表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双子姉妹の異世界旅行  作者: ライ
1章「冒険の始まりと冒険者登録」
10/500

夕飯とお風呂

今回長めです

「しずく、ミラちゃん戻らないとご飯冷めちゃうよ」

「あっそうだ。早く戻らなくては」

しずくは私とミラちゃんの手を引いて走って家に戻っていく。

「お前ら随分遅かったなぁ」

「ちょっとしずくに魔力制御の重要性と魔力変換の方法を教えてた。くるみは両方ともに問題なさそうだったし」

「えっ!どういうこと?」

流石に教えてもらっていないことを大丈夫と言われてしまっては戸惑ってしまう。

「くるみはさっきの模擬戦で魔力変換と魔力制御両方とも完璧だったからな」

「そんなの使ったことないけど」

「さすがくーねぇ。こういったことは飲み込み早いんだね。ぼくは全然だよ。特に魔力制御」

「無意識だったのか。まぁこの話は食べながらにしよう」

それぞれで「いただきます」をして食事をとり始めた。

「まぁ・・あれだ・・んぐ。模擬戦でやっていたバインドあれは草や枝を必要最低限で成長させていただろ」

「パク・・モグモグ・・ゴクン・。はい、そのほうが魔力が減りすぎることもないですし、余分を作ると縛る意味ないですから」

「まぁそうだな。その時点で魔力制御は及第点だ。次に魔力変換だが、最後に使ったフラッシュあれは魔力変換がないとあのタイミングでは使えない」

「そうなんですか?昼だったので、光はいろんなところにあるはずですが」

「逆にいえばだからだよ。明るいところにいる状態で目くらましができる光量をすぐに獲得するには短時間じゃ無理だからな」

「なるほど。確かにそうですね」

「うぅ、くーねぇとミントさんの話についていけない。(そしてさっきの光景のせいで食欲が・・・。)」

「しずく大丈夫?あまり箸進んでないけど。美味しくなかった」

しずくがあまり食べていないことに気づき私は心配になりしずくに問いかけた。

「あぁあぁ。くーねぇ大丈夫だよ。さっきの解体小屋のせいで食欲がわかないだけだから。でもせっかくの料理だし食べるよ」

「しずくあんまり無理しなくていいからね」

「ありがとう、くーねぇ。そういえばくーねぇは大丈夫なの?」

「まぁね。魚を捌いていた関係で内蔵とかは見慣れてるからね」

「おい、お前ら食事中に食欲減るような会話するんじゃねぇ」

『ごめんなさーい』

「反省の色ないね」

ミラはパクパクと普段と変わらないスピードで食事を進めていく。

「ミラお前は食事中にあんな話されて食欲減ったりとかしないのかよ」

「大丈夫。そんなこと気にしてたら、食事の直前に解体なんて出来ない」

「あはは・・・」

そう言われてしまってはミントさんは苦笑するしかない。

「ごちそうさま」

食事を終えたしずくの前を見てみると肉料理が軒並み残っている。

「あはは、さすがにあの部屋見たあとだと肉料理は無理か」

「ごめんね、くーねぇせっかく作ってくれたのに」

「仕方ないよ。あの小屋見たらご飯が食べれなくなっても。・・・・ごちそうさま」

そして私もしずくに少し遅れて食事を終えた。


「よ~し、お風呂だ。しずく今日も一緒にお風呂入ろ」

「いいよ、くーねぇ」

「お前たちはお風呂だな。じゃぁ私は書庫にでもこもっているかな」

「私は解体してくる。ラッキーヒットで手に入れたから」

「そういうことか、その内蔵取りをするために解体小屋に行ったんだな。そしてそのときにしずくはあの小屋の中を見たと」

「まぁ、そういうこと。ちゃんと事前に本当に来るのかって確認したけど」

「ミラ、お前どこに行くかってとこまで説明したのかよ」

その問いかけを受けたミラはしまったという顔をしてミントさんに返答する。

「あっ。そういえばしてなかった」

「おいミラ、そういうことは必ず言わないとダメだろ」

話をしている二人を放置して私としずくはお風呂場へと向かった。

「しずく、さっさと服脱いで入っちゃお」

「そうだね。くーねぇ。背中洗ってあげるね」

そうして二人で一緒にお風呂に入る。

「くーねぇ、背中流すね」

しずくはシャワーで私の背中を流してくれる。

「今度は私だね。痛かったら行ってね」

私はスポンジで石鹸を泡立たせてしずくの背中を洗うことにする。

「ご飯あのぐらいで大丈夫だった?」

「う~ん、少し物足りないけど大丈夫。明日の朝には大丈夫になってると思う」

「そっかぁ、念のため明日の朝は肉料理を控えるようにするね」

「ありがとう。くーねぇってやっぱり優しいね」

しずくは私に抱きついてくる。

「もうしずく抱きついてくるなんて大げさだよ。このままだと風邪ひくから泡流してお風呂で暖まろう」

私はしずくの体に着いた泡を流して湯船に二人で浸かる。しずくは魔力セ魚の練習をしようとしているみたい。

「そうだ、ここで少し練習しよう」

湯船から手を出して手から勢いよく水を出したが夕方の時と同じように勢いよく水が出てくる。

「あれぇ。なんで毎回勢いよく出るんだろう」

「それはね。多分だけど手に魔力を集めすぎてるんじゃないかな。丹田に溜まって

いる魔力を糸のように細く伸ばすと少量の魔力を流せるよ」

「う~ん。よくわからない。魔力の塊はわかるんだけどどうも好きな量の調節がイマイチなんだよね」

「そっかぁ。私の場合魔力を粘土のようにこねたりしてたらそのうちできるようになっていたからな」

「やっぱりセンスの違いかな。まぁ使いながら慣れるしかないよね」

しずくは私との魔力操作精度の差に少し落ち込んでいるが努力をしようとしている。その姿はやっぱりキラキラして見える。

「そうだね。手のひらに魔力を集めて蛇口のように少しづつ放出ってできれば楽なんだけどね」

「何かいい方法ないかな」

「そうだね、例えば実践では使えないけど、体の部位を蛇口のひねるところに例えてやってみるとか。それで感覚掴んだら行けるかもよ」

「なるほど、やってみる」

しずくは人差し指と親指で丸を作りその間から水を出した。そして穴を大きくしたり小さくしたりすることにより水の水の勢いを調節していた。と思ったが・・・。

「おぁ、できてない」

握っていた手の隙間から水がダバダバと漏れでいた。

「うぅ、うまくいかない」

「後でミラちゃんたちに聞かないとね」

試行錯誤しているうちに顔を赤くしたしずくが湯船の淵に顔を載せてダウンした。

「しずく!大丈夫!?」

「きゅ~~~~~。だい~じょ~ばな~い~」

ダウンしたしずくに肩を貸してお風呂を上がり雫の体を布で拭いてあげて着替えさせる。

「しずくまず服着ようね」

「は~い」

私に手伝われながらしずくは服を着ていった。


 服を着替えたあと、居間に移動してしずくをソファへと寝かして手で仰ぐことにした。

「お前たちやっと上がってきたか、しずくどうしたんだ」

「長風呂してたからのぼせちゃったみたいで」

「そうかならこれを使え。手よりは風贈りやすいだろう」

ミントさんが手にしていた薄い冊子を渡してきた。

「ありがとうございます。どうしずく」

「うん、きもちいよく~ねえ」

「それでお前らお風呂で何やってたんだ」

「実は・・・・」

私たち二人がお風呂の中でやっていたことを説明した。

「・・・ということなんです」

「なるほどな。それでのぼせたと。練習熱心なのはいいがあまり無理するなよ。魔力制御なら魔道具を使えばわかりやすく練習できるんだし」

「魔道具って何?」

「ん?この家で使ってるコンロとかもそうだぞ。魔力を流すことで動かせるものを総じてそう呼んでいる」

「ただいま。何話してるの?」

ミントさんが魔道具について説明をしているとホーンラビットの解体が終わったのかミラが返ってきた。

「おうおかえり。解体も無事終わったみたいだな」

「うん、いつものように部位ごとに分けて冷凍保存してきてる。あといらない内蔵類はミンチにして肥料の元かな」

「ありがとう。しずくがお風呂の中で魔力制御の練習してのぼせたみたいだから今魔道具について軽く話してるんだ」

「あぁ、ということはランタンとかの危なくない魔道具使う感じなんだね」

「そういうことだ。おっと話戻すぞ、流石にコンロとかは火力を上げすぎると危ないから無理だけど。これを使えば比較的安全に練習できる」

ミントさんは居間の棚に入れていある小さななランタンを出してきた。

「これはな魔力を通すことにより光量の調節をすることができる。こういった具合にだ」

ミントさんはランタンに魔力を流し始めた。するとランタンは徐々に明るくなり始めた。その後今度は暗くなり始める。

なるほど魔力の量により明るさの調節できるようだ。

「後、くるみにはもう少し先のことを教えておく。そのほうが練習につきあった際に確認もしやすいだろう」

「何ですか?」

「魔力を目に集めてみろ。少しでいいからな」

「わかりました」

そう言ってホンの少しの魔力を目に集めてみた。するとあたりに赤や青、緑、黄、白、黒と言った光があたりに漂っていた。

「眩しっ」

「なっ。少しで良かっただろ。これは魔力視という技術だ。これにより放出している魔力を見ることができる。そしてその魔力の色で属性を調べることもできるが、それは単属性だった場合だ。私やお前たちのように複数の属性を持っているとあまり当てにならない」

「なるほど、だからこうもいろんな色が大量に飛び交っていて混沌としてるんですね」

「そういうことだ。そして目に集める魔力の量を上げることにより、より小さい魔力まで見ることができるが、大きい魔力の光量が更に上がる」

「なるほど。気をつけます」

私は今は使うことはないと考えて魔力視を切ることにした。

「これで、しずくの魔力制御の際にどれだけ放出しているか見ることができるようになる」

「ちなみにくるみの場合、見えないぐらい少ない量の放出ができるようになると思うぞ」

「さっすがくーねぇ」

「しずくも復活したな。今日はもう休め。明日も早いからな」

「は~い、しずく行こ」

「だね「おやすみなさい」」

私としずく借りている自室に行き眠ることにした。

楽しんでいただけたら高評価・ブックマークお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ