んできたアローフィッシュを影から出した槍で一突きにしている。それを見てミラは苦笑していた。


「なんでそこまでできるのに前線に出てくれないかな」

「今まで戦いっぱなしだからくーねぇと一緒にいたいの~。それにしてもアローフィッシュって結構遠くまで飛んでくるね」

「アローフィッシュの生態はわかってないけど飛ぶときは20メートルぐらいは飛ぶみたいだよ」

「そうなんだ。海に戻れるのかな」


 そんなどうでもいいことを話しているのを聞きつつ、しずくの発言を聞いた私はニマニマしてしまっている。そうしていると海岸にカニが歩いているのが見えた。遠くにいるのでこちらにも気づくこともないかな。

 そう思っているとカニにほかの冒険者が近づいているのが目に入るのであのまま討伐されるだろう。そう思って海のほうを見ながら砂浜から少し離れた草原を歩いている。


 そうしていると正面から馬車が走ってくる。私たちの前で馬車が止まる。そこでミラが御者台に乗った男性に聞いている。


「街道でもないここら辺通るのは珍しいですね」

「ここら辺だとそうでもないよ、商人の間で街道と同じぐらい安全で早い道は共有されてるから」

「そうなんですか」

「あぁ、じゃ急ぐからもう行くな」


それだけ言い馬車は進んでいく。それを確認したミラが私たちに声をかけてきた。


「くるみ、しずく。あの馬車つけるよ」

「ミラどうしたの?」

「あの馬車怪しい。気にしすぎならいいんだけど」

「まぁ、様子だけは見てみようか」


 私たちは馬車の後を追うことにした。馬車の轍は街道ででみる轍より深くなっている。馬車はそこまで速度を出していなかったのですぐに視界にとらえることができた。そのまま物陰に隠れつつ様子をうかがうことにした。


「気のせいだったらいいんだけど」

「残念なことに気のせいじゃなさそう」

「しずく、どういうこと?」


 ミラの言葉にしずくが嫌なことを返す。私はその言葉の詳細を聞くことにした。すると、しずくは馬車の中に5人ほどの人の気配があるということだった。なので尚のこと後をつける必要ができる。そうしていると町から離れたところに馬車がついていた。私たちが追っていた馬車の幌が取り外され馬車に乗せられていた荷物の正体が明らかになった。


 馬車に乗せられていたのは荷物などではなく獣人の子どもが3人乗せられている。首には鉄製の首輪がつけられていた。その獣人たちを二人の男性が連れていく。それを見た私たちは目配せする。その結果、ラビィを先行させる。


「何だ、このラビットは!!」

「ラビットごとき気にするな。さっさとガキどもをこっちの馬車に乗せろ」

「きゅきゅっ」


 その言葉にラビィはカチンときたのか男の一人に蹴りかかる。それを煩わしそうに男は、剣で切りかかる。ラビィは剣をストーンバレットで弾く。それに合わせてしずくがシャドウウォークでラビィの影へと移動した。それに対応しきれなかった男たちは一瞬呆然とする。

その隙にしずくは手に持った刀で切り殺していく。その時「ヒヒーン」という馬の鳴き声を残し馬車が2台ともどっかに行ってしまう。それを見たミラが「しまった」という顔をしたが時すでに遅しだ。馬車を見送ることになった私たちは合流することにした。


「しずく、大丈夫だった?」

「うん、大丈夫。さすがに今までも何回か人相手にしてるしもう割り切ってるよ」


 しずくとミラで切り殺した人さらいたちの持ち物を確認している。人さらいの持ち物の中から鍵を見つけていた。そのあと、ラビィが魔法で穴を作り死体を埋めた。つかまっていた子供たちはパッと見た感じで、男の子の猫と犬、女の子のウサギの獣人のようだった。犬と猫は毛を逆立てて子どもなりに私たちを警戒していた。ウサギの獣人は震えながらほかの子どもたちの後ろに隠れている。

 私は彼らの警戒を解かせるためにしずくにあるものを出してもらう。それは飴玉を3つだ。私はしずくから受け取った飴玉をゆっくりと子どもたちの前に差し出す。子どもたちは初めて見るものだったのか恐る恐る手を出してくる。私は近づいてきた子どもたちに1個づつ飴玉を私少し離れて様子を見ることにした。子どもたちはゆっくりと飴玉をなめ始めた。子どもたちは目を丸くしている。そんな子どもたちを見て私は微笑んだ。


「くーねぇ嬉しそう」

「そりゃもちろん。子どもたちは笑ってなんぼだよ」

「お姉ちゃんたち誰?」


男の子の後ろにいた女の子が私のところにやってきて問いかけてくる。私は正直に「冒険者だよ」と答える上げることにした。


その言葉を聞いた子どもたちは警戒を少し解いた。


「ねぇ、鍵見つけたんだけど君たちの首輪のカギだと思うんだ。試してみていい?」

「うん、できれば早くこの首輪外したい


犬の獣人の子どもが了承したのでしずくは後ろに回り首輪を外した。それを確認した鉾の子どもの首輪も外してあげることになった。

2/12武闘大会の開催スパン修正。

後半大きく直しました。

 →人さらいを捕縛から殺害へ変更

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