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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

闇家業貴族の優雅な日常

作者: こーか
掲載日:2014/04/30

書いてみたかった後悔はしていない。

ごきげんよう、私はノーメモリー家の娘、シュア・ノーメモリーです。現在私は社交界に出てきております。ですが、しがない下級貴族なので遠目からあの美しい殿方を見ることしか出来ません。お近づきに慣れたら良いのですけれど。

ああ、出来ればご一緒に二人っきりでお茶にしませんこと?

とまぁ、冗談はこのくらいにしておいて。私は仕事でここに参りましたの。下級貴族と言うのも美しい殿方と接点がないのも本当ですわよ?ただちょっぴりうちの家業が特殊で知られていないだけですので。私はこの仕事に誇りを持っていますわ。

今回のターゲットはあの冴えない上級貴族の男です。ほら見えますでしょうか?壁際で中央に居られる引く手あまたな美しい殿方を見る嫉妬にまみれた目線!あの男、冴えない容姿なのにあの美しいお方に嫉妬し、毒を盛ろうとしているのです。なんて罰当たりなのでしょう。そんなお方には制裁を加えないといけませんね!ということで毒を盛り返してあげましょう!

あら?何故私が毒殺のことを知っているのかって?そういえば申し上げておりませんでしたわね。

私はシュア・ノーメモリー。王家直属暗殺部隊の者ですわ。私、ノーメモリー家は代々王家に仕え、その偉大な御手の代わりに我が手を汚し、王家の皆様に忠誠を尽くしてきたのです。

それでは、この国、そして王家の為に消えてくださいな。しがない間者様?



目の前で突然苦しみ倒れ込んだ男を冷めた目で見つめるのは個室に連れ込んだ女である。彼女はシュア・ノーメモリー。王家の手であり、口である。彼女は辺りを見回す。いつからそこに居たのか、如何にも貴族のような服をした男が死体を見ながら立っていた。

普通の貴族なら死体を見れば助けを呼ぶ。そんなことをしないところ、この男もまた普通ではない。



皆様こんにちは。私はファウスト家の次男、アーク・ファウストです。現在は社交界に出ているのですが周りの麗しい同性に異性の目線を奪われております。これでも上級貴族なのですが、やはり貴族社会は顔ですね。

ああ、そういえば、最近面白い噂を耳にしたのですよ。なんでも"あの"ケレネイド家の御長男、そうそうあそこで見た目麗しい令嬢様たちに囲まれているお方です。そのお方がなんと、リベルド家の次男殿にお命を狙われているそうなのです。

そうなのです、物騒でしょう?"あの"ケレネイド家の御長男を殺そうとするとは・・・。あなたもお気をつけください。あのような男、気にするだけ無駄なのです。


彼は不安げな顔の令嬢に別れを告げ、側を離れる。噂は拡散し、広まり、リベルド家を窮地に陥れるだろう。噂ほど怖い物はないのだ。情報とは武器である。とはアークの言葉である。

王家直属情報部隊のアーク・ファウスト。

ファウスト家は代々王家に仕え、その情報収集能力、情報操作能力を王家の忠誠に使ってきた。彼は王家の目であり、耳である。

彼は今日も相棒が殺した標的の死因の偽装に動き始める。


ノーメモリー家とファウスト家。下級貴族と上級貴族の違いはあれど、その立場は同等。共に王家の剣であり盾である。その全ては王家のためにあり。その全てを王家のために捧ぐ。

今日もまた、闇家業を主とする貴族達の優雅な夜が更けてゆく。

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