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双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
4章「いざ、キャンサー共和国」
110/500

VSカエデ&レイカ_1

----------ミラ視点-----------

 グレンさんが指で弾いたコインが地面に落ちると同時にミカゲさんは影に潜ったようで姿を消した。横目で確認してみるとくるみは驚いているがしずくが冷静だから任せることにした。こっちはこっちで油断ならない相手がいるからね。

 ミカゲさんが姿を消してからまもなく、カエデとレイカがそれぞれこちらに攻撃してくる。私とラビィは二人で飛んでくる矢と石弾を撃ち落とした。私はカエデとレイカには声を風に乗せることで声を掛けた。


「あなたちの相手は私たち」

「きゅっ」


 私とラビィがカエデとレイカに声をかけると二人はお辞儀してから、レイカは再度弓を構えた。そのまま自然な動作で矢を放ったと思ったら私の顔の横をヒュンという音をだし矢が通り過ぎる。

私は耳元を通り過ぎた音に冷汗が出る。

唖然としている私たちをよそにカエデはくるみの方に石弾を飛ばした。くるみは気づいたようでセイントシールドで防いでいたが、昨日相談したとおり1対2になった時点で、私たちに勝ち目はなくなる。2対1にできたとしても勝てる見込みがとても低い。そのため、くるみやしずくの方へ流れ弾も含め攻撃行かないようにすることにした。


「ラビィ」

「きゅ~【きゅい(アースドーム)】」


私はこのままだとくるみたちの邪魔になると考え、邪魔をしないようにするため、カエデたちとの距離を詰めてから、ラビィに声をかけるとラビィも理解したのか私がお願いしたいことを魔法で実現してくれた。

ラビィが地面に魔力を流し周囲の地面を隆起させる。その結果、私たち4人は半径4mほどの円形の土壁で覆われた。天井は所々に光を取り入れるために空いた穴を除き密閉される。距離が近くなったことによってカエデたちの声も聞こえるようになった。


「あの1矢を見てまだ距離を詰めてくるなんてびっくりだよ」

「それにここまで大掛かりだと大分魔力も使ったんじゃないかな」


 カエデとレイカがそれぞれ驚いたところを言ってくる。それを聞いて私はまだ二人に余裕があると判断した。

現に二人とも開始位置からほぼ動かずに私たちに攻撃を繰り出している。そう話していると、カエデのお腹を後ろから土の槍が突き刺した。と思ったらカエデの体は土くれとなり崩れ落ちる。


「ていっ」

「!」


 周囲を警戒していると後ろからカエデの声が聞こえてきた。私は驚き後ろを振り返ると左肩に痛みが走る。確認してみると左肩からゴルフボール1個分ほど開けて土でできた棒を私につきつけていた。


「パッと見棒難だけど切れてる」

「私だけ気にしててもいいのかな?」

「大丈夫、レイカの方はラビィが止めてくれる」


 カエデと私で話していると背中に土の壁が出来上がる、確定ではないが、ラビィが矢を防いで暮れたと見ていいだろう。


「見た感じラビィちゃんも召喚獣になったみたいだし、こっちも少し真面目に行くね」


 カエデが私に伝えると手に持った土の棒を突き出してくる。その土の棒を首を横に動かすことによって土の棒を躱す。すると、髪の毛が数本はらりと落ちた。

(やっぱり何かある)

 私はそう考えカエデの持つ土の棒に向け矢を1本投げつける。すると土の棒の先端から10センチほど離れた場所から矢が裂けていく。それを見た私は少しだけ理屈を理解する。


「何かで刃を作ってる感じ?」

「察しがいいね。今後の為に見せてあげる」


 カエデがそう言うと、土の棒の先端の空気が渦を巻き、風の刃を持つ薙刀となった。カエデは土の棒をくるりと一回転させてから再度薙刀を構える。私は短剣を取り出し応戦することにした。

カエデの振るう薙刀の刃に短剣が当たると鉄ごと切られる可能性があるので土で出来た持ち手のところに短剣を当てることで捌いていく。


「【ストーンバレット】」

「【ウィンドカッター】」


 カエデは近接戦をしながらも時折魔法を使いつつ牽制をしてくる。それに対し私は、ウィンドカッターで迎撃するもいくつかは当たってしまった。

こうして戦ってみた感じだとカエデも私と同じように遠距離メインで近距離があまり得意じゃないようだ。薙刀の振り方も横なぎと突きがメインなので対応ができているのが現状だ。ただ、その単調な近距離の中に、魔法を混ぜ込まれると対応が難しくなってくる。


「ちょっと聞きたい。その刃ってレイカが作ったの?」

「本来は敵に言うわないんだけど、今回は模擬戦っていうのもあるし、後輩の育成も大事だから、特別。予想通りだよ、ミラたちと同じように土と風のペア。そして魔法製だからこういうこともできる」


 カエデがそう言うやいなや薙刀を横に振るってくる。私はその振りを今までどおり短剣で伏せぐ。すると持ち手部分から刺が顔めがけ突き出してくる。その刺を何とか躱すも頬が切れてしまう。攻撃を躱した後もカエデは魔法中心に攻撃を仕掛けてくる。

 ラビィの方も状況はよくなさそうで風による変速射撃を基本としつつ攻撃をしているように見える。ラビィは土壁や小型のドームを使うことによって交わしているがいつまでもつかは分からない。ラビィの手助けに行くにしてもカエデを倒すことができないと最初と同じことになってしまう。

(う~ん、どうにも八方塞がり)

というのが現在の正確な分析結果だった。


----------グレン視点-----------

 今回の模擬戦が始まって30分が経過している。

くるみはアキラの相手で精一杯のようで丁度いい近距離戦の特訓になるだろう。それに話を聞いている限りだとそろそろ説教も始まりそうだ。

(アキラは自信の評価正しくない奴は好きじゃないからな。まぁ、いい薬になるだろう。くるみはどうも運動に関しては自身を過小評価している節があるからな)

と考え、一旦くるみから視線を外す。

次に目を向けたのは土で出来たドームだ。出来上がった時に一度上まで登り様子を見てみたが光は取り入れられている。中にいるのはカエデとレイカの二人だからやりすぎることはないだろう。それに同属性及び同じ戦闘スタイルだからミラたちだけでなく俺たちの中でも経験の少ないカエデとレイカの二人もいい勉強になるだろう。

 ここまでは問題ないのだが一番の問題はしずくの方だ。まさか開始20分でミカゲが本気になるとは思ってなかった。しかもその中で若干押され気味ながらもしずくは対抗できていることにも驚きだ。

(ミカゲがやりすぎなければいいんだが)

そう思いつついつでも止めに入れるよう準備し、他の模擬戦の様子を見ることにした。

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