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短編集 冬花火

愛しいかけ布団

作者: 春風 月葉

 あなたの温もりに癒されて、私は今日も眠りにつく。

 あなたはいつも、私より先にベッドの上で待っていてくれる。

 あなたはいつも、凍えるような寒さから私を守ってくれる。

 出かける前も帰ってくる時も、ベランダから私を見つめてくれる。

 雨の中でも、外で待っていてくれるのは嬉しいけれど、あなたも私も寒い思いをしてしまうから、できれば室内で待っていて欲しかったと思った日もたくさんあるけれど、夜になったら忘れてしまう。

 なんて温かい。

 今日もあなたに包まれて、私は優しい夢を見る。

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