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第二十三話 現状説明

メモ:この話から「」内の()は物語内の主言語とは別で、日本語となります。

「そうかそうか、じゃあヴォイニッチ手稿も解読してもらおうかな。んで、遊びに来たのか?こんな真夜中に?」

前半は真剣味の無い口調なので多分冗談だろう。トーマスの反応とは違く冗談とでも受けてる様な対応からトーマスの信頼の無さが良く分かる。


「あーごめん、冗談じゃ無くてな…(あの本のラスト読めるっていうから急いで連れてきたんだけど)」

後半部分からいきなり日本語が入った。今までこっちの世界の言語をペラペラと話している中いきなりの日本語だったが、つい2日前まで聞き慣れていたのでそのまま聞き流してしまう所だった。


「(本?あぁ、あの童話か。何語が読めるって?他に何か言ってたか?」

気づくのが遅かった所為で驚くのにワンテンポ遅れた所為でリアクションが取れなかったが俺に分からな様にこっちの世界で未知の言語である日本語を使ってるってことは、地球人だって話に信憑性がある。なのでこの人が元俺が居た世界の人という事に信頼できるとは思う。

まぁトーマスに本の字が読めると言った後に警戒しても意味無いだろうし打ち明けてみる。


「(王様、トーマスさんから聞いたのですがもしかして日本出身ですか?)」

話に割り込む形で声を掛ける。

今は遠くの日本語で、話せる事を伝えようと質問も兼ねて聞いてみたのだが少し唐突で失敗したかもしれない。


「えっ?(あぁ、日本人だが…リリー?何故日本語を?)」

どうやら日本人らしい。俺が日本語を話せる事で本当だと判断したのか事情を聞いてくる。


「(それが自分でもよくわからないんです)」

整理も付いて居ないし分からない事も多い。

ミスリードされる事になるけど説明もしづらいし後で詳しく言えばいいだろう。


「うん?詳しく聞いても?」

王様がこちらの話に信じたからか、態度を変え興味津々な様子で聞いてくる。

別にいまさら気にする事でも無いが、今までもそうだった子供扱いの口調が前世の子供の頃も好きでは無かった。舐められている様な感じというべきか…またその扱いを受けていく事になると思うと嫌な思いにさせられる。まぁ被害妄想だ。


「昨日事故に合ったらしく、それ以前の記憶が無くて、前世での記憶があるんです」

こちらも何度目の説明か分からない記憶喪失に関する説明、それと黙っていても仕方がないので前世の記憶に付いてもペラっと話す。別に今後の人生に差し支え有るわけではなさそうだが、同じ異世界出身なら今置かれている状況を何か知っていそうだと思ったのと、似た境遇の人なら言ってもいいかなと思ったからだ。まぁ大丈夫だろとは思ったが吸血鬼含め話していいのか分からない事が多すぎて説明がしづらい。簡潔に言うとこんな感じなのだが。


「前世の記憶について聞いても大丈夫か?」

今更だが俺の歳相応の子供相手に口調こそ優しくだが硬い言い方なのは子供相手に慣れてないからだろうか?自分も同じだったので納得はできるが。


「覚えている限りでしたら…えぇと、日本で生きてきた記憶があるんですが…」

説明がしづらくて言葉が止まる。

その記憶の人格が今の自分です。とは以前のリリー・ハルトマンを知る人物には言い難い。黙っておくべきなのかも知れないし、言ってしまった方がいいのかも知れない。


「言いたく無かったら言わなくてもいいけれど…」


「あ、いや、どう説明すればいいのかと思っただけで大丈夫です」

言葉が詰まったのを間違って捉えられたので否定する。

正直隠し事をして説明するのは難しいので色々言ってしまおう。


「王様、記憶喪失の事なのですが、今の自分はその日本で生きてきたままこっちに来たような感じで…常識が向こうと言いますか、こっちの事が全く分からない様な感じで」

しどろもどろとなりつつ現状をもう一度説明する。


「…要するに今の君はリリーちゃんだけれど人格は違うってことかい?」


「…はい、なんかすみません」

この人達からリリーという存在を奪ってしまった事に申し訳無くなって、つい謝ってしまう。




「あぁ、そうだ。まだ名乗っていませんでした。この国で皇帝を務めています葵浩二といいます。今はこの世界に合わせてブロード・ハーンと名乗っていますがどちらでも。同じ世界の人を探して居たのですが、色々とお話できますか?」

少し沈黙した後、王様改め皇帝は俺を知人であったリリーではもう無いと理解したのか初対面の人物相手の態度になった。それとも雰囲気を変えるのが目的だろうか?


「わかりました」

ショックを受けてそうな相手が気を利かしてくれているし、自分も色々聞いてみたい、それに断る理由も無いのでYESと返す。

一番話をしそうなトーマスが部屋に入ってから一言も割り込まずに奥の席で面白そうに見ているだけなのが気になるが。

↑ここまで序盤


この話は作者のスキル不足が致命的ですので、今後修正入るかと思われます。


↓もうすこし序盤

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